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11.15.17:49

川内高校の進学指導実績

川内高校の大学合格実績について掲載します。

川内高校の卒業生のクラス編成は、昭和51年~53年の11クラスをピークとして増減を繰り返して、現在8クラスとなっています。

H10年3月卒業生は、前年の9クラスから1クラス増の10クラスとなり、これに伴い国公立大学の合格者数も120人台から150人台に増加した後、140人台に減少しています。

H16年3月卒業生は、1クラス減の9クラスとなったものの、国公立大学の合格者数は166人(3月時点)と増加しており、そのうち浪人生が22人と多くなっています。
学力向上推進総合プランが実施される直前のH17年3月卒業生は、128人(3月時点)と大幅に減少し、現役合格率は35%程度までに落ち込んでいます。

学力向上推進総合プラン1年目の18年3月生は、前年と同程度の合格者数129人で現役合格率も36%と低迷しているようにみえますが、東大、九大をはじめ6旧帝大を受験するなどチャレンジ精神が出た年で九大に現役で10人合格するなど学校側は評価しています。

プラン2年目の19年3月生は、1クラス減少したものの近年最多の169人となり、現役合格率も49.5%まで達し、東大に浪人生が合格し、東北大に現役で2人合格するなど質的な向上も図られています。また、浪人生も前年の6人から2倍の12人に増加しており、チャレンジ精神が継続しているものと想定されます。

平成20年、平成21年の合格者数は、減少傾向にあるように見えますが、学力向上対策実施の直前の現役合格率等と比較すると以前として高い水準を確保しています。

平成22年度は、近年では最高の170人が国公立大学に合格し、鹿児島大学の合格者数が伸びています。
卒業生数に対する国公立大学現役合格者の割合は、49.5%に達しています。

平成23年度は、国公立大学合格実績は141人に減少しています。
平成24年度は、国公立大学合格実績は156人に増加し、京大、阪大にも合格者を出しています。


このほか、クラスが減少した年が合格者数が増加する傾向もあり、このことは定員減に伴い学力の質の均衡が図られるとともに、前年の浪人生の割合が高くなることなども影響している可能性もあります。

なお、近年は8クラス(320人定員)で入学した年次ですが、卒業生数が300人を切っています。高校中退であれば少し多い印象です。



川内高校国公立大学合格実績 平成16年、17年は3月下旬時点

年卒 H7 H8 H9 H10 H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24
クラス数 9 9 9 10 10 10 10 10 10 9 9 9 8 8 8 8 8 8
合格者数
129

128

121

155

152

150

144

144

146

166

128

129

169

154

141

170

141

156


川内高校の国公立大学合格実績   (  )は過年度卒業生 ※は各年度3月下旬時点(最終結果ではない)
卒業年 H16年 H17年 H18年 H19年 H20年 H21年 H22年 H23年 H24年
卒業生数 343 344 342 317 314 295 303 295 286
国立大学                  
鹿児島大 67(12) 47(3) 34(1) 41(4) 49(3) 35(5) 60(10) 61(7) 62(7) 
九州大 5(1) 5 10 6(1) 5(1) 4 5 5(1) 5
広島大 9(1) 3 3 3 6(2) 2 5 5(1) 1
熊本大 9 8 8 11(2) 16(1) 13(3) 15(2) 9 11(2) 
宮崎大 10 20 10(1) 17(1) 8 4 13(2) 6(1) 5
京都大 1 1 1(1)
大阪大 2(1) 1 1(1) 2
東北大 2 1 - 
一橋大 1(1)
  東京大 1(1)  -
  その他       41(2) 24(2) 30(3) 34(3) 30(7) 27(4)
小計       122(11) 110(10) 90(12) 133(17) 116(17) 114(14)
                   
公立大学                  
都留文科大 2 1 2 4(1)
下関市立大 2 3 2 5 2 8 5 2 8(1)
北九州市立大 5(1) 4(1) 3(1) 2 3 4 4 5(1) 1
長崎県立大 9(1) 1 5(1) 5 3 6 4 5
熊本県立大 1 2(1) 2 3 4 4 1
  その他       17 21(2) 17 20(3) 12(1) 29(1)
小計       35(1) 32(2) 39 37(3) 25(2) 43(2)
その他 48(6) 35(2) 50(1)            
                   
合計 166(22) ※128(7) 129(6) 169(12) 154(12) 141(12) 170(20) 141(19) 157(16)
卒業生数に対する
国公立大学合格者
(現役)の割合
※35.6% ※ 33.1% 34.2% 45.7% 41.4% 39.7% 49.5% 41.4% 49.3%
卒業生数に対する
国公立大学合格者
(現役・浪人含む)
の割合
※42.0% ※ 35.2% 36.0% 49.5% 45.2% 43.7% 56.1% 47.8% 54.9%
対策実施     県立高校学力向上
推進総合プラン
県立高校学力向上
推進プロジェクト

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11.14.12:33

加世田高校の進学指導実績

今回は、進学指導推進校13校のうち、指宿高校に次いで加世田高校の大学合格実績から学力向上推進総合プラン等の効果について分析してみます。

加世田高校は、少なくとも平成12年度以降は5クラス(定員200人)で推移していますが、毎年定員割れが生じており、二次募集を行っているものの最近は二次志願者はおらず、平成19年度170人、平成20年度199人、平成21年度191人、平成22年度184、平成23年度150人の入学者となっています。

平成22年度の高校入試では、1次試験で185人、2次試験で1人が合格し、全体で186人が合格していますが、2人少ない入学者数となっており、この2人は父兄転勤による転校、入学辞退と考えられます。

平成23年度の高校入試では、1次試験で152人が合格し、2人少ない150人が入学しており、2人が入学辞退しています。

加世田高校は、平成23年度に指宿学区と川辺学区が合区した南薩学区に属し、当該学区には普通科は指宿高校、頴娃高校、川辺高校、普通科以外では指宿商業、山川高校、枕崎高校、鹿児島水産高校、加世田常潤高校、薩南工業高校があります。

平成21年度は川辺学区内定員960人に対して川辺高校を除いて定員割れが生じており、101人定員割れとなっています。
また、平成22年度は、川辺学区内定員920人に対して全高校とも定員割れが生じ、1次募集で合計で134人の定員割れが生じ、2次募集で5人が合格しています。

平成23年度は、南薩学区に合区され、定員1440人に対して全校とも定員割れが生じ、1次募集で合計314人の定員割れが生じ、2次募集で10人合格しています。

また、同学区内の私立高校には鳳凰高校があり、平成21年度は定員370人に対して高校1年生は348人で、普通科は文理コース定員30人に対して42人、普通科特進コースⅠ類・Ⅱ類定員50名に対してⅠ類27人、Ⅱ類26人の合計定員80人対して95人が入学し、平成21年度は鹿児島大学をはじめ13の国公立大学に合格しています。

鳳凰高校の文理コースの特待生は、特待Aの場合修学旅行積立分4500円を除く月納金50150円に対して49500円が免除され、生徒指導費300円とPTA会費350円の650円のみ、特待Bはこの650円に進路指導費5000円と実習費2000円を含む7650円となっています。

また、予備校のサテライト授業を受けることも可能なようで、設備が整っているようです。

したがって、普通科をみると、加世田高校は鳳凰高校に普通科志望の学生を取られているようにも見えます。

さて、大学合格実績は下の表のとおりとなっています。


平成17年3月、平成18年3月の卒業生数等が不明で十分な分析はできていませんが、今後データの収集に努めたいと思います。
平成19年度は、国公立大学には九大に10人が合格するなど138人が合格し、現役合格率は64.0%に達しましたが、その後は隔年で合格率が増減しています。

加世田高校の国公立大学合格実績   (  )は過年度卒業生 【   】は平成14年度高校1在学生数
卒業年 H16年 H17年 H18年 H19年 H20年 H21年 H22年 H23年 H24年
卒業生数   【201】   189 178 160 168 190 182
国立大学                  
鹿児島大   35 38(5) 45(7) 27 24(2) 29(5) 37(6) 37(6)
九州大   4 3 10(1) 5 4 1(1) 5 4(1)
神戸大   1 2 1(1)
広島大   1 1 3(1) 2 6 3 4 3
熊本大   3 5 5(1) 10 6(2) 4 4 6
宮崎大   8 5 8 2 7 7 6 2
京都大   1 1
大阪大   1 2 2 2 1 1
東北大   1 1
一橋大   1
その他   37 34(1) 40(5) 24(3) 33(3) 21(1) 25(2) 21(8)
小計   92 89(6) 114(15) 73(3) 83(7) 65(7) 82(8) 74(16)
                   
公立大学                  
都留文科大   3 2 3
下関市立大   2 1 1 1 8(1) 10 7
北九州市立大   4 1 1 8 5 2 2 6
長崎県立大   2 5 3 2(1) 2 7 3
熊本県立大   2 5 3 1 1 2
その他   8 6(1) 15(2) 4 8(1) 10 14(2) 11
小計   17 14(1) 24(2) 18 19(2) 23(1) 37(2) 29
合計   109 103(7) 138(17) 91(3) 102(9) 88(8) 119(10) 103(16)
卒業生数に対する
国公立大学合格者
(現役)の割合
  % % 64.0% 49.4% 58.1% 47.6% 57.4% 47.8%
卒業生数に対する
国公立大学合格者
(現役・浪人含む)
の割合
  54.2% % 73.0% 51.1% 63.8% 52.4% 62.6% 56.6%
対策実施     県立高校学力向上
推進総合プラン
県立高校学力向上
推進プロジェクト

