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高校教育に関わるいろんな情報交換を行っていきましょう。
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06.30.21:07

鹿児島県内の国公立大学合格実績と高校入試  

引き続き鹿児島県内の国立大学合格実績から平成22年度の高校入試を分析します。

平成19年度から平成22年度のS3以上の大学合格実績をもとに、鶴丸高校、甲南高校、鹿児島中央高校の学区内入学者のS3大学合格実績を推計してみます。

高校入試における鹿児島市内中学校出身者のS3以上大学合格レベルの上位層に占める各高校の割合は、以下のとうりとなります。

鶴丸高校       68.8%~74.2%
甲南高校       18.3%~24.6%
鹿児島中央高校    0.0%~ 5.5%

これを用いて、高校の合格ラインを算定します。

S3以上の大学合格実績を現役、浪人に区分すると以下のとおりとなります。
        
鶴丸高校は浪人生の割合高いため、現役と浪人の割合を加味して合格ラインを試算することも検討することとします。


学区内・学区外入学者のS3以上大学合格実績  (  )は、現役・浪人の区分が不明のため推計
 
 高校
S1  
 
S2
 
S3
 
合計
 




区外
一般
入学
 
学区内
一般入試
東大





京大 九大
 人数 割合 現役 浪人 現役 浪人 現役 浪人 現役 浪人 現役 浪人
鶴丸 51
50
42
51
17
21
22
24
40
50
51
56
108
121
115
131
11
12
11
13
29
29
29
29
68
80
75
89
70.8
70.2
68.8
74.2

 8
 7
 5

14
 7
10

 4
12
 9

18
12
23

 1
 2
 1

 5
 2
 3

34
26
24

13
19
24

47
47
39

50
39
60
甲南
 6
 9
11
 7
 4
 4
 4
 2
27
35
30
32
 37
 48
 45
 41
  4
  5
  5
 4
15
15
15
15
18
28
25
22
18.7
24.6
22.9
18.3

 2
 1
 0






(2) 



(2) 
  1
  3
 2

 2
 2
 1

26
19
24
- 
 6
 3
 2
 -
29
23
 -
10
 5
鹿児島
中央
 0
 0
 3
 2
 2
 1
 1
 0
 7
 3
 7
 6
  9
  4
 11
  8
 1
 0
 1
 1
 4
 4
 4
 4
 4
 0
 6
 3
4.2
0.0
5.5
2.5 
  0
  0
 1
 0



  0
 0
 2
 1
  0
 0
 0
 1
 0
 0
 0
 0



 (7)

 

 3
 7
 
 計
57
59
56
60
23
26
27
26
74
88
88
94
 154
173
171
180
 16
 17
 17
 18
48 
48
48
48
 90
108
106
114
93.7
94.7
97.2
95.0
                   
鹿児島
市内
中学校
出身 
           
   96
114
109
120
100
100
100
100
                   
鶴丸高校の平成20年度、平成21年度の現役・浪人の区分のうち九大医学部医学科合格者3人(平成20年度)、2人(平成21年度)は、国公立大学医学部と九大の区分で重複している。
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06.29.19:21

鹿児島県内の国公立大学合格実績と高校入試

平成22年度高校入試の得点分布を掲載します。
昨日、求めた得点分布曲線により試算すると以下の表のとおりとなります。

これをもとに高校別の得点分布を求めることとします。

平成22年度高校入試(偏差値、得点、順位)
偏差値 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59
得点 232 240 249 257 265 274 282 290 298 307
順位 6572 6157 5687 5266 4845 4371 3952 3586 3172 2688
                     
偏差値 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69
得点 315 323 332 340 348 356 365 373 381 390
順位 2318 1964 1588 1314 994 741 496 318 181 88
                     
偏差値 70 71 72 73 73.1          
得点 398 406 414 423 424          
順位 43 28 13 2 1          
 



平成22年度高校入試得点分布表
得点 累計 人数   得点 累計 人数   得点 累計 人数   得点 累計 人数   得点 累計 人数
424                                  
400 41  2                                
399 42   389  97  9   379 227 16   369 424 23   359 682 29
398 44   388 107 10   378 243 16   368 447 23   358 710 28
397 47   387 117 10   377 261 18   367 471 24   357 740 30
396 51   386 129 12   376 279 18   366 495 24   356 770 30
395 55   385 140 11   375 298 19   365 520 25   355 800 30
394 60   384 153 13   374 317 19   364 545 25   354 831 31
393 66   383 166 13   373 337 20   363 572 27   353 863 32
392 73   382 180 14   372 358 21   362 598 26   352 894 31
391 80   381 195 15   371 379 21   361 625 27   351 927 33
390 88   380 211 16   370 401 22   360 653 28   350 960 33

06.28.18:22

鹿児島県内の国公立大学合格実績と高校入試

平成22年度鹿児島県公立高校入試の得点結果から得点分布を想定します。

得点分布は、平成21年度までは50点間隔で分布率が公表されていましたが、平成22年度は25点間隔で公表されており、さらに正確な得点分布を把握することができます。

平成22年度の5教科合計の得点分布は以下のようになっています。

得点 0

24
24
49
50
74
75
99
100
124
125
149
150
174
175
199
200
224
225
249
250

274
275
299
300
324
325
349
350
374
 375
399
400

424
425
450
得点
分布(%)
 0.1  0.6  2.0  3.4  5.2  7.3  8.2  8.9  9.5  10.1  10.5  10.1  9.0  7.5  5.2  2.0 0.3 0.0



  最高点は22年度は公表されていませんが、ここでは上記表の得点分布の値のある400点から424点の階層の上限値424点の値を採用します。(平成20年度 430点、平成19年度 433点)

300点から400点の間の6点の得点分布を通る分布曲線を求めることとします。

得点     累計
400点     41人
375点    294人
360点    658人           (得点分布割合で累計値を試算)
350点    959人
325点   1919人
300点   3070人

300点から400点の分布曲線を求めると下記のようになります。

Y=0.00115169X-0.9712X+223.44X-7650.9  (相関係数 R2 = 1)
X:得点 Y:順位

また、0から300点、400点以上の得点分布の算定式を求め、標準偏差を求めると82.9となります。
以前、得点分布から概略の標準偏差を求めましたが、ほぼ一致していることがわかります。

この標準偏差により、得点別の偏差値を求めることができ、高校別の合格ライン算定などに活用することができます。

これをもとに、高校別の得点分布、高校の合格最低点、大学合格実績の分析を行うこととします。


 区分

受検者数

平均
得点

400点以上 360点以上 350点以上
人数 割合(%) 人数 割合(%) 人数 割合(%)
平成22年度 12,792 232.2 41 0.32 658 5.14 ※959 7.50
平成21年度 12,749 244.5 35 0.27 806 6.32 ※1,147 9.00
平成20年度 13,498 262.6 274 2.03 1,959 14.51 ※2,474 18.33

平成19年度

13,610

248.8

211

1.55

1,321

 9.71

※1,749

 12.85

平成18年度

13,885

253.8

270

1.94

1,629

11.73

 -

平成17年度

14,629

238.9

  69

0.47

   883

  6.04

 - 

 - 

平成16年度

15,273

248.9

180

1.18

1,371

  8.98

 - 

 - 

平成15年度

16,533

247.7

175

1.06

1,449

  8.76

 -

※得点分布により計算

標準偏差・偏差値(標準偏差は得点分布から概算した値)
区分 平均点 標準偏差 偏差値
1/3分布 中間分布 平  均 60 65 70
平成22年度 232.2 77.4 85.3 81.4 313.6 354.3 395.0
平成21年度 244.5 72.9 81.1 77.0 321.5 360.0 398.5
平成20年度 262.6 78.6 88.0 83.3 345.9 387.6 429.2
平成19年度 248.8 78.2 86.8 82.5 331.3 372.6 413.8
標準偏差は、得点分布より試算

06.27.01:23

鹿児島県内の国立大学合格実績と高校入試

各高校のS3以上の大学合格実績から本年度高校入試の成績上位層の鹿児島市内外別に区分すると以下のように推計することができます。

S3以上の大学合格実績を鹿児島市内・市外別中学校出身別で推計すると、下表のとおりとなります。

①S3以上大学合格者のうち鹿児島市内中学校出身者 96人~120人(45.9%~53.8%)に対して、鹿児島市外中学校出身者 103人~127人(46.2%~54.1%)となる。

②S3以上大学合格者のうち学区外枠により、鹿児島市外の中学校から鹿児島市内の公立高校へ48人(20.3%~23.0%)が受検したものと推計される。(鶴丸高校29人、甲南高校15人、鹿児島中央高校4人 合計48人)

③このため、結果的に、S3以上の大学合格者である成績上位者の144人~168人(66.5%~75.3%)が鹿児島市内の公立高校、44人~64人(19.7%~27.3%)が鹿児島市外の公立高校の出身者となる。

④鶴丸高校・甲南高校・鹿児島中央高校の3校の平成16年度から平成19年度の高校一般入試の倍率をみると、平成17年度、平成18年度、平成19年度、平成16年度の順位に倍率が高くなっている。

⑤高校入試の平均点をみると、平成17年度が近年になく最も低く、平成19年度、平成16年度、平成18年度の順に高くなっている。つまり、入試の難易度が平成17年度、平成19年度、平成16年度、平成18年度の順に易しくなっている。

⑥したがって、平成22年度に大学を現役で受験した平成19年度の入学組は、入試問題の難易度はほぼ平年並みで、倍率は鶴丸高校、甲南高校が低い状況にあったことから学力の識別が行われ、優秀な学生が選抜され、優秀な学生が公立高校を不合格となり、私立高校へ進学した者は例年に比較して少なかったと推察される。
特に、鶴丸高校、甲南高校は倍率が平成19年度が平成16年度から平成19年度の4ヶ年で最も低かったことから、公立高校を不合格となった学力上位層の私立高校への流出が少なかった傾向が強かったものと推察される。・・・・したがって、公立高校のS3以上の大学合格実績でも平成19年度入学組である平成22年度が最も高くなっている。

⑦⑥の推察によれば、平成22年度の鹿児島県公立高校のS3大学合格実績は、平成19年度から平成22年度の中で最も高くなることが想定される。
  また、その傾向は、定員枠が360人の最後の年度となった平成16年度入学組の浪人生が多かった平成20年度の実績より大きくなるものと想定される。

⑧募集定員増減(360人、320人)そのものは、S3以上の大学合格者などの学力上位層の数そのものには影響しないものと想定される。・・・・平成16年度入学組(定員360人)が大学を現役で受験した平成19年度のS3以上の大学合格実績は少ないため定員枠が学力上位層には影響していないことがわかる。

⑨樟南高校の普通科文理コースは、入学者の実績等から鶴丸高校、甲南高校の不合格者数の25%程度に当たる人数が入学することが分かっており、2校の不合格者が多い平成17年度、平成18年度、平成20年度、平成22年度の入学者数は54人、47人、52人、50人となり、不合格者の少ない平成16年度、平成19年度、平成21年度は34人(試算値)、29人、32人となっており、鶴丸高校・甲南高校の倍率に比例した入学数となっている。

この樟南高校入学組が現役で受験した年度のS3以上の合格実績をみると、平成20年度2人(浪人は九大2人)、平成21年度11人(浪人は九大4人、熊本大医学部1人の5人)、平成22年度6人(浪人は九大1人、鹿大医学部2人)となっている。

