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06.27.01:23
鹿児島県内の国立大学合格実績と高校入試
S3以上の大学合格実績を鹿児島市内・市外別中学校出身別で推計すると、下表のとおりとなります。
①S3以上大学合格者のうち鹿児島市内中学校出身者 96人~120人(45.9%~53.8%)に対して、鹿児島市外中学校出身者 103人~127人(46.2%~54.1%)となる。
②S3以上大学合格者のうち学区外枠により、鹿児島市外の中学校から鹿児島市内の公立高校へ48人(20.3%~23.0%)が受検したものと推計される。(鶴丸高校29人、甲南高校15人、鹿児島中央高校4人 合計48人)
③このため、結果的に、S3以上の大学合格者である成績上位者の144人~168人(66.5%~75.3%)が鹿児島市内の公立高校、44人~64人(19.7%~27.3%)が鹿児島市外の公立高校の出身者となる。
④鶴丸高校・甲南高校・鹿児島中央高校の3校の平成16年度から平成19年度の高校一般入試の倍率をみると、平成17年度、平成18年度、平成19年度、平成16年度の順位に倍率が高くなっている。
⑤高校入試の平均点をみると、平成17年度が近年になく最も低く、平成19年度、平成16年度、平成18年度の順に高くなっている。つまり、入試の難易度が平成17年度、平成19年度、平成16年度、平成18年度の順に易しくなっている。
⑥したがって、平成22年度に大学を現役で受験した平成19年度の入学組は、入試問題の難易度はほぼ平年並みで、倍率は鶴丸高校、甲南高校が低い状況にあったことから学力の識別が行われ、優秀な学生が選抜され、優秀な学生が公立高校を不合格となり、私立高校へ進学した者は例年に比較して少なかったと推察される。
特に、鶴丸高校、甲南高校は倍率が平成19年度が平成16年度から平成19年度の4ヶ年で最も低かったことから、公立高校を不合格となった学力上位層の私立高校への流出が少なかった傾向が強かったものと推察される。・・・・したがって、公立高校のS3以上の大学合格実績でも平成19年度入学組である平成22年度が最も高くなっている。
⑦⑥の推察によれば、平成22年度の鹿児島県公立高校のS3大学合格実績は、平成19年度から平成22年度の中で最も高くなることが想定される。
また、その傾向は、定員枠が360人の最後の年度となった平成16年度入学組の浪人生が多かった平成20年度の実績より大きくなるものと想定される。
⑧募集定員増減(360人、320人)そのものは、S3以上の大学合格者などの学力上位層の数そのものには影響しないものと想定される。・・・・平成16年度入学組(定員360人)が大学を現役で受験した平成19年度のS3以上の大学合格実績は少ないため定員枠が学力上位層には影響していないことがわかる。
⑨樟南高校の普通科文理コースは、入学者の実績等から鶴丸高校、甲南高校の不合格者数の25%程度に当たる人数が入学することが分かっており、2校の不合格者が多い平成17年度、平成18年度、平成20年度、平成22年度の入学者数は54人、47人、52人、50人となり、不合格者の少ない平成16年度、平成19年度、平成21年度は34人(試算値)、29人、32人となっており、鶴丸高校・甲南高校の倍率に比例した入学数となっている。
この樟南高校入学組が現役で受験した年度のS3以上の合格実績をみると、平成20年度2人(浪人は九大2人)、平成21年度11人(浪人は九大4人、熊本大医学部1人の5人)、平成22年度6人(浪人は九大1人、鹿大医学部2人)となっている。
平成20年度の2人は浪人合格者であり、現役合格者はいないが、平成20年度に現役で大学受験した平成17年度高校入学組は鶴丸高校・甲南高校の倍率が高く入学者数が多かったものの、現役実績が伸びていない状況からも平成17年度入試の難易度が高かったため、優秀な学生が集まらなかったものと推定される。
樟南高校の平成19年度のS3以上の合格実績は、5人となっており、現役が何人かはわからないが鶴丸高校・甲南高校の倍率が小さいことから文理コース入学者は34人程度と想定される。
したがって、樟南高校の文理コースのS3以上の合格実績は、鶴丸高校、甲南高校の倍率が高く、公立高校入試の平均点が高い場合に、優秀な学生が入学することが想定されることがわかる。
この条件を満たすのは、平成20年度入学組であり、この傾向は鹿児島市内の私立高校にも言えると想定される。
このように、高校入試の倍率、平均点とS3以上の大学合格実績とは公立高校、私立高校とも何らかの影響を受けているものと推察される。