11.13.19:40

指宿高校指導実績

進学指導推進校の国公立大学合格実績について掲載します。

2005年度から2007年度まで県立高校学力向上推進総合プランが実施され、2008年度からは県立高校学力向上推進プロジェクトが実施されています。

進学指導推進校13校の国公立大学の合格実績からプロジェクトを評価してみたいと思います。

県立高校学力向上推進総合プラン(2005~2007)における進学指導推進校は、以下のとおりで鹿児島市外の各学区のトップ校が指定されています。

学力向上推進校(8校) 鹿児島西、枕崎、吹上、隼人工業、串良商業、鹿屋農業、垂水、奄美
進学指導推進校(13校) 指宿、加世田、川辺、伊集院、川内、出水、大口、加治木、国分、志布志
鹿屋、種子島、大島

今回は、指宿高校について掲載します。
指宿高校は、県立高校学力向上推進総合プラン等の対象校13校のうちの1校です。

県立高校学力向上推進総合プラン等の効果を図るためには、プラン等が開始された平成17年度以前の平成17年3月卒業以前の高校の合格実績が必要です。

指宿高校のホームページに平成16年3月卒業生以降の合格実績が掲載されており、学力向上対策の評価を行うことができます。

平成16年3月卒業生の実績に比較して、対策前年の平成17年3月卒業生は、卒業生に対する現役合格率、全体合格率とも若干上昇していますが、対策中の平成18年3月卒業生、平成19年3月卒業生と次第に上昇し、
推進プランの3ヶ年を経験した平成20年3月卒業生は、現役合格率、全体合格率とも上昇し、平成16年3月に比較して、約2倍の状況となっています。

平成21年3月卒業生は、平成19年3月並の合格率となっています。
平成22年3月卒業生は、平成21年3月卒業生より全体・現役の合格率が上昇していますが、特に国立大学の合格率が27.3%に上昇しており、平成19年の合格率24.1%を上回っています。
ただし、平成16年度以降連続して九大の合格者を出していましたが、平成22年度は合格者が出ませんでした。

平成23年度は、国立大学の現役合格率、全体の合格率とも大幅に低下していますが、卒業生数に対する国公立大学合格者数は30%以上を維持しています。

平成24年度は、平成23年度より合格者数が増加しており、特に鹿児島大学合格者数が28人と近年では最も高くなっています。

このデータからすると、学力向上対策により、指宿高校においては現役合格率、全体合格率とも高まっており、一定の効果が上がっているものと推定されますが、平成23年度は若干低下傾向になっているのが気になるところでしたが、平成24年度は回復傾向をしましています。

指宿高校の国公立大学合格実績     (  )は過年度卒業生
卒業年 H16年 H17年 H18年 H19年 H20年 H21年 H22年 H23年 H24
卒業生数 229 198 196 187 152 152 139 129 146
国立大学                  
鹿児島大 20(6) 16(2) 13(1) 15 18(2) 22(5) 18(2) 15(3) 28(3)
九州大 2(1) 2(1) 3 3 1 1 1
神戸大 1 1(1)
広島大 1 1 1(1) 1
熊本大 2 2 2 2 1 1 1 2
宮崎大 2(1) 4 3 2 1(1) 5 2(1) 1
その他 12(1) 18 8(1) 22 14(2) 11 16 6(1) 6(1)
小計 39(9) 37(3) 31(2) 46(1) 37(4) 38(7) 40(2) 25(5) 37(4)
卒業生数に対する
国立大学合格者
(現役)の割合
13.1% 17.2% 14.8% 24.1% 21.7% 20.3% 27.3% 15.5% 22.6%
卒業生数に対する
国立大学合格者
(現役・浪人含む)
の割合
17.0% 18.7% 15.8% 24.6% 24.3% 25.0% 28.8% 19.4% 25.3%
                   
公立大学                  
都留文科大 1 3 2 1 1 2
下関市立大 3 2 3 1 4 2 1 1
北九州市立大 1 1 2 2 1 1 4 2
長崎県立大 2 1 4 2 4 6 3 2 6
熊本県立大 2 2 2 1 1
その他 4 4 7 5 12 6 3 8 7(1)
小計 13 11 20 11 24 16 8 16 15(1)
合計 52(9) 48(3) 51(2) 57(1) 61(4) 54(7) 48(2) 41(5) 52(5)
卒業生数に対する
国公立大学合格者
(現役)の割合
18.8% 22.7% 25.0% 29.9% 37.5% 30.9% 33.1% 27.9% 32.2%
卒業生数に対する
国公立大学合格者
(現役・浪人含む)
の割合
22.7% 24.2% 26.0% 30.5% 40.1% 33.6% 34.5% 31.8% 35.6%
対策実施     県立高校学力
向上推進総合プラン
県立高校学力向上
推進プロジェクト



10.13.23:54

川辺高校の進学指導実績

今回は、進学指導推進校13校のうち、加治木高校、指宿高校、加世田高校、川内高校、大島高校、伊集院高校、出水高校、鹿屋高校、国分高校、志布志高校、種子島高校についで川辺高校の大学合格実績から学力向上推進総合プラン等の効果について分析してみます。

現在の川辺高校は、平成21年度の卒業生から4クラスとなっています。

学力向上対策プラン等の実施前の平成17年度以前の国公立大学合格実績がないため、プラン等による学力向上の評価はできませんが、過去4カ年について評価します。

平成20年度から平成22年度の国公立大学の合格実績は、平成19年度43人、平成20年度43人、平成21年度34人、平成22年度35人と年々増加しています。

平成・2122年度は、国公立大学医学部医学科に1人づつ合格しています。
平成20年度から平成22年度の卒業生数に対する国公立大学の合格者数の割合も、21.6%、22.8%、22.0%となっています。

川辺高校の国公立大学合格実績       (  )は現役合格者数

卒業年 H15年 H16年 H17年 H18年 H19年 H20年 H21年 H22年 H23年
クラス数 5 5 5 5 5 5 4 4 4
卒業生数           199 149 159 144
国立大学                  
旧帝大(北大除き)
+一橋大・東工大
                 
鹿児島大         11 22 10 9 9
九州大                  
広島大         1 1 1    
熊本大         1 2 1   1
宮崎大         3 1   5 2
  東北大                  
  名古屋大                  
  京都大                  
大阪大                  
  一橋大                  
東工大                  
  東京大                  
 神戸大                  
  その他                 4
小計
 
      17 26 12 14 16
                   
                   
                   
公立大学                  
都留文科大           4 1 4  
山口県立大             2    
  下関市立大                  
  北九州市立大           3 1 1  
  その他                  
小計       
 
              6
                   
合計  
 
      43 43 34 35 22
卒業生数に対する
国公立大学合格者
(現役)の割合
          21.6% 22.8% 22.0%  
卒業生数に対する
国公立大学合格者
(現役・浪人含む)の割合
                15.3%
プロジェクト       県立高校学力向上
推進総合プラン
県立高校学力向上
推進プロジェクト



10.12.23:41

種子島高校の進学指導実績

今回は、進学指導推進校13校のうち、加治木高校、指宿高校、加世田高校、川内高校、大島高校、伊集院高校、出水高校、鹿屋高校、志布志高校についで種子島高校の大学合格実績から学力向上推進総合プラン等の効果について分析してみます。

現在の種子島高校は、平成18年4月に種子島実業高校と統合され、1回生は平成21年度入試から受験しています。

学力向上対策プラン等の実施前の平成17年度以前の国公立大学合格実績がないため、プラン等による学力向上の評価はできませんが、過去4カ年について評価します。

平成20年度から平成22年度の国公立大学の合格実績は、平成19年度10人、平成20年度13人、平成21年度15人、平成22年度17人、平成23年度30人と年々増加しています。

平成22年度は、九大1人が合格しています。
卒業生数に対する国公立大学の合格者数の割合も、15.3%、10.2%、12.2%、20.8%となっています。


種子島高校の国公立大学合格実績       (  )は現役合格者数

卒業年 H15年 H16年 H17年 H18年 H19年 H20年 H21年 H22年 H23年
クラス 3 3 3 3 3 3 5 5 5
卒業生数           85 174 139 144
国立大学                  
旧帝大(北大除き)
+一橋大・東工大
                 
鹿児島大         7 7 3 8 12
九州大               1  
広島大             1    
熊本大           1     1
宮崎大           1      
  東北大                  
  名古屋大                  
  京都大                  
大阪大                  
  一橋大                  
東工大                  
  東京大                  
 神戸大                  
  その他         3 4 5 7 8
小計
 
      10 13 9 16 21
                   
                   
                   
公立大学                  
都留文科大             1   1
山口県立大                  
  下関市立大                 1
  北九州市立大                  
  その他             5 1 7
小計
 
          6 1 9
                   
合計  
 
      10 13 15 17 30(5)
卒業生数に対する
国公立大学合格者
(現役)の割合
                17.4%
卒業生数に対する
国公立大学合格者
(現役・浪人含む)の割合
          15.3% 10.2% 12.2% 20.8%
プロジェクト       県立高校学力向上
推進総合プラン
県立高校学力向上
推進プロジェクト


10.11.01:48

志布志高校の進学指導実績

今回は、進学指導推進校13校のうち、加治木高校、指宿高校、加世田高校、川内高校、大島高校、伊集院高校、出水高校、鹿屋高校に次いで志布志高校の大学合格実績から学力向上推進総合プラン等の効果について分析してみます。