平成20年度の2人は浪人合格者であり、現役合格者はいないが、平成20年度に現役で大学受験した平成17年度高校入学組は鶴丸高校・甲南高校の倍率が高く入学者数が多かったものの、現役実績が伸びていない状況からも平成17年度入試の難易度が高かったため、優秀な学生が集まらなかったものと推定される。

樟南高校の平成19年度のS3以上の合格実績は、5人となっており、現役が何人かはわからないが鶴丸高校・甲南高校の倍率が小さいことから文理コース入学者は34人程度と想定される。

したがって、樟南高校の文理コースのS3以上の合格実績は、鶴丸高校、甲南高校の倍率が高く、公立高校入試の平均点が高い場合に、優秀な学生が入学することが想定されることがわかる。
この条件を満たすのは、平成20年度入学組であり、この傾向は鹿児島市内の私立高校にも言えると想定される。

このように、高校入試の倍率、平均点とS3以上の大学合格実績とは公立高校、私立高校とも何らかの影響を受けているものと推察される。

 
鹿児島市内・市外中学校出身別S3以上大学合格実績

学力到達度ゾーン

S1

S2

S3

割合

学区外 補正 割合

大学偏差値

76以上

72~75

68~71

         

  鹿児島市内公立高校
           一般入試
(鹿児島市内中学校出身)

 51
 53
 51
 54

 21
 24
 24
 24

 72
 85
 82
 90 

144
162
157
168

68.9%
74.0%
66.5%
75.3%

-48  96
114
109
120
45.9%
52.1%
46.2%
53.8%

  鹿児島市外公立高校
           一般入試
(鹿児島市外中学校出身)

  3
  4
 12
  9

  3
  8
  8
  4

 51
 38
 44
 31

 57
 50
 64
 44

27.3%
22.8%
27.1%
19.7%

48 105
 98
112
 92
 

  鹿児島市内私立高校
(中高一貫教育校以外)
(鹿児島市外中学校出身)    

  1
  1
  2
  3

  3
  1
  2
  1

  4
  5
 11
  7

  8
  7
 15
 11

 3.8%
 3.2%
 6.4%
 4.9%

     8
   7
  15
  11
 
 (鹿児島市外中学校出身合計)
  4
  5
 14
 12
  6
  9
 10
  5
 55
 43
 55
 38
 65
 57
 79
 55
 31.1%
26.0%
33.5%
24.7%
 48 113
105
127
103
54.1%
47.9%
53.8%
46.2%


 55
 58
 65
 66

 27
 33
 34
 29

127
128
137
128

209
219
236
223

 100%
 100%
 100%
 100%

  209
219
236
223
 
上段から平成19年度、平成20年度、平成21年度、平成22年度


鹿児島県高校入試一般入試倍率(推薦入試除く)
入試年度 H22年度 H21年度 H20年度 H19年度 H18年度 ※H17年度 ※H16年度
大学入試年度 H25年度 H24年度 H23年度 H22年度 H21年度 H20年度 H19年度
鶴丸 1.30 1.15 1.38 1.18   1.25  1.38  1.21
甲南 1.41 1.28 1.30 1.20  1.40   1.42   1.21 
鹿児島中央 1.30 1.45 1.37 1.38  1.47   1.40  1.29 
1校当たり
募集定員
(推薦入試含む) 
320 320 320   320  320  320  360
入試平均点 232.2 244.5 262.6 248.8 253.8 238.9 248.9
H18年度、H19年度、H20年度、H21年度、H22年度は、受検時の倍率、下段は未受検者数
平成16年度、平成17年度は、出願時の倍率

平成17~22年度公立高校不合格者数と樟南高校普通科文理コース入学者数との関係

入学
年度

大学
入試
年度
樟南高校
普通科
文理コース
入学者数
募集
定員 
受験倍率 不合格者数 S3以上
大学
合格
実績
入学年度別
S3以上大学
合格実績
鶴丸 甲南 鶴丸 甲南 合 計 現役 浪人
H22 H25 50
(24.2%)
320 1.30 1.41 87 120 207
H21 H24 32
(25.6%)
320 1.15 1.28 45 80 125
H20 H23 52
(26.5%)
320 1.38 1.30 110 86 196
H19 H22 29
(25.9%)
320 1.18 1.20 53 59 112
(3)
H18 H21 47
(25.1%)
320 1.25 1.38 72 115 187 11
(6)
H17 H20 54
(23.3%*)
320 1.38※ 1.42※ 110※ 121※ 231※
(0)
H16 H19 34
(25.0%)注
360 1.21※ 1.21※ 68※ 68※ 136※
(   )は、鶴丸高校・甲南高校不合格者の合計に対する入学者の割合
注は、鶴丸高校・甲南高校不合格者の合計に対する入学者の割合を25%として試算
平成17年度から平成19年度は、高2、高3の在籍者数で、高2における英数コースから文理コースのクラス替え数名を含んでいる。
 米:平成17年度の受験倍率は、志願時点の数値(受験辞退者含む)
S3以上大学合格実績の(  )は現役

06.26.17:19

鹿児島県内の国公立大学合格実績と高校入試

前回の検討から、S3以上の国公立大学に合格するためには、高校時における学力の伸び率が同等とすると、公立高校入試時の順位が209位~236位、少なくとも239位~266位(S3以上の難関私立大学30人を含んだ場合)となる必要があります。

また、各高校の高校時代の高校の伸びは、進研模試の結果からみると、高校の平均点の順位が大きく変化していないことから、各個人レベルでは学力の変動はあるものの、高校全体から見た場合、S3以上の学力層は大きく変化していないと想定されます。

  
これを平成22年度の公立高校入試結果でみてみると、380点以上の者(詳細は別途計算)が該当し、受検者数の約2%に相当します。

 

 区分

受検者数

平均
得点

400点以上 360点以上 350点以上
人数 割合(%) 人数 割合(%) 人数 割合(%)
平成22年度 12,792 232.2 41 0.32 658 5.14 ※959 7.50
平成21年度 12,749 244.5 35 0.27 806 6.32 ※1,147 9.00
平成20年度 13,498 262.6 274 2.03 1,959 14.51 ※2,474 18.33

平成19年度

13,610

248.8

211

1.55

1,321

 9.71

※1,749

 12.85

平成18年度

13,885

253.8

270

1.94

1,629

11.73

 -

平成17年度

14,629

238.9

  69

0.47

   883

  6.04

 - 

 - 

平成16年度

15,273

248.9

180

1.18

1,371

  8.98

 - 

 - 

平成15年度

16,533

247.7

175

1.06

1,449

  8.76

 -

※得点分布により計算

06.25.19:45

鹿児島県内の国公立大学合格実績と高校入試

鹿児島県内の高校のS3以上の大学合格実績をもとに、高校入試時の成績上位層の鹿児島市内外、公立・私立高校別の割合を求めると以下のようになります。
  
①公立高校には、普通科の推薦枠10%があり、この推薦入学者が一般入学者のS3大学の合格者の割合と同じ割合で合格しているものとすると、この推薦合格者は公立高入試を受験しないため、一般入学者のS3以上の合格者数は総数の1割減とした。

②S3以上の大学合格者のうち公立高校入試における成績位層の割合は、以下のとおりとなる。

 鹿児島市内公立高校 66.5%~75.3%(平均71.2%)144人~168人(平均157.8人)
               
 鹿児島市外公立高校 19.7%~27.3%(平均24.2%) 44人~ 64人(平均 53.8人)
               
 鹿児島市内私立高校  3.2%~ 6.4%(平均 4.6%)  7人~ 15人(平均 10.3人)
(中高一貫教育校除き)
             

③鹿児島市内公立高校の大学合格実績のうち、学区外枠10%で鹿児島市外中学校から学力検査を受験した者は以下のとおりと推計される。 
  合格ラインの偏差値は、以下のとおりであり、下記の高校の学区外枠一般入試合格者は、S3以上の大学の合格の学力を有すると想定される。

高校入試学区外合格者のS3以上合格者数
  偏差値
学区外S3以上大学合格者数
(推薦枠3人を除く)
高校 学区外 学区内
鶴丸高校 73 71 29人
甲南高校 70 68 15人(高校合格者の2分の1)
鹿児島中央高校 69 66  4人(合格者数の7分の1)
    48人


④鹿児島市外私立高校の高校時入学者でS3以上の大学を合格した者は、鹿児島市外公立高校を不合格となってS3以上の合格することは皆無と考えられることから、専願または併願で受検し、私立の特待生を取得したため、公立高校を志願したものの受験しなかったものと推察される。
  これは、加治木高校、鹿屋高校では、平成20年度17人、23人、平成21年度20人、13人欠席していることからも推察できる。

⑤鹿児島県の公立高校入試を受験した者のうちS3以上の大学合格する者は、学力試験上位者209位~236位となる。
 ただし、S3以上の早稲田大、慶応義塾大、私立医学部などの難関大学の合格者は国公立大学との併願者もいることから含まない。
 平成21年度の公立高校からの現役合格者数は、早稲田大学6人、慶応大学8人となっている。   
 S3以上の私立大学合格者数は30人程度と推計している。

公立高校を受検した者の大学合格実績(試算)

学力到達度ゾーン

S1

S2

S3

割合

大学偏差値

   76以上

72~75

68~71

   

  鹿児島市内公立高校
           一般入試

 51
 53
 51
 54

 21
 24
 24
 24

 72
 85
 82
 90 

144
162
157
168

68.9%
74.0%
66.5%
75.3%

  鹿児島市外公立高校
           一般入試

  3
  4
 12
  9

  3
  8
  8
  4

 51
 38
 44
 31

 57
 50
 64
 44

27.3%
22.8%
27.1%
19.7%

  鹿児島市内私立高校
(中高一貫教育校以外)    

  1
  1
  2
  3

  3
  1
  2
  1

  4
  5
 11
  7

  8
  7
 15
 11

 3.8%
 3.2%
 6.4%
 4.9%


 55
 58
 65
 66

 27
 33
 34
 29

127
128
137
128

209
219
236
223

 100%
 100%
 100%
 100%

 鹿児島市内公立高校
           推薦入試

  6
  6
  6
  6

  2
  3
  3
  3

  8
 10
  9
 10 

 16
 19
 18
 19

 

 鹿児島市外公立高校
           推薦入試

  0
  0
  1
  1

  0
  1
  1
  0

  6
  4
  5
  3

  6
  5
  7
  4

 
        鹿児島市内私立高校
         (中高一貫教育校)
                       (公立高校未受験と推察)
  18
  29
  24
 30
  2
  5
  2
  1
 12
  8
 10
  6
 32
 42
 36
 37
 
         鹿児島市外私立高校 
         (公立高校未受験と推察)

  8  
  4
  9
  7

  5  
  0
  1
  4

  8  
 26
 17
 12

 21
 30
 27
 23

 

合計

 87
 97
105
110

 36
 42
 41
 37

161
176
178
159

284
315
324
306

  
上段から平成19年度、平成20年度、平成21年度、平成22年度

06.24.18:45

鹿児島県の国公立大学合格実績と高校入試

鹿児島県内の高校の大学合格実績から、各高校の学力分布を求め、高校入試の状況を分析してみたいと思います。

鹿児島県内の高校の学力上位層であるS3以上の国公立立大学合格実績については整理してみたいと思います。
なお、早稲田大学や慶応大学、私立大学の医学部などS3大学以上の学力を必要とする私立大学をありますが、浪人生の進学実績が不明で、また、国公立大学との併願状況が不明であることから、国公立大学のみで分析しています。