鹿児島市内・市外中学校出身別S3以上大学合格実績
学力到達度ゾーン |
S1 |
S2 |
S3 |
計 |
割合 |
学区外 | 補正 | 割合 |
大学偏差値 |
76以上 |
72~75 |
68~71 |
|||||
鹿児島市内公立高校 |
51 |
21 |
72 |
144 |
68.9% |
-48 | 96 114 109 120 |
45.9% 52.1% 46.2% 53.8% |
鹿児島市外公立高校 |
3 |
3 |
51 |
57 |
27.3% |
48 | 105 98 112 92 |
|
鹿児島市内私立高校 |
1 |
3 |
4 |
8 |
3.8% |
8 7 15 11 |
||
(鹿児島市外中学校出身合計) |
4
5
14
12 |
6
9
10
5 |
55
43
55
38 |
65
57
79
55 |
31.1% 26.0% 33.5% 24.7% |
48 | 113 105 127 103 |
54.1% 47.9% 53.8% 46.2% |
計 |
55 |
27 |
127 |
209 |
100% |
209 219 236 223 |
鹿児島県高校入試一般入試倍率(推薦入試除く)
入試年度 | H22年度 | H21年度 | H20年度 | H19年度 | H18年度 | ※H17年度 | ※H16年度 |
大学入試年度 | H25年度 | H24年度 | H23年度 | H22年度 | H21年度 | H20年度 | H19年度 |
鶴丸 | 1.30 | 1.15 | 1.38 | 1.18 | 1.25 | 1.38 | 1.21 |
甲南 | 1.41 | 1.28 | 1.30 | 1.20 | 1.40 | 1.42 | 1.21 |
鹿児島中央 | 1.30 | 1.45 | 1.37 | 1.38 | 1.47 | 1.40 | 1.29 |
1校当たり 募集定員 (推薦入試含む) |
320 | 320 | 320 | 320 | 320 | 320 | 360 |
入試平均点 | 232.2 | 244.5 | 262.6 | 248.8 | 253.8 | 238.9 | 248.9 |
平成16年度、平成17年度は、出願時の倍率
平成17~22年度公立高校不合格者数と樟南高校普通科文理コース入学者数との関係
入学 年度 |
大学 入試 年度 |
樟南高校
普通科
文理コース 入学者数
|
募集 定員 |
受験倍率 | 不合格者数 | S3以上
大学
合格
実績
|
入学年度別 S3以上大学 合格実績 |
|||||
鶴丸 | 甲南 | 鶴丸 | 甲南 | 合 計 | 現役 | 浪人 | 計 | |||||
H22 | H25 | 50 (24.2%) |
320 | 1.30 | 1.41 | 87 | 120 | 207 | - | - | - | - |
H21 | H24 | 32 (25.6%) |
320 | 1.15 | 1.28 | 45 | 80 | 125 | - | - | - | - |
H20 | H23 | 52 (26.5%) |
320 | 1.38 | 1.30 | 110 | 86 | 196 | - | - | - | - |
H19 | H22 | 29 (25.9%) |
320 | 1.18 | 1.20 | 53 | 59 | 112 | 6 (3) |
3 | - | - |
H18 | H21 | 47 (25.1%) |
320 | 1.25 | 1.38 | 72 | 115 | 187 | 11 (6) |
6 | 3 | 9 |
H17 | H20 | 54 (23.3%*) |
320 | 1.38※ | 1.42※ | 110※ | 121※ | 231※ | 2 (0) |
0 | 5 | 5 |
H16 | H19 | 34 (25.0%)注 |
360 | 1.21※ | 1.21※ | 68※ | 68※ | 136※ | 5 | - | 2 | - |
注は、鶴丸高校・甲南高校不合格者の合計に対する入学者の割合を25%として試算
平成17年度から平成19年度は、高2、高3の在籍者数で、高2における英数コースから文理コースのクラス替え数名を含んでいる。
米:平成17年度の受験倍率は、志願時点の数値(受験辞退者含む)
S3以上大学合格実績の( )は現役
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