学力向上対策プラン等の実施前の平成17年度以前の国公立大学合格実績がないため、プラン等による学力向上の評価はできませんが、過去4カ年について評価します。

平成20年度から平成22年度の国公立大学の合格実績は、平成20年度40(3)人、平成21年度42(6)人、平成22年度33(3人)、53人となっています。

平成20年度は、九大2人、東北大1人が合格していますが、ここ3年間は旧帝大の合格はでていません。
卒業生数に対する現役合格者数の割合は、19.9%、18.1%、16.9%と若干低下傾向となっていましたが、平成23年度は25.3%に上昇しました。
また、卒業生数に対する国公立大学の合格者数の割合も、21.5%、21.1%、18.6%と若干低下傾向となっていましたが、平成23年度は26.8%に上昇しました。

志布志高校の国公立大学合格実績       (  )は現役合格者数

卒業年 H15年 H16年 H17年 H18年 H19年 H20年 H21年 H22 H23年
クラス数                  
卒業生数           186 199 177 198 
国立大学                  
旧帝大(北大除き)
+一橋大・東工大
                 
鹿児島大           8(2) 10(4) 5(2) 12(1)
九州大           2      
広島大           1 1    
熊本大           3 1 1 1
宮崎大           3(1) 6 4(1)
  東北大           1      
  名古屋大                  
  京都大                  
大阪大                  
  一橋大                  
東工大                  
  東京大                  
 神戸大                  
  その他           13 11(2) 9 11(1) 
小計
 

 
      31(3) 29(6) 19(3) 27(2)
                   
                   
                   
公立大学                  
都留文科大             1   1
山口県立大             1 1
  下関市立大             1 1 3(1)
  北九州市立大           2 3 3
  その他           7 7 9 16
小計
 
        9 13 14 26(1) 
                   
合計  
 
        40(3) 42(6) 33(3) 53(3) 
卒業生数に対する
国公立大学合格者
(現役)の割合
          19.9% 18.1% 16.9% 25.3%
卒業生数に対する
国公立大学合格者
(現役・浪人含む)の割合
          21.5% 21.1%
18.6%
 
26.8% 
プロジェクト       県立高校学力向上
推進総合プラン
県立高校学力向上
推進プロジェクト


10.10.17:50

鹿屋高校の進学指導実績

今回は、進学指導推進校13校のうち、加治木高校、指宿高校、加世田高校、川内高校、大島高校、伊集院高校、出水高校に次いで、鹿屋高校の大学合格実績から学力向上推進総合プラン等の効果について分析してみます。

県立高校学力向上推進総合プラン実施前の国公立大学の実績は不明ですので、比較は現在のところできません。

平成19年度から平成23年度の傾向をみると、平成20年度をピークとして旧帝大の合格者数・国公立大学の合格実績が低下しているように見えます。

卒業生に対する国公立合格者数の割合も、ここ3年間で56.1%から40.1%に低下していましたが、平成23年度は47.6%に回復しました。



鹿屋高校の国公立大学合格実績       (  )は現役合格者数
卒業年 H15年 H16年 H17年 H18年 H19年 H20年 H21年 H22 H23年
クラス数           8 8 8
卒業生数           305 313 311 307
国立大学                  
旧帝大(北大除き)
+一橋大・東工大
        6 10 7 5 7
鹿児島大         40 45 51 48  51
九州大         6 7 5 3 4
広島大         6 6 1 1 3
熊本大         10 11 8 10 8
宮崎大         1 4 9 6 4
  東北大                  
  名古屋大             1    
  京都大               1  
大阪大           1 1 1
  一橋大                 1
東工大           2      
  東京大                  
 神戸大         1   1 1  
  その他         56 54 48 26 34 
小計
 

 
    120 130 125 97 107
                   
                   
                   
公立大学                  
都留文科大         2 3 1   4
山口県立大         3 1     1
  下関市立大         9 8 5 1  
  北九州市立大         4 7 5 12  
  その他         29 22 20 15 24 
小計         47 41 31 28 39
                   
小計 全合格者数
      現役
      過年度卒
 
               
                   
合計  全合格者数
      現役
      過年度卒
 
      167
 
171
 
156
 
125
 
146
 
卒業生数に対する
国公立大学合格者
(現役)の割合
                 
卒業生数に対する
国公立大学合格者
(現役・浪人含む)の割合
          56.1% 49.8% 40.1% 47.6% 
プロジェクト       県立高校学力向上
推進総合プラン
県立高校学力向上
推進プロジェクト


10.09.11:53

出水高校の進学指導実績

今回は、進学指導推進校13校のうち、加治木高校、指宿高校、加世田高校、川内高校、大島高校、伊集院高校についで出水高校の大学合格実績から学力向上推進総合プラン等の効果について分析してみます。

平成23年度の伊集院高校の国公立大学合格実績は66人となっています。
九州大には少なくとも5年連続で合格者を出しています。

出水高校は、平成17年の卒業生から6クラスとなっており、単純に各年度の国公立大学の合格者数で比較することができます。
平成22年度の合格実績者数69人が近年では最高となっています。

学力向上プラン後の学力向上については、データ不足もあって明確とはなっていません。

出水高校の国公立大学合格実績  (  )は過年度卒業生
卒業年 H16年 H17年 H18年 H19年 H20年 H21年 H22年 H23年
クラス数 7 6 6 6 6 6 6 6
卒業生数 267 230 236 222 207 234 222 229
国立大学                
鹿児島大       14 18 19 21(4) 19
九州大       4 2 1 2 2
広島大         1   1 2
熊本大       8 5 2 4 3
宮崎大       3 1 3 1
京都大                
大阪大         1     1
東北大                
一橋大           1    
  東京大                
  その他       8 15 13 19 13
小計 55 48 56 37 43 39 48 41
                 
公立大学                
都留文科大             1  
下関市立大         2   2  
北九州市立大         9 2 3  
長崎県立大         3   5  
熊本県立大         1   3  
  その他                
小計 12 10 7 0 20 3 21 25
                 
                 
合計 67 58 63 37 63 42 69(10) 66
卒業生数に対する
国公立大学合格者
(現役)の割合
               
卒業生数に対する
国公立大学合格者
(現役・浪人含む)
の割合
25.1% 25.2% 26.7% 16.7% 30.4% 17.9% 31.1% 28.8%
対策実施     県立高校学力向上
推進総合プラン
県立高校学力向上
推進プロジェクト

10.08.00:44

伊集院高校の進学指導実績

今回は、進学指導推進校13校のうち、加治木高校、指宿高校、加世田高校、川内高校、大島高校についで伊集院高校の大学合格実績から学力向上推進総合プラン等の効果について分析してみます。


伊集院高校は、過去3年間の卒業生は7クラスとなっており、平成23年3月の卒業生の国公立大学の合格者数は273人中の54人です。

つまり、国公立大学合格者64人中54人が現役、10人が浪人生です。

九大に昨年は合格者がいませんでしたが、平成23年度は1人が合格しています。

県立高校学力向上推進総合プラン以前の年度の国公立大学合格実績は、近年3カ年では卒業生に対する現役合格者数、全合格者数の割合が低下しています。
国公立大学者数は、平成18年度をピークとして、その後は、61人から85人で変動しています。

平成23年度から鹿児島学区と統合されることから学力上位層が鹿児島中央駅から近い鶴丸高校、甲南高校、鹿児島中央高校を志願することが考えられ、新入生の学力上位層が少なくなる可能性があります。


伊集院高校の国公立大学合格実績  (  )は過年度卒業生
卒業年 H16年 H17年 H18年 H19年 H20年 H21年 H22年 H23年
卒業生数         281 268 242 273
国立大学                
鹿児島大     38 37 37 29(5) 25(4) 25(7) 
九州大     6 2 3 7(1)   1
広島大     2 3 1     1
熊本大     2 8 6 4(1) 6 2(1) 
宮崎大     6 1 3 6 6(1) 3(1) 
京都大                
大阪大                
東北大                
一橋大                
  東京大                
  その他     21 16 15 18(1) 14(4) 8
小計     85 67 65 64(8) 51(9) 40(9)
                 
公立大学                
都留文科大     3   1 2 2  
下関市立大     6 3 4 3 1
北九州市立大     3 3 3 1(1) 1 4(1) 
長崎県立大     10 6   4(1)   5
熊本県立大     3 1   2   1
  その他     10 5 5 9 (2) 5 10 
小計     35 18 13 21(4) 10(1) 24(1)
                 
                 
合計   【75】 120 85 78 85(12) 61(10) 64(10)
卒業生数に対する
国公立大学合格者
(現役)の割合
          27.2% 21.1% 19.8%
卒業生数に対する
国公立大学合格者
(現役・浪人含む)
の割合
        27.8% 31.7% 25.2% 23.4%
対策実施     県立高校学力向上
推進総合プラン
県立高校学力向上
推進プロジェクト

10.07.22:36

大島高校の進学指導実績

今回は、進学指導推進校13校のうち、加治木高校、指宿高校、加世田高校、川内高校についで大島高校の大学合格実績から学力向上推進総合プラン等の効果について分析してみます。

国公立大学合格実績は、平成17年3月卒業生数は59人(浪人含み)で、学力向上対策の初年度となる平成18年3月卒業生は59人と変わっていません。

しかし、学力向上対策の2ヶ年目の平成19年3月卒業生は、103人(浪人含み)と倍増しました。
また、3ヶ年目の平成20年3月卒業生は、91人と減少しましたが、これはクラス数が8クラスから1クラス減少し7クラスとなったことも影響しているものと考えられます。

平成21年3月卒業生では、若干増加し、95人(浪人含み)が合格し、そのうち現役合格者数は87人となっています。

このように、学力向上対策の前後で、国公立大学合格実績に大きな変化が出ており、効果が大きいことがわかります。
卒業生数に対する国公立大学合格者数の割合をみると、学力向上対策の前年の平成17年3月卒業生18.1%に対して平成20年34.9%、平成21年度37.5%と約2倍の割合となっています。