鹿児島県内の高校のS3以上の大学の合格者の鹿児島市内外、公立・私立高校の区分別は以下のとおりです。

鹿児島県内高校の国立大学実績(ラサール高校除き)

区    分

S1

S2

S3

S1

S2

S3

割合

国公立
医学部
  備  考

鹿児島市内公立高校

 57
 59
 57
 60

 23
 27 
 27
 27

 80
 95
 91
100

160
181
175
187

65.5
60.8
54.3
54.5
63.9
64.3
65.9
73.0
50.0
53.8
51.1
62.9

56.3%
57.5%
54.0%
61.1%

34
24
32
38

九大医学部3
九大医学部2

鹿児島市外公立高校

  3
  4
 13
 10

  3
  9
  9
  4

 57
 42
 49
 34

 63
 55
 71
 48

 3.1
 4.1
12.4
 9.1
7.1
21.4
22.0
10.8
32.4
23.9
27.5
21.4

20.0%
17.5%
21.9%
15.7%


 

鹿児島市内私立高校

 19
 30
 26
 33

  5
  6
  4
  2

 16
 13
 21
 13

 40
 49
 51
 48

21.8
30.9
24.8
30.0
13.9
14.3
 9.8
 5.4
 9.9
 7.4
11.8
 8.2

14.1%
15.6%
15.7%
15.7%

13
26
25
29
九大医学部1
九大医学部2

九大医学部1

鹿児島市外私立高校

  8
  4
  9
  7

  5
  0
  1
  4

  8
 26
 17
 12

 21
 30
 27
 23

 9.2
 4.1
 8.6
 6.4
13.9
 0.0
 2.4
10.8
 5.0
14.8
 9.6
 7.5

 7.4%
 9.5%
 8.3%
 7.5%


 

 87
 97
105
110

 36
 42
 41
 37

161
176
178
159

284
315
324
306

 100
 100
 100
 100
100
100
100
100
100
100
100
100
  100%
  100%
  100%
  100%
52
55
72
 82 
九大医学部1
九大医学部5
九大医学部2
九大医学部1
注)高校ホームページを優先し、サンデー毎日特別増刊号高校の実力で補足した。
  上段から平成19年度、平成20年度、平成21年度、平成22年度
 鹿児島市内公立高校は、鶴丸高校が九大医学部に平成20年度3人、平成21年度2人合格しているため、S3から3人、2人減とした。 
 鹿児島市内私立高校は、志学館高校が九大医学部に平成19年度1人、平成20年度2人、平成22年度1人合格しているため、S3からそれぞれ減じた。

  このうち、私立中高一貫校に入学し、鹿児島県の公立高校を受験しなかった者、つまり、公立高校を受験せずに、S3以上の国立大学に合格した者は、私立中高一貫教育校のS3以上大学合格者とすると下記のようになります。(公立高校を不合格となり、中高一貫教育校に入学した者でS3以上の大学に合格した者は限定的として、ここでは合格者はいないと設定しました。)

中高一貫教育校のS3以上大学の国公立大学合格実績

区    分

年度

S1

S2

S3

国公立
医学部

鹿児島市内私立高校
(中高一貫教育校)

H19
H20
H21
H22

 18
 29
 24
 30

  2
  5
  2
  1

  12
   8
  10
   6

 32
 42
 36
 37

13
25
23
26

鹿児島市外私立高校
(中高一貫教育校)

H19
H20
H21
H22

  8
  2
  7
  4

  3
  0
  1
  2

   5
  14
   6
   6

 16
 16
 14
 12




H19
H20
H21
H22

 26
 31
 31
 34

  5
  5
  3
  3

  17
  22
  16
  12

 48
 58
 50
 49

18
27
28
30

  

  したがって、公立高校入試を受けた者のS3以上大学の合格者数は、上記表の値を差し引いた値となります。
  鹿児島県の公立高校入試順位が、高校での学力の伸びが同等として、大学受験時の学力順位に反映された場合、公立高校入試時の県内順位236位~274位内の者であればS3大学に合格する可能性が高いこととなります。

 なお、S3以上の早稲田大学、慶応義塾、私立医大など難関私立大学への進学者は今回の順位には考慮しないものとしますが、これらS3以上の私立大学に合格し進学した者は1割程度の23人~27人程度と想定しています。

 したがって、私立大学も含むS3以上の大学に合格するのは、高校入試時の県内順位259位~301以内であれば合格する可能性高いこととなります。

 私立高校には、専願推薦で公立高校入試を受けていない者が少数いますがS3以上の合格者はさらに少数のため、無視します。
 出水中央高校の特進コースは、熊本県(水俣市など)出身者が3割程度ですが、県外出身中学校のS3以上の合格者は比率で求めると少数(3名程度)であるため、無視します。

鹿児島県内高校の国立大学実績(S3以上大学)(ラサール高校除き)

区    分

合格者数 割合(%) 国公立
医学部
  備  考

S1

S2

S3

S1

S2

S3

割合

鹿児島市内公立高校

 57
 59
 57
 60

 23
 27 
 27
 27

 80
 95
 91
100

160
181
175
187

93.4
89.4
77.0
78.9
74.2
73.0
71.1
79.4
55.6
61.7
56.2
68.0

67.8
70.4
63.9
72.8

34
24
32
38

九大医学部3
九大医学部2

鹿児島市外公立高校

  3
  4
 13
 10

  3
  9
  9
  4

 57
 42
 49
 34

 63
 55
 71
 48

 4.9
 6.1
17.6
13.2
 9.7
24.3
23.7
11.8
39.6
27.3
30.2
23.1

26.7
21.4
25.9
18.7


 

鹿児島市内私立高校
(中高一貫教育校除き)

  1
  1
  2
  3

  3
  1
  2
  1

  4
  5
 11
  7

  8
  7
 15
 11

 1.5
 1.6
 2.7
 3.9
 9.7
 2.7
 5.3
 2.9
 2.8
 3.2
 6.8
 4.8

 3.4
 2.7
 5.5
 4.3


 

鹿児島市外私立高校
(中高一貫教育校除き)

  0
  2
  2
  3

  2
  0
  0
  2

  3
 12
 11
 6

  5
 14
 13
 11

 0.0
 3.0
 2.7
 3.9
 6.5
 0.0
 0.0
 5.9
 2.1
 7.8
 6.8
 4.1

 2.1
 5.4
 4.0
 4.3


 

 61
 66
 74
 76

 31
 37
 38
 34

144
154
162
147

236
257
274
257

 100
 100
 100
 100
100
100
100
100
100
100
100
100
  100
  100
  100
  100
34
28
44
52

九大医学部3
九大医学部2
上段から平成19年度、平成20年度、平成21年度、平成22年度

06.23.22:30

鶴丸高校の学力到達ゾーン別大学合格実績  

平成20年度から平成22年度の鶴丸高校の大学合格実績が、ホームページで公表されたので、その結果をもとに整理してみました。

私立大学関係は、産業医科大、自治医科大他私立医学部、早稲田大学、慶応大学、津田塾大他女子大など多数です。

早稲田大、慶応大の進学状況は、平成21年度は現役合格者14人中11人が進学しています。

区 分 私立大学医学部 早稲田大 慶応大
平成20年度 13 49 26
平成21年度 25 21
平成22年度 不明
(産業医科大2、日本医科大1、愛知医科大1、大阪医科大1、
兵庫医科大2)
35 13

平成21年度私立大学現役進学実績  
 1段目 延べ合格者数  2段目 実合格者数  ( )現役合格者数   【】現役進学者数

 
年度
 



 



 




 


 




 MARCH     関関同立













西

西








H22年度 306 168
(20)
35
(6)
13
(2)
1
(1)
17
(2)
57
(8)
22
(5)
3
(1)
5
(2)
24
(0)
3
(0)
45
(1)
1
(0)
8
(0)
12
(0)
24
(1)
H21年度 310 176
148
(45)
【20】 
25
20
(5)
【3】
 21
20
(9)
【8】 
  10
10
(3)
【1】  
73
55
(15)
【5】  

20

【2】 

6

【1】

4

【1】 

 21

【1】

4

【0】 
47
43
(13)
【3】 
 
2
(1)
【0】

2
(1)
 【0】 

22
(3)
【2】 

17
(8)
【1】
 


国公立大学合格者総数は、平成20年度260人、平成21年度244人、平成22年度232人に減少しています。平成21年度の減少は、平成20年度が定員枠360人最後の年だった平成16年度の入学者の浪人生が多いと想定され、平成21年度浪人生の減少の要因によるものと想定されます。

平成22年度は、特に前年度との状況の変化は少ないと考えられますので、単純に比較すればいいと思われます。

平成21年度のS1大学の減少は、東京大学の合格者の減少(22人→14人)が大きいと考えられます。その要因は、センター試験の難化に伴い、浪人生が東大から下位ランク大学へ変更したことが考えられます。
また、平成21年度から医師不足解消を目的に医学部の定員枠が拡大されたことから、東大から医学部へ志望変更したことも想定されます。
平成22年度は、国公立医学部の定員枠の拡大に伴って医学部合格者数が増加したことにより、例年並みとなりました。

その他のゾーン別の増減で目立つのは、下位層のS2大学の減少であり、これは浪人生の減少が影響しているものと想定されます。
また、鹿児島大学の医学部以外の学部の合格者数が減少しています。

学力到達度ゾーン別国公立大学合格実績



年度

S1

S2

S3

A1

A2

A3

B1

合 計

 偏差値

76以上

72~75

68~71

65~67

61~64

58~60

54~57

 




数 
  
平成19年度 51 17 40  70  79 13   0  268
平成20年度

50

21

50

46

84

260

平成21年度 42 22 51 42 73 10 244
平成22年度  51 24 56  47   42 11  1  232 

大学

  東京大
京都大
医学部
一橋大
東工大
大阪大
東北大
名古屋大
九州大
神戸大
北大
筑波大
千葉大
お茶の水大
東京外大
東京芸術大
東京農工大
東京学芸大
横浜国立大
大阪外大
奈良女子大
広島大
熊本大

 
宇都宮大
埼玉大
茨城大
電気通信大
東京海洋大
静岡大
名古屋工大
三重大
京都教育大
京都工繊大
大阪教育大
神戸教育大
岡山大
長崎大
鹿児島大
帯広畜産大
山形大
山梨大
豊橋技科大
富山大
福井大
信州大
和歌山大
滋賀大
奈良教育大
鳥取大
島根大
香川大
愛媛大
徳島大
高知大
山口大
九州工大
福岡教育大
大分大
宮崎大
長岡技科大
佐賀大
鹿屋体育大
琉球大
 

偏差値は、ベネッセによる。
    
S3  平成19年度 39人+(公立大学1人(平成21年度並)
    平成20年度 51人ー(九州大学医学部3人)+(岐阜薬科大1人、九州歯科大1人)
    平成21年度 52人-(九州大学医学部2人)+(岐阜薬科大1人)
    平成22年度 54人+(岐阜薬科大1人、九州歯科大1人)

A1  平成19年度 63人+7人(公立大学(平成21年度並))
    平成20年度 43人+((大阪府立大1人、首都大学東京2人)
    平成21年度 38人-(北海道大学医学部1人+熊本大学医学部2人)+(大阪府立大2人、
           首都大学東京2人、大阪市立大1人、京都府立大1人、神戸市立大1人)
    平成22年度 43人+公立大学4人

A2  平成19年度 108人-(鹿児島大医学部20人)-(その他医学部11人)+2人(公立大(平成21年度並)(医学部32人中浜松医科薬科大学合格者1人は差し引かない)
           平成20年度 93人ー(鹿児島大医学部15人)+(横浜市立大1人、静岡県立大3人、
           福岡県立大2人)
    平成21年度 87人-(鹿児島大医学部16人)+(静岡県立大1人+福岡女子大1人) 
    平成22年度 74人-(鹿児島大医学部26人)-(その他医学部6人)

A3  平成19年度  8人+5人(公立大(平成21年度並)
    平成20年度  4人ー(国公立大学医学部4人)+(高崎経済大1人、都留文科大1人、
           北九州市立大6人)
    平成21年度 10人-(国公立大学医学部5人)+(都留文科大1人+金沢美工大1人
          +北九州市立大3人) 
    平成22年度  9人+

06.21.19:44

平成22年度鹿児島県内高校の国公立大学実績

前回のデータを元に、累計で整理すると、各高校間の校内順位を比較することができます。
ただし、正確には現役と浪人とを区分しないと各高校の比較はできないと思われますが、この点については現役による累計値を別途掲載したいと思います。

①S3以上の比較
  甲南高校は、鶴丸高校の約3分の1
  鹿児島中央高校は、鶴丸高校の約10分の1~30分の1

②S2以上で比較
  甲南高校は、鶴丸高校の約4分の1~9分の1
  鹿児島中央高校は、鶴丸高校の約16分の1~71分の1

③S1での比較
  甲南高校は、鶴丸高校の約5分の1~12分の1
  志學館は、鶴丸高校の約3分1~4分の1
  池田高校は、鶴丸高校の約5分の1~8分の1

区    分

S1

S2

S3

割合

鹿児島市内公立高校

 55
 59 
 57
 60

  23
  27
  27
 27

  80
  95
  91
100

160
181
175
187

56.3%
57.5%
54.0%
61.1%

鶴丸高校

1~51
1~50
1~42
1~51

52~68
51~71
43~64
52~75

69~108
72~121
65~115
76~131

108
121
115
131

 
      甲南高校

1~6
1~9
1~11
1~7

7~10
10~13
12~15
8~9

 11~37
14~48
16~45
10~41

37
48
45
41

 

     鹿児島中央高校



1~3
1~2

   1~2
    1
    4

3~9
2~4
5~10
3~8



10

 
      武岡台高校  


    1

1~2
2~3

1~2




 

玉龍高校

   


1~2
1~3

2~4




 

  錦江湾高校

   

1~2
1~2

 

   2
   2

 

 
鹿児島南高校    


1~2
   
甲陵高校




 

   

鹿児島市外公立高校

  3
  4 
 13
 10

     5
     9
     9
     4

 57
 42
 49
 34

 63
 55 
 71
 48

20.0%
17.5%
21.9%
15.7%

   加治木高校

  
1~3
1~5
1~2

   

6~10
 3~4  

   1~16
    4~12
 11~27
 5~16

 16
 12
 27
 16

 

鹿屋高校

 

1~2
1~3


1~3

 1~8
  4~11
  4~10
 5~8

  8
 11
 10
  8

 

 加世田高校

 


1~2

    1~2
    2~3
     2

  3~12
 4~8
 3~8

 14
  8
  8
  3

 

川内高校

  1
 
1~2
1~2

   2
  1~2
  3

  3~11
 3~7
 4~7
 3~10

11


10

 

出水高校

 


  1
  1

 1~4
 2~4
 2
1~2 




 

  伊集院高校


 
 

 1~2
 1~4
 1~7
 1




 

指宿高校

   

  1~3
   1
  1~2

   3
   1
  2
 

大島高校

  1
  
  1

  
 1

  2~4
  2~3

 2

  4
  3
  1
 2

 

国分高校

 

    1
 
 

  
  1
  2~3
  1~2

 
  1
  3
 2

 
      
      沖永良部高校
 
   
     1
     1
 

   1
   1
 
 

      川辺高校
 


    1
    1
   

  1
  1
 

      志布志高校
 
   
   1~3
    1
 

  3
  1
 
 
      
      徳之島高校
 
   

     1
 


   1
 
 

      屋久島高校
 
    1

 
 
   


   1

 
 1
 

鹿児島市内私立高校

 19
 30
 26
 33

  5
  6
   4
  2

 16
 13
 21
 13

 40
 49
 51
 48

14.1%
15.6%
15.7%
15.7%

   志學館高等部  

  1~12
  1~19
 1~16
 1~20

 13
  20~23
 17
 21

14~21
24~28
18~25
22~24

 21
 28
 25
 24

 

  池田学園池田高校

1~5
  1~10
1~5
1~8

  6

  6 
 

  7~10
 11~13
 7~8

  10
  13
 8
 9

 

 鹿児島実業高校

 
 1
 1
 1

  1~2
  2

   3
  3~5
  2
 2~4

  3
  5
  2
 4

 

      楠南高校

 1

 1
 1~2

  2


 

  3~5
  1~2
  2~11
 3~6

  5
  2
 12
 6

 

   鹿児島修学館

 1
 
 1~2
 1~2

  
  

   
  1
 

  1
  1
  2
 2

 
      鹿児島純心
      女子高校


    1
 
   




   1
 
               
      鹿児島情報高校
 


 


   1~2
 

  2
 
鹿児島高校  



 






 

鹿児島市外私立高校

 8
 4
 9
 7

  5
  0
  1
  4

  8
 26
 17
 12

 21
 30
 27
 23

 7.4%
 9.5%
 8.3%
 7.5%

 鹿児島第一高校

 1~7
 1
 1~2
 1~2

  8~9

  3
  

 10~11 
  2~9
  4~5

  11
  9
  5
  2

 

出水中央高校

 
 1~2

  1~2

  

  3
  2~10
 1~9
 2~6

  3
 10
  9
  6

 

   れいめい高校

 1
 1
1~4

  2


 2~3    

  3~5
  2~6
  5~7
  4~8

     5
     6
  7
  8

 

  尚志館高校



  1~2 
 


2~3

  1~2
  1~2
  3~4
  4

  2
  2
  4
 4

 

    大口明光学園

 

   1
 
 

  
  1
  2
 

  0
  1
  2
 

 
       樟南第二高校

 
 
     1

 
   1
 
 
神村学園高等部


 





 

 87
 97
105
110

 36
 42
 41
 37

161
176
178
159

284
315
324
306

 100.0%
 100.0%
100.0%
100.0%


06.18.20:17

平成22年度鹿児島県内高校の国公立大学合格実績

今回から鹿児島県内高校の国立大学合格実績について記載します。

近年、少子化が進行する中で、私立高校は生き残りをかけ、国立大学の合格を目指した特進コースを設けるなど魅力ある高校運営に努力しています。
一方、公立高校では、高校再編計画が進行中で、進学校では平成21年度に定員の削減が行われましたが、その2年後に入学した高校生が今年大学を受験しました。
  したがって、浪人生も定員削減された2カ年目の卒業生であり、浪人生も平成21年度並に少なくなっている可能性があります。
  したがって、公立高校の場合、定員削減が行われた高校では、平成22年度の合格者数が平成20年度に比較して同等以上であれば大学合格実績は向上したと評価してもいいと思われ、また、平成21年度とは条件がほぼ同等と考えられ、単純に合格者数で比較することが可能と考えられます。

このような中で、鹿児島県の公立・私立高校の勢力図はどのようになっているでしょうか。
学力到達度ゾーン別に大学を区分して、鹿児島市内・外、公立・私立別にして、大学合格実績をマクロ的に見てみます。


今回は、平成19年度~22年度のS3以上の大学合格実績について整理してみました。
なお、平成19年度は、高校ホームページから掲載しているため、データの補足率は平成20年度~22年度に比較して低いと考えられますが、S3以上大学については補足率は高いと考えています。
ただし、国公立大学医学部の合格者の補足率は平成19年度は若干(数人程度)少ないと想定しています。

大学のランクは、進研模試で使用されている学力到達度ゾーン別を利用しました。
S1・・・東大・京大・国立大学医学部
S2・・・東工大・一橋大・阪大
S3・・・東北・名古屋・神戸・九州(公立大学は九州歯科大、岐阜薬科大学等)

1.S3大学以上の合格者占有率
鹿児島市内の公立高校   54.0%~61.1%
鹿児島市外の公立高校   15.7%~21.9%
公立高校全体         75.0%~76.8%

鹿児島市内の私立高校   14.1%~15.7%
鹿児島市外の私立高校    7.4%~ 9.5%
私立高校全体         23.2%~25.0%


2.S1大学合格者数
鹿児島市内の公立高校   57人~60人
 ほぼ横這いとなっています。定員枠の減少による卒業生・浪人生の減少(360人→320人)している一方で、国公立大学医学部の定員枠の拡大により、医学部合格者が増加した結果、変化が少なかったと思われます。

鹿児島市外の公立高校   3人~13人
 増加傾向にあります。これは、国公立医学部の定員枠拡大による合格数の増加によるものと推定されます。

鹿児島市内の私立高校   19人~32人
増加傾向にあります。これは、国公立医学部の定員枠拡大による合格数の増加によるものと推定されます。

鹿児島市外の公立高校    4人~9人
ほぼ横這い傾向となっています。

①平成22年度のS3以上の大学に今年合格した者は、302人名である。
過去4カ年間のS3以上の大学合格者数は、284人~324人となっています。

この数字は、今後、高校入試の分析でも重要となってきます。

②鹿児島市内の公立高校は、平成22年度のS3以上の合格者数が10人程度増加しており、定員枠の減少は影響していないように見える。

③上記については、S3以上の上位層は定員枠の減少の影響を受けていないことが考えられる。つまり、定員減は学力下位層に影響を与えると想定される。また、入試時成績下位層がS3以上の大学に合格するケースもあり、これは入学後の1学期で学力が逆転し、それ以降順位が定着するケースも多い。つまり、校内順位の変動はあるものの、学力別の人数の変化は総じて小さいため、高校別の大学合格実績が大きく変化することは少ない。

④鹿児島市外のS3以上の大学合格者数は、平成20年度9名減少(15%減)したが、平成21年度は13人増加し、平成19年度に比較して3人増加していたが、平成22年度は44人と大幅に減少している。
ただし、S1大学が10人となっており、これは国公立大学医学部の合格実績の伸びによる。

⑤鹿児島市外の公立高校が平成20年度減少した要因の一つに、私立高校への流入も影響しているものと思われる。
鹿児島市外の公立・私立の合計は、平成19年度と平成20年度はほぼ同じであるため、公立から私立への流入があったと想定される。
  鹿児島市外公立・私立高校 合計 S1  11→8  S2  8→9   S3  84→85

⑥私立高校は、市内・市外とも着実に実績が定着し、全体の合格者の約4分の1を占めている。

⑦平成20年度は鹿児島市内の私立高校のS2以上の実績が増加し定着している一方で、市外の私立高校のS2大が激減したが、回復した。

⑧国公立大学医学部の合格者数が増加しているが、これは募集定員枠の拡大によるところが大きく、鹿児島市外の公立高校の合格者の伸びにつながっている。



鹿児島県内高校の国立大学実績(ラサール高校除き)