平成22年度は、国公立大学の合格者数が66人とH21年度に比較して29人減少し、卒業生数に対する国公立大学合格者数の割合も28.5%に減少しています。特に、熊本大学、宮崎大学の減少が目立ちます。

平成22年3月の卒業生の浪人生が多い可能性がありますので、平成23年度の合格者数が増加すると予想していましたが、そのとおり89人の合格者となっています。卒業生数に対する国公立大学合格者数の割合も35.2%に増加しています。

離島という環境のハンディに対して、モチベーションややる気の向上、入試情報などきめ細かな対応が図られているものと推察されます。


大島高校の国公立大学合格実績   (  )は過年度卒業生 【  】は平成14年度の高1・2在学整数
卒業年 H16年 H17年 H18年 H19年 H20年 H21年 H22年 H23年
クラス数 9 8 8 8 7 7 7 7
卒業生数 【356】 【323】     261 253 253 253
国立大学                
鹿児島大   11 6 15 7 11 11 15
九州大   1 2 3 2   1  4 
広島大   1 2 1 3 1 1 5
熊本大   3 1 4 1 8 1 3
宮崎大   1 3 4 2 6 1
大阪大   1 1 1
東工大   1
東京大   1 1
                 
公立大学                
都留文科大   4   3 3 3 3
山口県立大     1 3 3 5 2
                 
その他   37 44 67 69 61 54 53
                 
合計   59 59 103 91 95(8) 72 89
卒業生数に対する
国公立大学合格者
(現役)の割合
  % % % % 34.4%    
卒業生数に対する
国公立大学合格者
(現役・浪人含む)
の割合
  ※18.2% % % 34.9% 37.5% 28.5% 35.2%
対策実施     県立高校学力向上
推進総合プラン
県立高校学力向上
推進プロジェクト
※は、平成14年度高1在学数に対する割合

10.06.21:03

川内高校の進学指導実績

川内高校の大学合格実績について掲載します。

川内高校の卒業生のクラス編成は、昭和51年~53年の11クラスをピークとして増減を繰り返して、現在8クラスとなっています。

H10年3月卒業生は、前年の9クラスから1クラス増の10クラスとなり、これに伴い国公立大学の合格者数も120人台から150人台に増加した後、140人台に減少しています。

H16年3月卒業生は、1クラス減の9クラスとなったものの、国公立大学の合格者数は166人(3月時点)と増加しており、そのうち浪人生が22人と多くなっています。
学力向上推進総合プランが実施される直前のH17年3月卒業生は、128人(3月時点)と大幅に減少し、現役合格率は35%程度までに落ち込んでいます。

学力向上推進総合プラン1年目の18年3月生は、前年と同程度の合格者数129人で現役合格率も36%と低迷しているようにみえますが、東大、九大をはじめ6旧帝大を受験するなどチャレンジ精神が出た年で九大に現役で10人合格するなど学校側は評価しています。

プラン2年目の19年3月生は、1クラス減少したものの近年最多の169人となり、現役合格率も49.5%まで達し、東大に浪人生が合格し、東北大に現役で2人合格するなど質的な向上も図られています。また、浪人生も前年の6人から2倍の12人に増加しており、チャレンジ精神が継続しているものと想定されます。

平成20年、平成21年の合格者数は、減少傾向にあるように見えますが、学力向上対策実施の直前の現役合格率等と比較すると以前として高い水準を確保しています。

平成22年度は、近年では最高の170人が国公立大学に合格し、鹿児島大学の合格者数が伸びています。
卒業生数に対する国公立大学現役合格者の割合は、49.5%に達しています。

平成23年度は、国公立大学合格実績は141人に減少しています。

このほか、クラスが減少した年が合格者数が増加する傾向もあり、このことは定員減に伴い学力の質の均衡が図られるとともに、前年の浪人生の割合が高くなることなども影響している可能性もあります。


川内高校国公立大学合格実績 平成16年、17年は3月下旬時点

年卒 H7 H8 H9 H10 H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23
クラス数 9 9 9 10 10 10 10 10 10 9 9 9 8 8 8 8 8
合格者数 129 128 121 155 152 150 144 144 146 ※166 ※128 129 169 154 141 170 141


川内高校の国公立大学合格実績   (  )は過年度卒業生 ※は各年度3月下旬時点(最終結果ではない)
卒業年 H16年 H17年 H18年 H19年 H20年 H21年 H22年 H22年
卒業生数 343 344 342 317 314 295 303 295
国立大学                
鹿児島大 67(12) 47(3) 34(1) 41(4) 49(3) 35(5) 60(10) 61(7) 
九州大 5(1) 5 10 6(1) 5(1) 4 5 5(1) 
広島大 9(1) 3 3 3 6(2) 2 5 5(1) 
熊本大 9 8 8 11(2) 16(1) 13(3) 15(2)
宮崎大 10 20 10(1) 17(1) 8 4 13(2) 6(1) 
京都大 1 1
大阪大 2(1) 1 1(1)
東北大 2 1 - 
一橋大 1(1)
  東京大 1(1) - 
  その他       41(2) 24(2) 30(3) 34(3) 30(7)
小計       122(11) 110(10) 90(12) 133(17) 116(17)
                 
公立大学                
都留文科大 2 1 2 4(1)
下関市立大 2 3 2 5 2 8 5
北九州市立大 5(1) 4(1) 3(1) 2 3 4 4  5(1)
長崎県立大 9(1) 1 5(1) 5 3 6 4
熊本県立大 1 2(1) 2 3 4 4
  その他       17 21(2) 17 20(3) 12(1) 
小計       35(1) 32(2) 39 37(3) 25(2)
その他 48(6) 35(2) 50(1)          
                 
合計 166(22) ※128(7) 129(6) 169(12) 154(12) 141(12) 170(20) 141(19)
卒業生数に対する
国公立大学合格者
(現役)の割合
※35.6% ※ 33.1% 34.2% 45.7% 41.4% 39.7% 49.5% 41.4%
卒業生数に対する
国公立大学合格者
(現役・浪人含む)
の割合
※42.0% ※ 35.2% 36.0% 49.5% 45.2% 43.7% 56.1% 47.8%
対策実施     県立高校学力向上
推進総合プラン
県立高校学力向上
推進プロジェクト

10.05.21:53

加世田高校の進学指導実績

今回は、進学指導推進校13校のうち、指宿高校に次いで加世田高校の大学合格実績から学力向上推進総合プラン等の効果について分析してみます。

加世田高校は、少なくとも平成12年度以降は5クラス(定員200人)で推移していますが、毎年定員割れが生じており、二次募集を行っているものの最近は二次志願者はおらず、平成19年度170人、平成20年度199人、平成21年度191人、平成22年度184、平成23年度150人の入学者となっています。

平成22年度の高校入試では、1次試験で185人、2次試験で1人が合格し、全体で186人が合格していますが、2人少ない入学者数となっており、この2人は父兄転勤による転校、入学辞退と考えられます。

平成23年度の高校入試では、1次試験で152人が合格し、2人少ない150人が入学しており、2人が入学辞退しています。

加世田高校は、平成23年度に指宿学区と川辺学区が合区した南薩学区に属し、当該学区には普通科は指宿高校、頴娃高校、川辺高校、普通科以外では指宿商業、山川高校、枕崎高校、鹿児島水産高校、加世田常潤高校、薩南工業高校があります。

平成21年度は川辺学区内定員960人に対して川辺高校を除いて定員割れが生じており、101人定員割れとなっています。
また、平成22年度は、川辺学区内定員920人に対して全高校とも定員割れが生じ、1次募集で合計で134人の定員割れが生じ、2次募集で5人が合格しています。

平成23年度は、南薩学区に合区され、定員1440人に対して全校とも定員割れが生じ、1次募集で合計314人の定員割れが生じ、2次募集で10人合格しています。

また、同学区内の私立高校には鳳凰高校があり、平成21年度は定員370人に対して高校1年生は348人で、普通科は文理コース定員30人に対して42人、普通科特進コースⅠ類・Ⅱ類定員50名に対してⅠ類27人、Ⅱ類26人の合計定員80人対して95人が入学し、平成21年度は鹿児島大学をはじめ13の国公立大学に合格しています。

鳳凰高校の文理コースの特待生は、特待Aの場合修学旅行積立分4500円を除く月納金50150円に対して49500円が免除され、生徒指導費300円とPTA会費350円の650円のみ、特待Bはこの650円に進路指導費5000円と実習費2000円を含む7650円となっています。

また、予備校のサテライト授業を受けることも可能なようで、設備が整っているようです。

したがって、普通科をみると、加世田高校は鳳凰高校に普通科志望の学生を取られているようにも見えます。

さて、大学合格実績は下の表のとおりとなっています。


平成17年3月、平成18年3月の卒業生数等が不明で十分な分析はできていませんが、今後データの収集に努めたいと思います。
平成19年度は、国公立大学には九大に10人が合格するなど138人が合格し、現役合格率は64.0%に達しましたが、その後は隔年で合格率が増減しています。

加世田高校の国公立大学合格実績   (  )は過年度卒業生 【   】は平成14年度高校1在学生数
卒業年 H16年 H17年 H18年 H19年 H20年 H21年 H22年 H23年
卒業生数   【201】   189 178 160 168 190
国立大学                
鹿児島大   35 38(5) 45(7) 27 24(2) 29(5) 37(6)
九州大   4 3 10(1) 5 4 1(1) 5
神戸大   1 2
広島大   1 1 3(1) 2 6 3 4
熊本大   3 5 5(1) 10 6(2) 4 4
宮崎大   8 5 8 2 7 7 6
京都大   1 1
大阪大   1 2 2 2 1 1
東北大   1 1
一橋大   1
その他   37 34(1) 40(5) 24(3) 33(3) 21(1) 25(2)
小計   92 89(6) 114(15) 73(3) 83(7) 65(7) 82(8)
                 