区    分

S1

S2

S3

S1

S2

S3

割合

国公立
医学部
  備  考

鹿児島市内公立高校

 57
 59
 57
 60

 23
 27 
 27
 27

 80
 95
 91
100

160
181
175
187

65.5
60.8
54.3
54.5
63.9
64.3
65.9
73.0
50.0
53.8
51.1
62.9

56.3%
57.5%
54.0%
61.1%

34
24
32
38

九大医学部3
九大医学部2

鹿児島市外公立高校

  3
  4
 13
 10

  3
  9
  9
  4

 57
 42
 49
 34

 63
 55
 71
 48

 3.1
 4.1
12.4
 9.1
7.1
21.4
22.0
10.8
32.4
23.9
27.5
21.4

20.0%
17.5%
21.9%
15.7%


 

鹿児島市内私立高校

 19
 30
 26
 33

  5
  6
  4
  2

 16
 13
 21
 13

 40
 49
 51
 48

21.8
30.9
24.8
30.0
13.9
14.3
 9.8
 5.4
 9.9
 7.4
11.8
 8.2

14.1%
15.6%
15.7%
15.7%

13
26
25
29
九大医学部1
九大医学部2

九大医学部1

鹿児島市外私立高校

  8
  4
  9
  7

  5
  0
  1
  4

  8
 26
 17
 12

 21
 30
 27
 23

 9.2
 4.1
 8.6
 6.4
13.9
 0.0
 2.4
10.8
 5.0
14.8
 9.6
 7.5

 7.4%
 9.5%
 8.3%
 7.5%


 

 87
 97
105
110

 36
 42
 41
 37

161
176
178
159

284
315
324
306

 100
 100
 100
 100
100
100
100
100
100
100
100
100
  100%
  100%
  100%
  100%
52
55
72
 82 
九大医学部1
九大医学部5
九大医学部2
九大医学部1
注)高校ホームページを優先し、サンデー毎日特別増刊号高校の実力で補足した。
  上段から平成19年度、平成20年度、平成21年度、平成22年度
 鹿児島市内公立高校は、鶴丸高校が九大医学部に平成20年度3人、平成21年度2人合格しているため、S3から3人、2人減とした。 
 鹿児島市内私立高校は、志学館高校が九大医学部に平成19年度1人、平成20年度2人、平成22年度1人合格しているため、S3からそれぞれ減じた。

06.17.18:18

平成22年度鹿児島中央高校の国公立大学合格者数

今回は、鹿児島中央高校を取り上げます。
鹿児島中央高校の平成18年度から22年度の国公立大学の合格者実績は以下のようになっています。

平成18年度から平成21年度は、高校ホームページの合格実績によります。
平成22年度は、現役のみ公表されていますが、浪人を含んだ全体の合格者数が公表されていませんので、
サンデー毎日特別増刊「高校の実力」(6.12)のデータを使用しています。

平成21年度、東大の合格者が1名でました。
平成20年度が若干合格者数が減りましたが、例年並みに戻ったようです。

大学名

平成18年度

平成19年度

平成20年度

 平成21年度 平成22年度

東京大学

 

 

 

 1  

京都大学

  1

 

 

   

一橋大学

 

   1 

 

   

東京工業大学

 

 

 

   

大阪大学

 

   1 

  1 

 1  

九州大学

   6

   7

  3

 6

北見工業大学

   1

   1

    1

 2  

宇都宮大学

          3    

埼玉大学

          1    

千葉大学

        2                1  

茨城大学

   3

 

        2 

 1  

筑波大学

   2

 

 

 3  

東京海洋大学

   2

 

 

 1  

東京外国語大学

    1 

   1

 

   

東京学芸大学

        1       3  2

東京芸術大学

   1

 

 

   

東京農工大学

        1      

横浜国立大学

     3 

    1

    1

 1

信州大学

        1       1  1

静岡大学

   1 

 

       2

 2  
愛知教育大      

名古屋工業大学

        1       1  1  

三重大学

    1

 

 

   

滋賀大学

          1  
京都教育大        

大阪外国語大学

    1

   1

 

   

大阪教育大学

    1

 

   1 

 

神戸大学

    1

 

 

 

奈良女子大学

    1

 

 

   
奈良教育大        
和歌山大        

鳥取大学

    1

 

 

   

島根大学

    1

   1 

 

 

岡山大学

    1

   1 

   1 

   

広島大学

  11

   3 

   10

 4

山口大学

   3

   1 

     2

 2

徳島大学

   1

 

 

 
香川大        

高知大学

        2      1  4

九州工業大学

   1

   5 

  3

 5

福岡教育大学

   1

   6 

  1 

 3

佐賀大学

   6

   4 

  4 

 3

長崎大学

    3

   6

  2 

 3

熊本大学

   12 

  11

  8

 15 15

大分大学

    3

   6

   3

 5

宮崎大学

   9

     11               3  3

鹿児島大学

  149 

 135 

113

 115 123

鹿屋体育大学

    1

 

 

 1

琉球大学

     4 

   2

  1

 1  

国立大学計

 235 

 213

174

 193 188

公立大学

  35 

  31

 36

 52 31

国公立大学計

 270 

 244 

210

 245 219

うち現役

 227

 208 

 180 

 189 193

06.16.21:50

平成22年度鹿児島県内高校の鹿児島大学医学部医学科合格実績

平成22年度の高校別鹿児島大学医学部医学科の合格者数を掲載します。
4月13日に掲載していますが、その後のサンデー毎日、高校ホームページで確認されたもので修正しました。

鹿児島大学医学部医学科の定員は、段階的に増員され、平成21年度10人増員され95人に、さらに平成22年度に10人増員され、105人になっています。
これに伴い、一般入試前期日程募集定員5人、推薦入試募集定員15人増加しています。

平成22年度入試では、定員が10人増の105人となり、増員分は全て推薦入試枠となっています。

推薦入試は、各部が各高校2人までの推薦であるのに対して、医学部医学科は各高校5人までとなっており、高校の学力に配慮して各高校の枠が大きくなっており、推薦入試は鹿児島県内の高校に限定されています。

このように鹿児島県内の高校に限定しているのは、定員増が地域医療の充実に増員されたもので、これまで各地方大学において所在する都道府県の出身高校の合格者の割合が小さく、地元の地域医療への従事者が少ないことに配慮したものです。

推薦入試では、
①医学部医学科は鹿児島県内の高等学校を卒業した者及び平成22年3月卒業見込みの者となっており、鹿児島県内の高校に限定されています。
②高等学校の学習成績概評がA以上で,鹿児島県における地域医療に従事しようとする強い意欲と情熱を持つ者、へき地を含む地域医療に従事することが可能で,鹿児島県から貸与される修学資金の受給を確認できる者となっており、鹿児島県の地域医療従事が条件となっています。

推薦入試の選抜方法
区   分 教科 科     目 配点 合計 選 抜 方 法
センター試験 国語
社会
数学

理科
英語

世B,日B,地理Bから1
数Ⅰ・数A
数Ⅱ・数B
生Ⅰ,化Ⅰ,物Ⅰから2
200
100
200

200
200
900 医学部医学科及び歯学部歯学科は,
大学入試センター試験,面接,出身高
等学校の調査書及び高等学校長の推
薦書を総合判定し,合否を決定します。
面 接 その他  医学部医学科では,
受験者に「面接用作文」
を作成させ(60分),それ
らに基づき面接を行います。


鹿児島大学医学部志願者にとっては、朗報となりました。
今回の増員分が各高校の合格者数にどのように影響したか興味あるところです。

鹿児島県内高校の医学部医学科合格者数は、60人から78人に増加しています。これは、定員増の10人が鹿児島県内枠である推薦入試分が10人増加している要因が大きいことがわかります。

また、鶴丸高校が10人増と大幅に増加しており、池田学園池田高校が4人増加しています。これらは、推薦枠の増加の恩恵を受けていることも考えられます。
逆に、ラ・サール高校が2人減少しています。

合格者105人中101人の出身高校が判明しました。(不明者は4人です。)


鹿児島大学医学部医学科の定員推移
学部 学科 年度  入学定員 募集定員
一般入試 推薦入試Ⅱ
前期日程 後期日程

医学部

医学科
2007 85 60 23
2008 85 60 23
2009 95 65 23
2010 105 65 23 17


                         平成22年度の(  )は、4月13日現在より増加分
高校名 H18年度  H19年度 H20年度  H21年度 H22年度
鶴丸高校 -  20 15 16 26(+1)
ラサール高校  - 11 17 15(+1)
志学館高等部  -  8 10
池田学園池田高校  -  3   7
甲南高校   2  4
川内高校  2
加世田高校  2
樟南高校  2
出水中央高校  -  -    1 
加治木高校  -  2     1
鹿屋高校  -   2     3(+2)
鹿児島第一高校  - -    2   1
鹿児島修学館高校  -  -   2   1
鹿児島中央高校  -  1
神村学園高等部
甲陵高校  -  1
川辺高校  -  1 1(+1)
大口明光学園高校   1
鹿児島実業高校   1
小計  - 42 39 60  78(+5)
           
青雲高校        6
熊本高校        2
久留米大附設高校        
筑紫女学園高校        
明治学園高校        
福岡大付属大濠高校         1(+1)
宮崎第一高校         1(+1)
大分上野丘高校         1(+1)
宮崎西高校         1(+1)
宮崎大宮高校        
小計       10 23(+4)
           
合計       70 101(+9)
サンデー毎日2009.4.26、高校ホームページ、予備校広告などによる。
※ 未確認

05.28.17:20

東京大学入試状況

東京大学の入試状況について掲載します。

科目別目標ライン

「しのぎ」「クリア」「勝負」の三つの目標設定


POINT 3 科目別目標設定術

東大の2次試験では、科目ごとに「どの得点圏まで狙えるか」というラインが違ってくる。この節では、科目ごとの特性やコスト・パフォーマンスを分析しながら、文系・理系に分けて目標ラインの設定を試みる。

科目の特性と「L・M・H」ラインの設定


 科目の特性をよく知ったうえで、教科ごとに最適目標ラインを設
定できれば、受験計画がはるかに効率のいいものとなる。

 基本的には、コスト・パフォーマンスが落ちる手前までは、その科目にどんどん時間を投入するのが賢い。そして、目標ラインを達成したら、サッと“撤退"して、今度は別の科目へ重点を移してい

く。こうして、1科目ずつ目標ラインをクリアしていくのが、理想的な受験戦術なのである。

 この節では、科目ごとの特性に触れながら、文系、理系の順にそれぞれ「しのぎ」、「クリア」、「勝負」の3段階の教科別目標ラインを設定していくことにする。設定にあたっては、経験者、すなわち現役東大生の“実感"と得点開示情報を重視している。

 幸い、私の監修する「緑鐵受験指導ゼミナール」には現在150名近くの東大生講師がいるが、彼らの協力によって模試のデータや2次試験の成績開示データなど、貴重な資料を収集することができる。

さらに、東大型模試(東大即応オープン、東大入試実戦模試など)の結果資料を入手して検討を加えているので、実感的にも統計的にも、かなり的を射た内容になったものと自負している。