公立大学                
都留文科大   3 2 3
下関市立大   2 1 1 1 8(1) 10
北九州市立大   4 1 1 8 5 2 2
長崎県立大   2 5 3 2(1) 2 7
熊本県立大   2 5 3 1 1
その他   8 6(1) 15(2) 4 8(1) 10 14(2)
小計   17 14(1) 24(2) 18 19(2) 23(1) 37(2)
合計   109 103(7) 138(17) 91(3) 102(9) 88(8) 119(10)
卒業生数に対する
国公立大学合格者
(現役)の割合
  % % 64.0% 49.4% 58.1% 47.6% 57.4%
卒業生数に対する
国公立大学合格者
(現役・浪人含む)
の割合
  54.2% % 73.0% 51.1% 63.8% 52.4% 62.6%
対策実施     県立高校学力向上
推進総合プラン
県立高校学力向上
推進プロジェクト

10.04.22:20

指宿高校の進学指導実績

進学指導推進校の国公立大学合格実績について掲載します。

2005年度から2007年度まで県立高校学力向上推進総合プランが実施され、2008年度からは県立高校学力向上推進プロジェクトが実施されています。

進学指導推進校13校の国公立大学の合格実績からプロジェクトを評価してみたいと思います。

県立高校学力向上推進総合プラン(2005~2007)における進学指導推進校は、以下のとおりで鹿児島市外の各学区のトップ校が指定されています。

学力向上推進校(8校) 鹿児島西、枕崎、吹上、隼人工業、串良商業、鹿屋農業、垂水、奄美
進学指導推進校(13校) 指宿、加世田、川辺、伊集院、川内、出水、大口、加治木、国分、志布志
鹿屋、種子島、大島

今回は、指宿高校について掲載します。
指宿高校は、県立高校学力向上推進総合プラン等の対象校13校のうちの1校です。

県立高校学力向上推進総合プラン等の効果を図るためには、プラン等が開始された平成17年度以前の平成17年3月卒業以前の高校の合格実績が必要です。

指宿高校のホームページに平成16年3月卒業生以降の合格実績が掲載されており、学力向上対策の評価を行うことができます。

平成16年3月卒業生の実績に比較して、対策前年の平成17年3月卒業生は、卒業生に対する現役合格率、全体合格率とも若干上昇していますが、対策中の平成18年3月卒業生、平成19年3月卒業生と次第に上昇し、
推進プランの3ヶ年を経験した平成20年3月卒業生は、現役合格率、全体合格率とも上昇し、平成16年3月に比較して、約2倍の状況となっています。

平成21年3月卒業生は、平成19年3月並の合格率となっています。
平成22年3月卒業生は、平成21年3月卒業生より全体・現役の合格率が上昇していますが、特に国立大学の合格率が27.3%に上昇しており、平成19年の合格率24.1%を上回っています。
ただし、平成16年度以降連続して九大の合格者を出していましたが、平成22年度は合格者が出ませんでした。

平成23年度は、国立大学の現役合格率、全体の合格率とも大幅に低下しています。

このデータからすると、学力向上対策により、指宿高校においては現役合格率、全体合格率とも高まっており、一定の効果が上がっているものと推定されますが、平成23年度は若干低下傾向になっているのが気になるところです。

指宿高校の国公立大学合格実績     (  )は過年度卒業生
卒業年 H16年 H17年 H18年 H19年 H20年 H21年 H22年 H23年
卒業生数 229 198 196 187 152 152 139 129
国立大学                
鹿児島大 20(6) 16(2) 13(1) 15 18(2) 22(5) 18(2) 15(3)
九州大 2(1) 2(1) 3 3 1 1 1
神戸大 1 1(1)
広島大 1 1 1(1) 1
熊本大 2 2 2 2 1 1 1
宮崎大 2(1) 4 3 2 1(1) 5 2(1)
その他 12(1) 18 8(1) 22 14(2) 11 16 6(1)
小計 39(9) 37(3) 31(2) 46(1) 37(4) 38(7) 40(2) 25(5)
卒業生数に対する
国立大学合格者
(現役)の割合
13.1% 17.2% 14.8% 24.1% 21.7% 20.3% 27.3% 15.5%
卒業生数に対する
国立大学合格者
(現役・浪人含む)
の割合
17.0% 18.7% 15.8% 24.6% 24.3% 25.0% 28.8% 19.4%
                 
公立大学                
都留文科大 1 3 2 1 1 2
下関市立大 3 2 3 1 4 2 1 1
北九州市立大 1 1 2 2 1 1 4
長崎県立大 2 1 4 2 4 6 3 2
熊本県立大 2 2 2 1 1
その他 4 4 7 5 12 6 3 8
小計 13 11 20 11 24 16 8 16
合計 52(9) 48(3) 51(2) 57(1) 61(4) 54(7) 48(2) 41(5)
卒業生数に対する
国公立大学合格者
(現役)の割合
18.8% 22.7% 25.0% 29.9% 37.5% 30.9% 33.1% 27.9%
卒業生数に対する
国公立大学合格者
(現役・浪人含む)
の割合
22.7% 24.2% 26.0% 30.5% 40.1% 33.6% 34.5% 31.8%
対策実施     県立高校学力
向上推進総合プラン
県立高校学力向上
推進プロジェクト



10.03.07:01

鹿児島県内の高校の進学指導

アエラ(09.4.27)の記事に関する掲載の続きです。

鹿児島県についも掲載されています。
各都道府県においても大学入試に対するいろんな取り組みを進めています。
受験生の大学進学に対するモチベーションを高めるための取り組みとして、社会や職業との関係を意識させるものが多いようです。

各高校でもいろんな取り組みが行われていますが、より効果的な取り組みとするため、公立高校、私立高校など合同で実施するなど効率的で、取り組みの機会を広げる方法が必要と考えられます。

たとえば、大学のオープンキャンパスへの参加は、東大や京大、その他の大学によっては各高校では人数が少なく、個人レベルでの対応になるところでは、旅行会社と連携し、各高校と合同で実施するなど鹿児島県全体のレベルアップを図る取り組みも必要かと考えます。


(アエラの鹿児島県に関する記事)
 ラ・サール高校という全国屈指の進学校がありながら、4年制大学進学率は全国で最も低い鹿児島県。高卒後の就職率は全国平均を大きく上回る。

 就職率100%を誇る鹿児島工業高校では、7割の生徒が県外に就職する。担当者は、
「大学に進学できる学力があっても、トップ層は進学しない。推薦枠を使って、大手企業に就職する。大学を出たからといって、就職が保証されるわけではありませんから」

 県内屈指の進学校、鶴丸高校では、01年から県内のOBとの交流、04年からは県外のOBとの交流を図る修学旅行も兼ねた「GO鶴(かく)セミナー」に取り組んでいる。小倉寛恒校長はいう。
「今の若者たちは社会に働きかける力が弱い。何のために学び、それをどう社会に生かしていくかのか。一定のレベル以上を目指すのには、学びのインセンティブを考える必要がある」
雇用問題、進学モチベーション・・・・・・東北や九州など進学率が低い県では同じ課題を抱えている。それは本来進学熱が高いはずの高偏差値校でも、程度の差はあれ変わらない。

 鹿児島市中心街から車で約1時間半走った先に、南薩摩地方の進学校、加世田高校(南さつま市)がある。
午前7時40分から8時15分までの0時間目に始まり、3年生になると、最大8時間目まで授業がある。終わりのチャイムが鳴るのは午後5時50分だ。
  生徒に補習という形で学力フォローをするだけではなく、08年度からは学力推進委員となった教師を中心に教材研究や研修をする「県立高校学力向上推進プロジェクト」を県教委が始めた。生徒が目指したいと思った進路を実現できる「教師力」に力を入れる。

10.02.21:13

ラ・サール高校の進学指導

引き続き、河合塾の情報誌(2009年4月)からです。

ラ・サール高校

学年の枠を超えた交流が人間形成の上で大きな意義を持つ

 1950年、カトリックの教育修道会「ラ・サール会」によって設立された。中学は4クラス、高校は6クラス。高校1年次は、内部進学者と高校からの入学者は別クラス編成で、2年次の文理分けの時点で混合クラスになる。長らく文系2クラス、理系4クラスで推移しているが、クラス数は同じでも、人数で見ると大幅な変化が生じている。

 「20年前であれば文系志望者が120名ほどいましたが、今年度は約60名と半減しています。理系の中でも、医学部志望者が圧倒的に多く、それが近年の合格実績にも反映されています。また、東京大学の現役受験者数は、毎年百数十名いましたが、近年は半分近くにまで減少しています。一方で、国公立大学医学部の合格者数は、2007年度が全国でトップ、2008年度も3位になっています」(麻生善三先生)

 医学部志望者の増加に伴って、2007年度から、面接対策にも力が注がれている。3年次の10月に、医学部志望者を集めて、面接に関するレクチャーを約1時間実施。入試直前には模擬面接も行われる。
「実際に模擬面接を行ってみると、医師になるためには当然の常識と思われることが抜けている生徒も見られます。けれども、本番直前では、問題点を十分にフォローできません。今後はもっと早い時期に模擬面接を実施して、不足部分をカバーするきっかけを与える必要性を痛感しています」(麻生先生)