1.英語の特性と目標ライン
《特性》頑張れば伸びるが時間と労力が必要
 英語は、もともと「頑張れば伸びる科目」であるが、対策にはそれなりの時間(割と長期にわたる)と労力が必要となる。ただし、いったん仕上がればそう簡単に実力は落ちない特性があるので、早めに仕上げるのが受験戦略上の大きなポイントとなる。
 東大の英語(120点満点)は、英文ジャンルや出題形式などの面での“多彩さ"が特に際立っている。英作文やリスニングの配点も高く、読解系の問題にしても要約や文挿入、下線部和訳、総合問題形式などバラエティに富む(文法・語法問題も出題される)。
 要するに「何でもあり」の出題(19~20ページ参照)で、”`オールラウンドな英語力”"が試されるわけだ。それだけ「頑張れば伸びる」の「頑張れば」の物理的・分量的ハードルが高く、英語が得意な人にとっても分量が多い(読解系の総語数だけでも2000語を超える)のが悩みになりやすい。
 そのため、どうしても素直に「初期レベル」(本格的に受験勉強を始める際の実力)および「残り時間」(入試までに残された時間)の二つの要素によって、「どれだけできるか」、「どのレベル(得点ライン)まで達するか」が決まってくるイメージがある。
 

《文系の目標ライン》60%付近が「クリア」ライン
 以前は難しいと言われた東大の英語も、ここ数年の合格者の声を聞くと、「とにかく75点(62.5%)は目標にできる」という声が多い。形式的、内容的に取っつきやすい問題が増えてきたためで、リスニングや英作文で大量失点をしない限り、50%前後の得点を取ることはそれほど困難ではない。よって、「しのぎ」ラインは50%手前の58点(48.3%)に設定する(文1のみ53.3%の64点とする)。

《理系の目標ライン》理Ⅲを除き60%が「クリア」ライン
 数学や理科にかなりの力を注ぐ必要がある理系の場合、文系並みの目標ラインを設定するのはちょっと酷である。合格最低点が文系ほど高くない現状では、理Ⅰと理Ⅱの「しのぎ」「クリア」「勝負」の各ラインは、文Ⅰ・文Ⅱのそれよりも数%程度低めに設定するのが妥当な線だ。Mラインの60%(72点〉は合格者の平均点に近い値で、まずはこのあたりを目標にしたい。
 理Ⅲは目標最低点が300点近くになるため、配点の高い英語での大量失点は致命傷となる。いくら英語が苦手でも、55%(66点)は確保できないと厳しい。「クリア」ラインと「勝負」ラインは、文Ⅰと同等の目標得点とする(Mが78点、Hが96点)。


図1 科類別・英語の目標ライン                   (配点120点)
            M-     M+    
文Ⅰ       64     72   78   84     96
               
          M-     M+      
文Ⅱ   58       68   75   82     92  
               
          M-     M+      
文Ⅲ   58       68   75   82     92  
      50%           65%         80%
        M-     M+        
理Ⅰ 54       66   72   78     90    
               
        M-     M+        
理Ⅱ 54       66   72   78     90    
               
            M-     M+    
理Ⅲ         66   72   78   84     96

05.27.19:50

東京大学入試状況

東京大学入試状況について掲載します。

3年分のセンター試験の英'数'国を解く                             
   センター試験は、最近3年分の本試験の英語筆記(200点)、数学ⅠA・ⅡB(計200点)・国語(200点)の3教科について制限時間を守って解き、真ん中の得点を採用する(たとえば、低いほうから143点、157点、162点だったら157点を採用)。                                 
   そのうえで、英語・数学・国語の3教科合計得点(600点満点)を算出しておく。センターの過去問を使った東大の"受験資格"の判定では、個々の科目ごとの最低基準に加え、3教科トータルでの得点も判断材料にする。さすがに、3教科ともギリギリ最低基準を満たすレベルでは、「残り1年」での合格は厳しいからだ。                              
                                              
“東大受験資格"の判定基準                              
    さて、表を見てほしい.これは「残り1年」で東大合格を目指すために、満たしてほしい科目別の基準点を掲げたものである。もっとはっきり言うと、1年前の段階でセンター試験を解いて、このレベルに達していない場合は、残念だが1年計画での東大受験をあきらめたほうがいいという基準である。                              
    もっとも、センター試験は高校3年間の基礎学力を試す試験であるから、高2の終わりごろに学校のカリキュラムがどこまで進んでいるかで、得点力に違いが出てくる。                            
   そこで便宜的に導入したのが、読者のアドバンテージによるA、B、Cの三つのコースによる区分であり、それぞれ中高一貫校の現役生、浪人生、公立高校の現役生を想定したものである。                               
    ただし、Cコースの公立高校は、下位校から上位校まで一括りにするのは無理がある。そこで、授業が比較的速いペースで進む地域のトップレベルの進学校〔目安として東大に現浪合わせて毎名5以上合格しているような高校)は中高一貫佼に準じるAコースに含め、それ以外の“ごく普通の公立高校"をCコースとする。

文系のセンター試験基準点
 まず、文系の基準点(表6)から見ていこう。ただし、A、B、Cコースの区分は、文系、理系に関係ない。
 Aコースは、中高一貫校および公立進学校の生徒を対象としてしいる。これらの高校では、ハイペースでカリキュラムが進むので、主要科目に関してはこの程度仕上がっていないと、現実的に1年以内で東大に受かるのは難しいだろう。英語130点、数学130点、国語115点、3教科計400点以上が、ひとまずの目安である。
 Bコースは浪人生向けの基準点で、英語140点、数学140点、国語125点、3教科計440点以上を基準とする。浪人生の戦術は、現役生ほどの爆発的な追い上げはできないという前提に立ち、最初からもっているアドバンテージを活かして逃げ切るのが基本だ。
 Cコースは、普通の公立高校の現役生を想定している。公立高校の場合は授業の進度が一般的に遅く、たとえば、数学がセンター試験の範囲に達していないハンディがある。このため、基準点もAコースに比べて10点下の英語120点、数学120点、国語105点、3教科計375点以上というラインに設定した。

理系のセンター試験基準点
 理Ⅰと理Ⅱの基準点(表7)は、Aコースで、英語120点、数学135点、国語105点とする。Bコースで、英語130点、数学145点、国語115点。Cコースでは、英語120点、数学125点、国語100点で可とする。ただし、数学が得意な人は、英語と国語は5点低くても、3教科の合計が表7の値を超えていれば問題はない。
 理Ⅲの基準点(表8)は少し高い。Aコースで、英語145点、数学150点、国語115点はほしい。Bコースでは、英語155点、数学165点、国語125点となる。Cコースでも、英語135点、数学140点、国語105点は最低ほしいラインである。

下記の表は受験1年前の高校2年生の2月から3月時点の評価ですが、現時点(5月時点)であれば、下記の表を利用できるものと思われるので、過去のセンター試験問題を解いてみてほしいと思います。
そうすると予想以上に、東大の受験資格があることに気づくものと思われます。


1年前のセンター試験で判定するチャレンジ・ライン

文系のセンター試験基準点(表6)
  Aコース
(中高一貫校)
Bコース
(浪人生)
Cコース
(公立校現役)
 英 語 130点~ 140点~ 120点~
 数 学 130点~ 140点~ 120点~
 国 語 115点~ 125点~ 105点~
3教科合計 400点~ 440点~ 375点~

理Ⅰ・理Ⅱのセンター試験基準点(表7)
  Aコース
(中高一貫校)
Bコース
(浪人生)
Cコース
(公立校現役)
 英 語 120点~ 130点~ 120点~
 数 学 135点~ 145点~ 125点~
 国 語 105点~ 115点~ 100点~
3教科合計 390点~ 420点~ 365点~

理Ⅲのセンター試験基準点(表8)
  Aコース
(中高一貫校)
Bコース
(浪人生)
Cコース
(公立校現役)
 英 語 145点~ 155点~ 135点~
 数 学 150点~ 165点~ 140点~
 国 語 115点~ 125点~ 105点~
3教科合計 450点~ 470点~ 420点~
(注)公立現役生でも進学校(東大に毎年5名以上合格)に属している人はいずれも
Aコースとして考える(浪人生は一律Bコース) 

05.26.21:11

東京大学入試状況

引き続き東京大学入試状況について掲載します。

今後、2次試験の目標得点の設定は、掲載することとし、今回は現時点で来年度の東京大学にチャレンジする資格(つまり、合格する可能性ライン)の学力について考えてみます。

現時点の実力把握  センター試験で把握する東大チャレンジ・ライン

ポイント4 受験資格
受験計画を考える場合に欠かせないのが、現時点での実力把握である。
本書では、センター試験の過去問を使って、東大の受験可能レベルの分析を行い、さらにこれをもとに得点戦術を組み立てていく。

「残された時間」を最大限有効に使うために
 さて、本書は基本的には、1年以内の勉強で東大の合格ラインに達してもらうことを念頭において書いている。このため、前述した目標ラインのどれを選び、どう組み合わせて受験戦術を練るかは、約1年前の時点での実力次第で変わってくる側面がある。
 特に、英語や数学などは、伸ばすのにある程度の時間がかかるため、いくら努力しても1年間での勉強では現実的に合格ラインに乗ってこないこともあり得る。このあたりが、私大の2科目型、3科目型の受験との最大の違いである。
 私大であれば、たとえば英語だけに絞ってグイグイ伸ばし、社会で足を引っ張られない程度にもっていけば、かなり合格の確率は高まる。しかし、科目数の多い東大では、たとえ英語がグングン伸びても、数学や国語ですくなくとも「しのぎ」か「クリア」のレベルに達しなければ、どうしようもないというのが現実だ。
 そこで、読者には、現時点での実力を客観的に把握してもらう必要がある。場合によっては、2年計画に変更したり、早慶など少科目型の私大に志望校変更したりすることが、受験計画を意味のあるものにするためにも必要になるだろう。

センター試験で判定する東大の”受験資格”
 1年前の時点で、”東大受験資格”があるかどうかを判定するには、東大の過去問なり東大型の模試問題集を解いてみるのが本当は一番手っとり早い。しかし、論述式が多い東大の2次試験では、いくら採点基準が書かれていても、素人が正確に自己採点するのはかなり難しい。
 家庭教師やマン・ツーマンの指導ならば、教師がかなり正確に受験生の実力を把握できるが、不特定多数の読者を対象とする本書においては、もっと明確な指標を与える必要がある。
 いろいろ考えた結果、予備校系の出版社から出ている模試問題集での実力把握をあきらめ、本書では、センター試験の過去問を、客観的実力を測定する道具として採用することとした。
 センター試験では、東大の2次試験と傾向が違いすぎると不安を持つ読者もいることだろう。しかし”基礎体力”を測定するにはこれほど役に立つものはない。基本から標準レベルの良問で構成され、受験生の平均点が6割前後になるようにつくられているので、基礎レベルの習得がうまくいっていないとそう点が取れないようになっている。
 もう一つ大きな理由は、入試1年前の時点では、名門校の生徒でも、本格的な2次試験対策までは手が回らないことだ。本書が対象とするのは、特にバリバリの優等生というわけではないので、この時点で東大の過去問や実践に近い難度の東大型模試を解いても、参考になるような結果が得られない可能性が高いのである。
 目的は、本格的な東大対策に入るだけの”基礎体力”がどの程度あるかを見極めることにある。”基礎体力”が充分あれば、それだけに勉強の効率も高くなり、得点の伸びの期待値は大きくなる。「残り1年以内」でどこまで伸ばせるかの”潜在的”得点能力を測定する目的なら、センター試験でも充分に役立つのである。

05.25.07:32

東京大学入試状況

鹿児島県内の多くの学生チャレンジすることを期待し、東京大学の入試状況について連載で掲載します。

この内容は、和田秀樹氏の著書によります。

目標ライン設定のポイント
 以上の「しのぎ」「クリア」「勝負」の三つのラインを、順にL(Low)、M(Middle)、H(High)と記号化し、自分なりの目標得点を設定して受験勉強をスタートさせる。そして、模試などの結果を見て、「もう少し上の得点を狙えそう」とか「思ったほど伸びていないので目標を下げる」などの目標得点の修正を行う。
 この目標得点の修正の際に、「M-」「M+」の二つのラインを加える。全部で【L・M-・M・M+・H】の5段階の目標ラインが設定されるが、修正にあたって以下の点に注意してほしい。