 そのほか、同校の教育の特色になっているのが、多くの生徒が寮生活を送ることだ。「学年の枠を超えた交流が、人間形成の上で大きな意義を持っています。中学寮は8人部屋(高校寮は個室)で、各学年2~3人ずつがこの部屋で一緒に生活します。その中で、風呂の入り方などの生活のルールや、授業でのノートの取り方、予習復習の方法、寮の自習で各教科に費やす時間配分などの勉強方法についても、先輩が教える雰囲気が醸成されています。いわばラ・サールの流儀がそうやって継承されているわけです。また、中学寮には自習室があり、1日3時間、義務自習の時間が設けられています。30分の休憩をはさんで、前後90分ずつ、私語や読書は一切禁止で、集中して勉強に取り組んでいます。高校寮では生徒がそれぞれの部屋で自主的に学習します。なお、寮は高校2年生までで、3年生からは指定下宿に移ります。消灯時間が中学寮は11時、高校寮は12時と決められているので、それ以降も勉強したい生徒に配慮しています」(麻生先生)

 また、近年、同校では進路意識を高めるさまざまな試みが導入されている。例えば、2年前からスタートしたのが東京大学主催「高校生のための金曜特別講座」の中継だ。東京大学の駒場キャンパスの公開講座を、インターネットでつないでリアルタイムで受講できるようにしている(同校のほか、約30高校が同時に受講)。双方向型で、質疑応答も可能で、高度な学問に触れる機会になっている。

 2005年度からは「東大見学会」も実施されている。夏休みに、1・2年生の希望者を引率して、OB教員の研究室を訪問し、夜はOB学生との交歓会も行われる。寮生活を通して、親しい先輩も多いので、活発な交流が展開されている。身近な先輩の話を聞くことで、大学の様子がイメージしやすいメリットがあるという。
 さらに、2008年度から、進学係主催の講演会もスタートした。「医学部入試の現状」などのテーマで、何人かの教員が講師を務め、今年度は4回実施されており、各学年から毎回100 名近い生徒が参加している。

 「このように、本校では、さまざまな進路行事を増やしています。大学で何を学びたいのか、どんな職業
をめざしたいのか、明確な将来イメージを持てない生徒が近年増加しているように感じるからです。今後も、生徒一人ひとりが自分なりの方向性を見定めて、それに向かって学習のモチベーションを高められるような指導を強化していきたいと考えています」
(麻生先生)

10.01.21:03

鶴丸高校の進学指導

引き続き、河合塾の情報誌(2009年4月)からです。

鶴丸高校

先輩の協力を得て実施する進路行事を豊富に設定

 1894年、鹿児島県尋常中学校として創立。旧制第一中学校、第一高等女学校を前身とする伝統校で、鹿児島県で最も古い歴史を有する。1学年は普通科8クラスで、2年次から文理分けが行われる。国公立大志望者がほとんどで、例年高い合格実績を上げている。

 鹿児島県の公立高校は、朝課外や放課後補習などで学習時間を確保するところが多いが、同校の場合は、朝、放課後の補習は一切行われていない。夏休み、冬休みの補習も、例えば、夏休みは1・2年次が7月末まで、3年次が8月初旬までと、他校と比較すると少なめだ。ただし、土曜日は月1~2回、「土曜悠学講座」が開講されている。1日4時限で、1・2年次は3教科、3年次は5教科の講座だ。

 こうした指導体制をとっている理由を、秋元達也先生は、次のように語る。
「学力レベルの高い生徒が多いので、各自の自発的な学びを進めてほしいという期待を持っています。そのため、補習も少なくしています。2年前からは、全教科とも、それまで相応の量を課していた必修課題(いわゆる宿題)を減らす方針も打ち出しました。その結果生まれた余裕を有効に活用して、自分なりの専門的な学習を深める生徒もいます。けれども、その一方で、必修課題が与えられないと、自学自習が進められない生徒も出てきています。中学時代に塾通いをしている生徒が多く、与えられればそれなりに勉強するのですが、自主的に学ぼうとする姿勢が身についていないケースがあるのです。教員の間には、そうした生徒に対しては、ある程度強制的に勉強させることも必要だという意見もあり、今後、検討しなければならない課題だと考えています」

 また、同校の進路指導で注目されるのが、卒業生を活用した進路行事が豊富に設けられていることだ。その1つが「GO鶴セミナー」だ。1年次は地元・鹿児島、2年次は修学旅行を兼ねて東京に出かけ、全生徒が先輩の職場を見学する。仕事の内容だけでなく、受験時代の体験談などを聞く機会にもなっているようで、生徒たちにも好評だ<資料8>。

 1年次の10月には、鹿児島大学に在学中の先輩による「学部・学科説明会」を実施し、文理選択に役立てている。さらに、毎年、3月下旬に、その年に難関大学に現役合格した先輩を招いて、最もホットな「合格体験を聞く会」を開催。難関大学を身近な存在と感じさせ、チャレンジ意欲を高めている。
 3年次の医学部志望者に対しては、鹿児島大学医学部の在学生が、面接のアドバイスも行っている。自分の体験をもとに、実際の面接で聞かれたこと、対応の方法、面接会場に持参した方がいいものなど、具体的な情報を得ることができ、大いに役立っているようだ。

「鹿児島県全体に共通する風土なのかもしれませんが、昔から、卒業生が高校に協力的で、後輩の面倒を見るのは当たり前といった雰囲気があります。例えば、本校の生徒は、国公立大学の2次試験受験のために、全国各地に出向くのですが、そこでは卒業生が待ち受けていて、大学の下見の案内なども引き受けてくださっています。とてもありがたいことであり、今後も受け継いでほしい気質だと感じています」(秋元先生)

<資料8>鶴丸高校「GO鶴セミナー」の体験談(一部抜粋)


●「文化庁の先輩を訪問。その多岐に渡る仕事内容、日本や世界を股にかけたやりがいのある仕事に感動を覚えました。また、進路のこと、高校時代のことについて自分の経験を交えて話していただきました。学部の選択のことや受験勉強での心構えなどを聞いて、これからの志望校・学部の決定などに際して、とても参考になりました」

●「法律事務所の先輩を訪問。特に印象に残ったのが『社会で生きていくためには、仕事に対するやる気と、他人とコミュニケーションをとれることが必要だ』という話だ。相手を説得したり、説明したりする際のコミュニケーション能力がさまざまな場面で必要になってくるということだ。僕たちは、日頃の学校生活でもプレゼンやスピーチの機会が与えられているが、その機会をもっと大切にすべきだと感じた」

●「NHKを訪問。TV番組の出演、生放送の見学、アフレコ挑戦などを体験しました。一番感じたことは、仕事にはいくつもの役割があり、それぞれがそれを全うすることで成り立っているということです。どれか1つが欠けてもよい仕事はできません。それは部活動にも通じるところがあるように感じました」

09.30.08:13

甲南高校の進学指導

引き続き、河合塾の情報誌からです。

甲南高等学校

総合的な学習の時間を活用した「KIプロジェクト」が威力を発揮
 1 9 0 6 年創立の旧制第二中学校、1910年創立の第二高等女学校を前身とする伝統校。1学年は普通科8クラスで、文理分けは2年次から。文系3クラス、理系5クラスと、理系志望者が多い。例年200名以上が国公立大学に進学している。スクール・アイデンティティである「地球規模でものを考えるリーダーの育成」を実践するために、2001年度、総合的な学習の時間を活用した「KI(甲南イノベーション)プロジェクト」を立ち上げている<資料6>。
「地球規模でものを考えるリーダーに求められる資質とは何か。本校では、創造性(課題意識のある生徒)、人間性(人間理解の深い生徒)、表現力(自己表現のできる生徒)が重要だと考えました。KIプロジェクトはこの3つの資質を養成するために必要な教育を逆算して、多様な活動を推進しています」(藤崎恭一先生)

 まず1年次の1学期には、現代社会の諸問題を学ぶ「テーマ学習」が行われる。1学期末には、学んだことに関する「小論文コンクール」を実施。2学期には、4回のディベートが設けられている。「1学期末の小論文は、まだ論理的でない面が多々見られますが、ディベートを経験することで大きく変化します。根拠が不確かなものは説得力が弱いため使えませんし、論理性が高くないと勝てません。曖昧な表現も不利になりますから、表現力も向上します。インターネットや書籍などで情報を収集する作業を通して、捨てる情報と生かす情報の取捨選択能力も自然と身につきます。その上で、3学期に再度、テーマ学習を行い、小論文コンクールを実施すると、見違えるほど論理的な文章に仕上げてきます」(藤崎先生)

 2年次は、テーマ学習を行った後、学部・学科研究に入る。週1回のKIの時間は、それまではクラス単位の活動だが、この時点でクラスを解体し、20 ~ 50 名の進路志望系統別のグループ編成(KIグループ)になる。志望学部が近い生徒同士が集まり活動する中で、お互いに刺激を受け合う効果が期待できる。2学期半ばには、大学教員による出張講義「KIブラッシュアップセミナー」がスタート。この講義や、テーマ学習などで学んだことを参考にして、自分が研究したいテーマを設定して、2年次3学期から3年次1学期にかけて「課題研究」を進める。

 課題研究の発表原稿は5月末までに作成し、まず6~7名の班内で発表会を開催。構成力、話し方など、いくつかの項目が設けられた審査用紙をもとに、生徒同士で相互評価が行われる。次いで、各班から選ばれた代表者が、KI系統グループ内で発表し、最優秀者を決定。さらに、各グループの代表者が1学期の終業式で3年生全員の前で発表し、大賞を選定する。大賞受賞者は、9月の文化祭で後輩や保護者の前で発表することになっている。

 「リーダーとしての資質養成が目的であり、必ずしも入試に直結しているわけではないのですが、志望進路に変化が見られることも事実です。プロジェクト活動を通して、将来学びたいことが明確になり、意欲が高まった結果、難関大学を目指す生徒が着実に増えているのです。生徒にどんどん教え込んで鍛えることが、学力を伸ばす最適な方法だと考える指導体制の時期もありましたが、より効果的なのは、自分で学ぼうという気持ちを強めることではないかと思います」(藤崎先生)

 もう1つ、特筆しておきたいのは、このプロジェクトがうまく機能するために、教員の負担軽減に配慮されているということだ。テーマ学習、ディベート、課題研究それぞれに、詳細な冊子を作成。例えばディベートなら、進行に関するセリフは全て記載されており、内容に関わる部分だけをリサーチして発言すればいいようになっている<資料7>。これならディベート指導に慣れていない教員でも十分に指導できるし、生徒にとっても、ルールについての理解に時間をとられることなく、学びの中身を深めることに重点が置けるわけだ。

 なお、同校では、このKIプロジェクトと、大学進学に向けた学力強化を、進路指導の2本柱としているが、「KIプロジェクトが、いわば『ビタミン剤』の役割を果たし、大学進学に向けた学力強化にも少なからず好影響を与えているのではないかと思います」と藤崎先生は語る。例えば補習は、始業前に1年次は週5日、3教科で実施。2年次以降は必要に応じて、柔軟に他教科の補習も取り入れている。さらに3年次からは放課後講座、土曜講座も加わる。これらの講座は、自分の志望大学・学部にターゲットを絞った講座が選択できるようになっている。そのため、3年次には強制されて仕方なく補習を受けているという感覚は薄く、積極的に学ぼうという雰囲気が生まれているという。そのほか、日常生活における読書の習慣化を図る「朝の読書」や、各界の第一線で活躍中の卒業生を招いて、ものの見方や考え方、仕事への思いなどを語ってもらう「甲南塾」なども実施されている。

09.29.08:03

鹿児島玉龍高校の進学指導

引き続き、河合塾の情報誌からです。

鹿児島玉龍高校

中高連携、高大連携を図り活発なキャリア教育を推進
1940年創立の鹿児島市立の普通科高校。2006年度に中学校が設置され、併設型公立中高一貫教育校になった。中学は1学年3クラス、高校は6クラスである。「中学段階では、私立の一貫校のような極端なカリキュラムの前倒しは行っていません。基礎基本重視を心がけています。なお、教員は、基本的には中学と高校で別なのですが、中学3年生だけは、中学と高校の教員が相互乗り入れして、授業の一部を担当しています。中学生の学力状況などを事前に把握した上で、スムーズに高校の学習に入れるようにするためです。私も中学の授業を担当しているのですが、かなり進学意識が高く、高い志望を持つ生徒も多いようです。予習・復習の取り組みもしっかりしていますし、図書館の貸し出し数が急増するなど、読書意欲も旺盛です。今年から中高一貫の第一期生が入学してきますが、相応の学力を備えていることが期待できそうです。高校からの入学者とは学力が異なるケースもありうるので、まず、高校1年次では別クラス編成にして、2年次の文理分けの際に混在させる予定です」(坂本昌弥先生)

 同校の大きな特色といえるのが、中高一貫校になったことを契機として、2006年度からスタートした多様なキャリア学習「鹿児島玉龍キャリア教育プロジェクト」だ。「鹿児島大学や九州大学など、学部・学科の多い総合大学と連携し、さまざまな学問分野を本校の日常の教育内容に取り込むことによって、大学・大学院の仕組みを理解することを目的としています。現在の学問体系は、高度化、複雑化、学際化しており、特に最先端科学は、予備知識のない中学生・高校生には理解しにくい面があります。早めに多様な学問分野に触れるチャンスを与えることで、将来の選択肢の幅が広がるはずです」(坂本先生)。例えば、2006年度は、夏休みに高校1・2年生589名、中学生120名が鹿児島大学に集合。延べ28におよぶ連携講座を受講した<資料4 >。90分講義を1講座として、2講座受講できる形だ。生徒へのアンケート調査の結果を見ると、受講前後で意識が大きく変化しており<資料5 >、学問への興味・関心の喚起につながっていることが分かる。

 また、東京大学、九州大学、九州工業大学、熊本大学などの出前講座も実施している。ユニークなのは、各講師に3タイプの講座を連続で担当してもらうように依頼していることだ。中学生用、高校生用、および中学・高校の保護者用の3タイプだ。生徒用は学問の中身や、学部・学科紹介、保護者用の講座は大学の特色や、入試制度の説明などが主体になっている。さらに、中学2年生の3学期には、九州大学に出向いて連携講座を受講。中学3年生の3学期には、東京大学など、首都圏の難関大学の見学と連携講座の受講も行われている。補習の体制も注目される。全学年ともに、7時45分から8時15分まで、問題演習を中心とした朝課外を実施。放課後は、3年次の高校総体以降、3回の「放課後特訓」が行われる。「各回1カ月間、1教科だけに集中して鍛える講座です。苦手教科、あるいは逆にさらに伸ばしたい教科を生徒が選択して、徹底的に学習させています。1カ月あれば、基礎基本から問題演習まで、体系的な指導を行うことができ、着実に成果があがっています」(坂本先生)

<資料4>玉龍高校2006年鹿児島大学連携講座一覧
高校学校対象


文理 対象学部 担当教員 内         容 希望者数
法文学部 皆村 武一 グローバル時代の鹿児島の経済と社会 52
法文学部 竹岡 健一 英語からドイツ語へ 108
教育学部 内田 芳夫 障害児の発達と教育 24
教育学部 伊藤 正 西洋古代史 44
教育学部 岡田 猛 人は、なぜ体育・スポーツを行い、そこから何を得ているか 73
文理 医学部 清水 佐智子 成人看護学 ハンドマッサージでリラックス 145
理学部 新森 修一 情報ネットワーク 22
理学部 根建 心具 宇宙人はいるか? 161
理学部 今井 裕 天文学の世界 12
理学部 橋爪 健郎 自然エネルギーと平和な世界 7
理学部 清原 貞夫 動物の超能力 83
文理 理学部 河野 元治 地球環境に対する新たな視点 5
理学部 今井 裕 天文学の世界 33
理学部 橋爪 健郎 自然エネルギーと平和な世界 31
文理 理学部 河野 元治 地球環境に対する新たな視点 27
農学部 富永 茂人 おいしい果実ができる謎 149
農学部 鈴木 秀作 動物実験と動物モデル 63

<資料5>玉龍高校
連携講座受講前後の生徒の意識の変化
講座内容が将来の進路選択に役立ちそうか
区分 はい いいえ
講座前 61 39
講座後 97

 

09.28.18:01

鹿児島県立高校の学力向上対策

鹿児島県内の公立高校の難関大学合格者数は、昭和50年度に比較して平成22年度は51.2%、平成23年度58.1%となっています。

鹿児島県内の卒業生数は、昭和50年度に対して60%程度となっていることから、卒業生数の比率からみると1.9%~8.8%難関大学合格者数の割合が低下しています。
一方、私立高校の台頭によって、鹿児島県全体の難関大学の合格者数の割合は、昭和50年度に対して71.9%~79.3%まで上昇しており、卒業生数の割合60%より11.9%~19.3%高くなっています。

なお、公立高校の国立大学の合格者数は、昭和50年度の合格者数に対して80%程度となっており、卒業生数の割合からすると20%程度上昇しています。

このため、公立高校の学力向上対策が課題となっています。
鹿児島県の高校教育に関する情報は、各種情報誌に掲載されています。

今回は、過去に掲載した記事を再掲します。

(2009年9月 河合塾情報誌)


先輩から後輩へ継承される学びの姿勢

「郷中教育」の精神
昨年、『篤姫』ブームに沸いた鹿児島県。このNHKの大河ドラマで、江戸から遠く離れた地にありながら、薩摩から数多くの有為な人材が現れ、明治維新をリードした姿が、改めて浮き彫りになった。
その背景には、薩摩藩では「郷中教育」という独特な青少年教育が取り入れられていたことも関係している。郷中教育とは、一定の区域を郷という単位で区切り、そこに住む武士の子弟が自発的な学習組織を編成。身分の上下などに関係なく、先輩が後輩を厳しく鍛える教育制度である。教育内容は心身の鍛練、礼節の重視、儒学や短歌といった教養など、多岐に渡った。
そうした伝統を受け継いで、鹿児島県には人材育成こそが生命線という共通認識が醸成された。教育に極めて熱心な風土であり、その結果、大学合格実績の高い高校が林立。国公立大学に3ケタの合格者を輩出する高校が数多く出現した。

中高連携を活発化させる県の取り組み 
 鹿児島県では現在、県全体としての取り組みが活発化している。学力向上面に関連しては、2005年度から2007年度にかけて、「県立高校学力向上推進総合プラン」が推進された。