1.夏まではL・M・Hの目標ラインで進める
 夏の東大型模試までは、M+とM-の目標設定を考えず、理Ⅰ志望ならたとえば「英語M(72点)・数学M(58点)・国語L(32点)・理科M(78点)、合計240点」のような目標を設定して、それに向けた勉強をスタートさせる。

2.東大型模試の結果を見て、M-とM+(MとLの間)の中間的な目標ラインは、夏と秋に受ける東大型模試の結果を見て導入することになる。英語については、その際の基本原則を詳述するのでそちらを参考してほしい。
 その他の科目に関しては、夏の東大型模試で初期の目標レベルの8割を達成できていれば「一つ上の目標レベル」に修正してもよい(たとえば当初がMであれまM+に変更)。逆に、初期の目標レベルの5割に満たなければ「一つ下の目標レベル}に修正する。(たとえば当初がHであればM+に変更)。秋の東大型模試の結果をみて修正する際の基本的な考え方については、やや複雑な補正値を導入しているので、今後掲載します。

05.24.18:58

東京大学入試状況

東京大学の入試状況について掲載します。

①「そのぎライン」
「なるべく足を引っ張らないように」という消極的な役割の目標ラインである。一般的には、苦手で伸ばすのに時間がかかりそうな科目、そこまで苦手ではないが時間をかけている余裕がない科目などを「そのぎ」ラインとして設定する。
 ただし、文系の合格最低点が60%前後まで上昇することもある状況では、「しのぎ」ラインとして設定する科目の得点率、必然的に引き上げざるを得なくなってきている点に注意したい。

②「クリア」ライン
「しのぎ」ラインの上に設定するのがこれ。このくらい取っておけば合格最低ラインをクリアでき、合格線上の受験生に差をつけられることはない、という得点圏である。科目によっても違うが、だいたい合格者平均に近づくあたりで設定する。

③「勝負」ライン
 他の受験生に差をつけるための目標ライン。ただ、特に国語や数学は「得意科目だから狙える」というわけでなく、努力に加えたある種のセンスが必要になってくる。英語に関しては、易化していることもあって、努力のみで90点台を狙える状況ではある。

  目標とする得点率 設定する科目

「しのぎ」ライン
科目によって概ね30~50%の設定とする。 苦手科目や難度が高くて高得点が望めない科目は、無理をせずに「しのぎ」ラインの目標設定でよしとする。

「クリア」ライン
50~70%前後の得点率。数学や国語はあまり無理をしない設定で。 そこそこ得意だがあまり時間のかけられない科目や、高得点が取りにくい科目で狙いたいライン。

「勝負」ライン
70~80%を目指すが、安易には狙わないほうがよい。理科は80%を目指すことも可能。 得意科目や努力で伸ばせる英語などがよい。高得点の取りやすい理科も狙い目(生物、化学はやや厳しい)

 

05.23.23:07

東京大学入試状況

東京大学入試状況について掲載します。

コストパフォーマンスを考えた「現実的な目標設定」が命

 科目別の目標得点を設定するときには、「悪くてもこのぐらい」という発想は重要だ。「やれば伸びるだろう」という”希望的観測”だけでむやみに目標ラインを上に設定しないほうがよい。
 2次試験では、たとえば文系の国語で96点(80%)以上を取るのは「普通に国語が得意」なレベルではまず無理な問題内容(62.5%の75点に達すれば上出来)である、英語は90点台からは上に伸ばすのが急に難しくなる、といった性格がある。
 つまり、センター試験と同じように、東大の2次試験にも「意外に楽に伸ばせる得点範囲」とか、「ここから先は、急にコスト・パフォーマンスが落ちる」といった独特の”特性”が備わっているのだ。
 それを無理してやみくもに目標得点を上げすぎると、目標を絞り込んだ勉強ができない。要するに、「残り1年」ではこなせない非現実的な受験計画になってしまうのである。
 それより、「悪くてもこのくらい取れる」というラインをしっかり見据え、その目標に向かって日々の勉強計画を組み立てたほうが、はるかに現実的である。この発想こそ、「やるべきことを」を絞り込み、必要なことだけを反復強化する和田式の要領勉強術である。

2次試験の得点配分ポイント

センター試験と2次試験について、全体的な目標ラインを定めたあとは、2次試験で必要な科目毎に細かい目標点を設定する。そして、トータルの目標得点を科目ごとに配分するわけだが、本書では。「しのぎ」ライン、「クリア」ライン、「勝負」ラインと称する3段階の目標ラインを設定する。
 この節以降、ひんぱんに用いられるキーワードなので、しっかり把握してほしい。注意してほしいのは、科目によっても、あるいは文系・理系の別によっても、それぞれの目標ラインの点数が違ってくることである。それぞれ簡単に説明しておこう。

05.18.20:03

東京大学入試状況

「何点落とせるか」の”下限ライン”を設定する

 以上のように、本書では780点(文Ⅰは800点、理Ⅲは820点)を”戦略的な目標点”として設定するが、本番では思わぬ失敗をして目標を下回ることもあるだろう。問題はその場合、どこで踏みとどまれば2次で逆転のチャンスがあるかだが、これは「目標-40点」の740点(文Ⅰは760点、理Ⅲは780点)と考えたい。
 
 前述の通り、センター試験では740点を超えれば、理Ⅲを除いて第一次段階選抜にかかることは基本的にない。ちなみに理Ⅲの780点は平成18年度の第一次段階選抜ライン(797点)、文Ⅲと理Ⅰの740点は平成20年度の同ライン(文Ⅲ748点、理Ⅰ749点)を下回るが、これは極端な例外と考えて差し支えない。

 目標得点との40点差は、2次試験に換算すると約4.9点になる。この程度の差なら、2次試験の頑張りで充分に挽回可能である。実際、2次試験本番では、たとえばその日の体調や問題傾向によって20~30点くらいはすぐに上下動する(だからこそ、「試験は水物」と言われるのであるが)。
 
 そこで、”第1目標”としては780点(文Ⅰは800点、理Ⅲは820点)を掲げておくが、この目標に達しない場合を想定した”下限ライン”を740点(文Ⅰは760点、理Ⅲは780点)とした上で、各科目で「何点まで落とせるか」を想定して、それぞれ「マイナス10点までは可」のように振り振っておく。何のためにそんなことをするかというと、失敗したときの”精神的ダメージ”を最小限に食い止めるためでもある。

 たとえば、最初の試験科目でちょっとした失敗をすると、精神的に動揺して、あとの試験に悪影響を及ぼすことが往々にしてある。しかし、あらかじめ「このくらいは落としても大丈夫」というラインを科目ごとに設定しておけば、開き直って試験を受けることができるし、ちょっとした失敗から立ち直るのも早い。

05.17.19:16

東京大学入試状況

東京大学の合格最低点がわかったところで、次にやらなければならないのは目標設定です。
そこで、この点について考えてみたいと思います。

ここでは、和田秀樹氏の著書を参考に記述します。(2011年度版 新・受験技法(東大合格の極意)より)

(1)センター試験の目標設定
センター試験でどのくらいの得点を取ればいいかは、第一次段階選抜ラインと大手予備校が発表するボーダーライン(合格可能性40~60%)を参考にして設定する。
 第一次段階選抜は、よほどセンター試験が易しいか、特定の科類に志望者が殺到するかしない限り、文系、理系(理Ⅲを除く)ともに740点を上回っていれば通過できる。ただし、理Ⅲは800点前後を取っておかないと不安だ。また、大手予備校発表のボーダーライン(合格可能性40~60%)は、理Ⅲをの除いて770点~840点である。
 そこで、この範囲の下限に近い780点(文Ⅰは800点、理Ⅲは820点)をセンターの目標得点することを提案したい。

(2)センターの目標点を「低め」に抑える戦略
780点(文Ⅰは800点、理Ⅲは820点)は、第一次段階選抜ラインは余裕でクリアできるが、予備校発表のボーダーラインに照らすと低くて心配に思うかもしれない。しかし、各予備校とも予想ラインは厳しめに出す傾向がある。この点数が確保できていれば、2次試験重視で勉強していけば容易に逆転できる差であり、神経質にならないほうがよい。
 むしろ、目標を抑え気味にするメリットに目を向けて欲しい。センター試験は80%後半の得点率を超えるあたりから急にコスト・パフォーマンス(つぎ込んだ時間あたりの得点力の伸び)が落ちる。たとえば、英語で90%以上を狙うのであれば、配点の小さいアクセント問題なども取りこぼさないようにする必要がある。国語にしても90%以上を狙うとなると、「これだけやれば絶対に取れる」というラインが見えてこない。その点、得点力のコスト・パフォーマンスが落ちる800点の手前に目標を定めることで、ムダのない効率的な対策ができるということだ。

これらの目標設定は、ほかの大学でも活用することができます。

本日のNHK教育テレビの「テストの花道」は暗記方法でした。なかなか参考になります。
見逃した方は、土曜日午前9時25分の再放送を見てください。

「テストの花道」・・・・ホームページ
  • 5月17日第 8回 自分流 暗記術のススメ
  • 5月24日第 9回 根拠をはっきり言うチカラ←次回!
  • 5月31日第10回 花道の先輩ドキュメント
  • 6月 7日第11回 文章を書くチカラ
  • 6月14日第12回 類推するチカラ
  • 6月21日 再放送 要約するチカラ
  • 6月28日 再放送 比べるチカラ

05.16.11:44

東京大学入試情報

平成22年度の東京大学入試の最低合格点は、以下のとおりです。
最低合格点は、理Ⅲを除くと得点率60%程度となっています。

前日程 最終合格者(センター試験110点+二次試験440点)最低合格点
科類 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010
満点 550 550 550 550 550 550 550
文Ⅰ 364.3
(66%)
332.9
(61%)
350.0
(64%)
344.8
(63%)
347.5
(63%)
365.6
(66%)
351.9
(64%)
文Ⅱ 351.9
(64%)
322.3
(59%)
333.9
(61%)
330.9
(60%)
341.2
(62%)
357.2
(65%)
343.7
(62%)
文Ⅲ 341.5
(62%)
316.8
(58%)
329.7
(60%)
322.7
(59%)
334.8
(61%)
350.7
(64%)
338.9
(62%)
理Ⅰ 308.1
(56%)
310.8
(57%)
324.7
(59%)
310.6
(56%)
314.6
(57%)
323.3
(59%)
306.7
(56%)
理Ⅱ 309.4
(56%)
310.6
(56%)
323.1
(59%)
304.7
(55%)
309.7
(56%)
322.5
(59%)
307.4
(56%)
理Ⅲ 384.3
(70%)
381.8
(69%)
395.0
(72%)
385.7
(70%)
377.9
(69%)
380.2
(69%)
361.3
(66%)

それでは、2次試験でどの程度とればいいのでしょうか。
センター試験の得点を旧課程の2004年度~2005年度までは800点満点のセンター試験で660点(文Ⅰは680点、理Ⅲは700点)、新課程移行後の2006年度~2010年度までは900点満点のセンター試験で790点(文Ⅰは810点、理Ⅲは830点)を取ったと仮定したときの二次試験の合格最低点を算出すると以下のようになります。

前日程 最終合格者(二次試験440点満点)最低合格点
科類 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010
満点 440 440 440 440 440 440 440
文Ⅰ 274
(62%)
239
(54%)
252
(57%)
246
(56%)
249
(57%)
267
(61%)
253
(58%)
文Ⅱ 262
(60%)
232
(53%)
237
(54%)
234
(53%)
247
(56%)
263
(60%)
247
(56%)
文Ⅲ 251
(57%)
226
(51%)
233
(53%)
226
(51%)
239
(54%)
254
(58%)
242
(55%)
理Ⅰ 218
(50%)
220
(50%)
227
(52%)
214
(49%)
219
(50%)
228
(52%)
210
(48%)
理Ⅱ 219
(50%)
220
(50%)
226
(51%)
208
(47%)
214
(49%)
227
(52%)
211
(48%)
理Ⅲ 289
(66%)
286
(65%)
294
(67%)
285
(65%)
277
(63%)
279
(63%)
272
(62%)

理Ⅰ、理Ⅱでは、センター試験で790点取った場合、2次試験の得点率は約50%でいいことになります。
センターの得点が10点下がると、二次試験に換算すると1.2点となり、その分二次試験の得点を高くしなければなりません。

センター試験で790点より30点下回った760点としても、二次試験に換算すると3.6点の差しかでないため、二次試験でも十分逆転できると思われます。

05.15.23:06

東京大学入試状況

大学の受験方法を紹介している本はたくさんあります。

和田秀樹氏は、自分自身が灘高校から東京大学理Ⅲに合格した経験や弟を東大に合格させた経験を生かして、大学受験に関する書籍を数多く出しています。

2005年には、底辺高校の高校生が東大受験を目指す「ドラゴン桜」のドラマが放映されました。

最近では、4月からNHK教育テレビで、月曜日の6:55から放映されている「テストの花道」が参考となります。所ジョージ、TKIOの城島の司会で、大学受験勉強方法を学ぶという企画で、なかなかおもしろい番組となっています。
今週月曜日には、早稲田大学を訪れ、偏差値40以下、E判定から合格した学生や模試で全国1位となった学生を捜し、勉強方法を尋ねるというものでした。

これらの情報は、多くの共通項があり、効率的な勉強方法を学ぶことができます。

その一つが、難関大学に合格したいのであれば、基礎力を磨けというものです。現在高校3年生でも十分間に合います。夏休み前半までは、国語、数学、英語の復習を徹底して基礎力を身につけることが重要です。

この段階では、学校の授業と自宅での予習・復習で十分です。不安になって、塾に通ったり、新しい問題集を買って勉強することは、逆に勉強のペースを乱す場合があるので注意が必要です。

これにより、迷い無く基礎学力の向上を中心とした受験勉強に取り組むことができれば、より志望大学への合格が近づきます。

さて、東京大学に合格するためには、どの程度の得点が必要でしょうか。

まず、合格するためには、センター試験による1次選抜に合格する必要があります。
1次選抜の合格最低点は、得点率80%程度、900点満点で720程度となっています。

したがって、センター試験で720点以上を取る必要がありますが、この得点は九州大学の合格ラインに相当します。

前日程 第1段階選抜の合格者(センター試験得点)最低合格点
科類 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010
満点 800 800 900 900 900 900 900
文Ⅰ 516
(65%)
570
(71%)
714
(79%)
690
(77%)
677
(75%)
704
(78%)
613
(68%)
文Ⅱ 599
(75%)
602
(75%)
722
(80%)
695
(77%)
731
(81%)
722
(80%)
696
(77%)
文Ⅲ 615
(77%)
611
(76%)
739
(82%)
720
(80%)
748
(83%)
729
(81%)
717
(80%)
理Ⅰ 609
(76%)
628
(79%)
721
(80%)
726
(81%)
749
(83%)
694
(77%)
705
(78%)
理Ⅱ 602
(75%)
571
(71%)
733
(81%)
691
(77%)
735
(82%)
716
(80%)
649
(72%)
理Ⅲ 676
(85%)
663
(83%)
797
(89%)
745
(83%)
655
(73%)
703
(77%)
676
(75%)

 

05.14.23:22

東京大学入試状況

東京大学の入試状況を掲載します。
東京大学は、二次試験において、文系においては数学、理系においては国語を課しています。

難関国公立大学においては、一般に二次試験の受験科目が多くなる傾向にあり、京都大学も同様です。
また、東京大学、京都大学には、推薦入試はなく、一般入試のみです。

東京大学のセンター試験と二次試験の受験科目は以下のようになっています。
(前期日程)
①センター試験の受験科目は、文科各類(6教科7科目)、理科各類(5教科7科目)。
ただし、英語のリスニングテストの成績は利用しない。(二次試験で実施するため)

(センター試験配点)

区 分 国語 数学 英語 社会 理科 備考
数学① 数学② 英語 地歴 公民 理科① 理科②
文科各類 200 100 100 200 100 100 100 900  
理科各類 200 100 100 200 100 100 100 900  

②二次試験の受験科目は、文科各類(国語、数学、外国語、地理歴史2科目)、理科各類(国語、数学、外国語、理科2科目)。英語は、ヒヤリングあり。

区 分 国語 数学 英語 社会 理科 備考
地歴歴史 理科① 理科②
文科各類 120 80 120 60 60 440  
理科各類 80 120 120 60 60 440  

(後期日程)
①センター試験の受験科目は、5教科6科目。英語はリスニングテストを含む。

区 分 国語 数学 英語 社会 理科 備考
数学① 数学② 英語 地歴 公民 理科① 理科②
全科 200 100 100 200 100 100 800  

②二次試験の受験科目は、総合科目1(英語の読解力と記述力)、総合科目2(数学の応用力)、総合科目3(文化,社会,科学等に関する問題について論述させ,理解力・思考力・表現力を見る。)
区分 総合科目1 総合科目2 総合科目3 備考
全科(理科Ⅲ類除き) 100 100 100 300  

入学者選抜方法
【前期日程】
入学者の選抜は,学力試験(大学入試センター試験及び第2 次学力試験)及び調査書による。
なお,入学志願者が次の各科類の募集人員に対する倍率に達した場合は,大学入試センター試験の成績により第1 段階選抜を行い,その合格者に対して第2 次学力試験を行う。

文科一類 約 3.0倍   文科二類 約 3.0倍   文科三類 約 3.0倍
理科一類 約 2.5倍   理科二類 約 3.5倍   理科三類 約 4.0倍

学力試験の成績の判定は,大学入試センター試験の成績(総得点900点を110点に換算)と第2 次
学力試験の成績(総得点440点)とを総合(550点満点)して行う。
つまり,この比率は,大学入試センター試験の成績が「1 」,第2 次学力試験の成績が「4 」となる。

【後期日程】
入学者の選抜は,学力試験(大学入試センター試験及び第2 次学力試験)及び調査書による。
なお,入学志願者が募集人員に対し約5.0 倍に達した場合は,大学入試センター試験の成績により第1 段階選抜を行い,その合格者に対して第2 次学力試験を行う。
また,本学の前期日程と後期日程を併願した場合には,本学の前期日程の入学者選抜の合格者は,入学手続を完了したかどうかにかかわらず,本学の後期日程の第1 段階選抜において不合格者として取り扱う。
合格者の判定は,第2 次学力試験の結果に基づいて行う。
ただし,判定に必要のある場合は,大学入試センター試験の成績や調査書を考慮することがある。

後期日程の第1 段階選抜の倍率(約5.0倍)について
後期日程での第1 段階選抜の倍率は,全出願者のうちから本学の前期日程合格者を除外した後の,出願者に対して実施する倍率(約5.0倍)である。

 

 

05.13.22:41

東京大学合格方法

平成22年度、鹿児島県内の高校から東京大学に合格した人数は、54人となっています。
高校別では、ラ・サール高校36人、鶴丸高校15人、志学館高等部2人、池田学園池田高校1人となっています。

こういうことを掲載すると、一部の高校や秀才でないと合格しないと思いがちです。

2005年に「ドラゴン桜」のテレビドラマで、偏差値36の高校から現役合格者を目指すストーリーが話題となり、東大模試などの受験者数が増加しました。

中高一貫教育校が、東大合格者数が多いは事実ですが、一般の私立高校や公立高校から合格者を出すことは無理な話ではありません。

合格者がでないのは、東大合格の入試状況が正しく認識されず、効率的な受験勉強ができないことにあります。

中高一貫教育校が東大の合格者数が多いのは以下の理由によります。
①学力が優秀な学生が集まっている。
②先取り授業が可能で、高校3年生の早い段階で受験対策を実施することができる。

しかし、これだけではありません。
東大入試に関する情報量が圧倒的に違うことにあります。
毎年、東大の合格者を出している高校は、受験生の生の情報が蓄積でき、受験対策を講じることができます。

したがって、東大合格者を出すためには、この東大の入試情報を高校や先生が情報を蓄積し、受験生に情報提供することから始める必要があります。

この情報については、今後、掲載させて頂きます。

今回は、高校3年生の受験勉強方法です。

(東大合格のポイント1)
4月~7月は、基礎学力を身につけるということです。この段階で、大学の二次試験対策を講じる必要はありません。今後、二次試験対策を講じるためにも今基礎学力を身に付けることが大事なことで、授業を大切にすることです。特に、国語、数学、英語の主要3教科に力を注ぎましょう。



 

05.12.23:34

平成22年度池田学園池田高校国公立大学実績

平成22年度池田学園池田高校の国公立大学合格実績を掲載します。
本年度は、国公立大学の合格実績が高校ホームページで掲載されています。
昨年度は、高校ホームページや高校パンフレットには、数カ年の合格実績が掲載されているだけでした。

つまり、本年度の合格実績については、高校としても自信の表れということでしょうか。

高校ホームページでは、以下のように記載されています。

大学合格状況(平成21年度)
大 学 名 合格者数 大 学 名 合格者数
東京大学・理科1類 九州大学
鹿児島大学 25    
       
慶応義塾大学 早稲田大学 
東京理科大学 明治大学
中央大学 北里大学
法政大学 津田塾大学
日本大学 青山学院大
同志社大学 立命館大学
福岡大学 15 防衛医科・防衛大
       
国立大学・医学部医学科    
歯学部・歯学科    
薬学部・臨床薬学科 24    
     

池田学園池田高校の国立大学合格者数










東京
工業大
大阪
東北大

神戸大



の水





電気
通信
東京
学芸大
東京
農工大
千葉大

山口大 長崎大







鹿























117   1            1                                25          
09 135        1     2       1     1 2 1 1       2 2 18 1   32  2 34  5
08 102  1           3   1     2         1   1 1 2 3 21   3 39  4 43  9
07   2       1   3  1   1 1   2     1 1     1 1 2 20     37  2 39  3

 
年度
 



 



 




 


 




 MARCH     関関同立













西

西








2010   27 2 5   2 12 3 3   4 2 6     1 5
2009 135 20
19
(14) 
【6】
 
2
(1)
【0】 

2
(2)
【1】 
 
1
(1)
【0】

3
(2)
【1】 
 6
6
(6)
【4】
2
2
(2)
【2 
  1
1
(1)
【0】
   2
2
(2)
【2】
1
1
(1)
【0】 
5
5
(2)
【1】
  1
1
(1)
【1 】
2
2
(0)
【0】 
2
2
(1)
 【0】