 主な取り組みとしては、まず、学力向上推進校8校、進学指導推進校13校が指定された<資料1>。学力向上推進校には専門高校、進学指導推進校には普通科系の高校が指定されており、県全体としての学力の向上を目的としている。指定された高校では、延べ37回の公開授業や、教科研究会などを実施。公開授業は中学教員も参観できるようにするとともに、教科研究会も中学・高校合同で進めるなど、中高連携が進められている。
「県立高校学力向上推進総合プラン」は2007 年度で完了し、2008年度からは「県立高校学力向上推進プロジェクト」がスタートしているが、この理念は継承され、継続指定を受けた進学指導推進校を中心として同様の活動が進行している。
また、進学指導推進校の教員を中心として、県内の指導力に優れた教員96名を「学力向上推進委員」に任命。委員たちには、地域の進路指導のリーダー的役割が期待されている。委員同士でテーマごとに6~7名のグループを編成し、授業方法の工夫や、難関大学の入試問題研究など、さまざまな教科研究が進行している。
 また、県教育委員会では2005年度から、夏休みに「夏トライ!グレード・アップ・ゼミ」を開催している。対象は県内の高校2年生で、鹿児島中央高校を会場として行われる。3日間の公開講座を受講(1日80分授業×3時限)するほか、鹿児島大学のオープンキャンパスにも参加している。「夏トライ!グレード・アップ・ゼミ」の公開講座を担当するのも、学力向上推進委員が中心となっている。指導力向上のために、公開講座を参観する若手教員も約100名にのぼっている。
生徒にとっても、他校の生徒と机を並べて学ぶことはいい刺激になっているようで、「いつもとは違う緊張感があり、貴重な経験になった」「他校生の勉強のやり方を見て、意識が高まった」といった感想が寄せられている。生徒同士が高校の枠を超えて、お互いを高め合うような関係を築くために、50分間の交流会も用意されている。高校2 年生の早い時期から、目的意識、学習意欲を高めることにつながっているようだ。このように、さまざまな成果が期待できることから、このゼミへの参加者は、年々大幅に増加している(2005年度201名→2008年度364名)。

「鹿児島県進学指導ステップアップ研究会」の設立
こうした県全体の取り組みの一方で、高校教員による自主的な動きも出てきている。
「進学における鹿児島県の低迷の長期化を受けて、2006年度末の県内進路指導主任会で『鹿児島をどげんかせんといかん!』という気運が高まりました。教員同士が交流する機会が減り、指導方法のノウハウが伝授されなくなっているのが要因ではないかという意見が、この会で数多く出されました。元来、鹿児島県には、先輩から後輩へと伝承する『郷中教育』の文化が根づいていたはずなのに、いつの間にかそれが喪失しかけていたのです。その反省に立って、2007 年度に、教員有志による『鹿児島県進学指導ステップアップ研究会(鹿進研)』を設立。県全体の教育力を高めるための多様な活動を展開しています」(鹿児島県立甲南高校・藤崎恭一先生)

県内の難関大学志望者が一堂に会する「郷中 ゼミ」
鹿進研の活動で最も注目されるのが「郷中ゼミ」だ。3年次の夏休みに2日間、2年次の冬休みに1日間、公立高校の難関大学志望者が一堂に会して、授業を受講するスタイルだ。L1(文系。東京大学、京都大学、一橋大学志望者対象)、S1(理系。東京大学、京都大学、東京工業大学志望者対象)、L2(文系。旧帝大等志望者対象)、S2(理系。旧帝大等志望者対象)の4コースがある。2008年度の夏休みの郷中ゼミは、離島の高校の生徒も含めて、約20 校300名程度が参加している。
「授業では、難関大学のレベルにあわせた教材を用意し、かなり高度な内容になっています。他校の生徒たちが頑張っている姿に刺激を受けて、本校でも、さらに難関大学を目指す生徒が増えているという手応えを得ています」(鹿児島県立加治木高等学校・北浩憲先生)
また、郷中ゼミの授業には、数多くの教員が参観に訪れている。ほかにも、教員を対象に2種類の研修がある。中堅・若手研修会(キャリアアップ研修会)では、他県から講師を招聘し、講演会や分科会などの多彩なメニューで実施されている。進路主任研修会では、各学校の現状を中心に意見交換し、貴重な情報収集の場となっている。
「そうした場を通して、先輩教員が他校の教員にも積極的に声をかけてくださり、横の連携が強化されています。高校間の垣根を低くして、県全体として優れた指導方法を継承していこうという雰囲気が高まっています」(鹿児島市立鹿児島玉龍高校・坂本昌弥先生)

先輩が後輩を教育する独自の風土が根づく
鹿進研の活動以外でも、先輩が後輩を教育するのが当然という意識は、さまざまな形で見られる。
例えば、後ほど詳述するように、鶴丸高校では、高校の進路行事に卒業生が積極的に協力する姿勢を見せている。国公立大学の受験のために全国各地に出向く後輩の面倒を先輩社会人が見る伝統も堅持されている。
しかも、その風土は公立高校に限ってのことではない。私立高校でも同様だ。
「本校の体育祭では生徒の4分の1近くが応援団に所属します。そこで、先輩に応援団合戦の振り付けなどを指導される中で、自然と親密な縦の関係が築かれています。また、寮生活を通して、先輩が生活面の指導や、勉強のやり方など、本校ならではの流儀を教えるのも伝統になっています。そのため、愛校心の強い卒業生が多く、彼らは後輩の役に立ちたいという思いを持っていますから、東大見学会をはじめとする進路行事にも、積極的に協力してくれます」(ラ・サール高校・麻生善三先生)

そうした先輩、後輩の人間関係が情勢されていることが、鹿児島県の大きな強みといえるだろう。
以上、見えてきた受験風土を踏まえて、鹿児島県の各高校では、どのような進路指導が実施されているのか、具体的に見てみることにしよう。

 

<資料1> 県立高校学力向上推進総合プラン(2005~2007)における推進指定校
学力向上推進校(8校) 鹿児島西、枕崎、吹上、隼人工業、串良商業、鹿屋農業、垂水、奄美
進学指導推進校(13校) 指宿、加世田、川辺、伊集院、川内、出水、大口、加治木、国分、志布志
鹿屋、種子島、大島

 

09.25.01:31

鹿児島県の学力向上対策(甲南高校編その4)    

取り組みの関連性を意識して内容や順序を改める

ディベートさえ行えば、生徒のコミュニケーション力が高まるわけではない。かつては、ディベートで活発に意見を戦わせる生徒たちなのに生徒集会では消極的すぎて、教師がギャップを感じることも多かったという。その原因を「ディベートはディベート、生徒会活動は生徒会活動と、取り組みを主導する教師が切り分けて考えていたから」と、黒木先生は分析する。

 「一つひとつの取り組みはしっかりできているけれども効果が出ないのは、取り組みの連関性が弱かったからだと思います。KIプロジェクトでも、それぞれの取り組みが相互に関連付けられたり、ほかの学校行事や授業に波及したりした時、あるいは1~3年次の連続性が保たれたときに、特に効果が表れていると感じます。3年間でどのような生徒を育てるのか、学年団がきちんと目線を合わせ、個々の取り組みを単発で終わらせないよう工夫することが、進路指導を成功させる最大のポイントだと実感しています」

 例えば、09年度の1年生では、「先輩に学ぶ私たちの進路セミナー」に先立ち、ディベートで「OB・OGを訪問するのは是か非か」というテーマの論戦を行い、職場訪問について考えさせた。朝礼やLHR、学年会などで生徒に語り掛ける場面でも工夫している。

 見えない自立の芽を育てようと、教師が常に意識することが大切です。例えば、教師が生徒集団に語り掛ける時も、『みんな』にではなく『君』に話しているのだと伝えますみんなに話してしまうと、生徒はひとごとのように聞いてしまいますが、一人ひとりに語り掛けることによって、生徒は教師の話を自分のこととして受け止め、議題に対する自分自身の意見を持つようになります。集団における自分の立ち位置や役割を考えるきっかけとなり、自立にもつながっていくのではないでしょうか」(福永先生)

 KIプロジェクトが一定の成果を収めた今、同校では原点に立ち返り、授業の質を見直そうという機運が高まっている。その理由の1つに、教科の魅力を高めることで幅広い学部・学科に興味・関心を広げられるのではないかということがある。もう1つには、KIプロジェクトによって醸成された高い進路志望を実現するには、質の高い授業で学力を引き上げる必要があるということだ。生徒の志望に見合った学力を付けなければ、KIプロジェクト自体は単なる理想で終わってしまう。

 KIプロジェクトの個々の活動で芽生えた自立の芽を、授業で更に伸ばしていく――。そうした取り組み相互の連関性を高め、教師自身が取り組み全体をコーディネートする力が、今後一層問われることになりそうだ。

09.24.00:09

鹿児島県の学力向上対策(甲南高校編その3)  

ディベートで組織の中の自分の役割に気づかされる

生徒のコミュニケーション能力の低下を感じて、改善した点もある。
 09年度は、例年1年次の秋から行っていたディベートを、入学直後から始めた。まず、ディベート前に、生徒が具体的なイメージを描けるように、前年の3年生のディベートの様子をビデオで見せ、その上で実際に現3年生が行うディベートを見せた。その結果、1年生でも、わずか2回のディベートで例年3学期に行っていたレベルの論戦が展開できるまでに上達したという。

 ディベートは論理的思考力や表現力を鍛える絶好の場だが、それ以上に同校が重視するのは、生徒一人ひとりが自らの役割を自覚し、チームの中で何をすべきかを主体的に考えられるようにすることだ。その意味で、ディベートは生徒を自立に導くきっかけと位置付けている。鞍掛巳千治(くらかけみちはる)校長は、次のように説明する。

 「社会のリーダーとして活躍する人材を育成することが本校の教育目標です。しかし、本当のリーダーとなるためには、自分自身のことだけではなく、周りの人たち、自分が属する組織、社会や国のために役立ちたいと願う奉仕の精神が必要ではないでしょうか。先生に言われなくても、きれいな環境にしようと率先して教室やトイレの掃除をする、駐輪場では他の人の邪魔にならないように自分の自転車を端に寄せる、ということも立派な奉仕の精神ですディベートなどの取り組みを通じて、自分も周りの人も幸せになれる社会にしたいと考えられる生徒を育てることが、我々の仕事です」

 総合学習を統括する上ノ町(うえのまち)友紀先生は、ディベートの成果を次のように話す。
 「教師からの投げ掛けに、単語だけでなく、主語・述語を添えて返答する生徒が増えました。ディベートを繰り返すことによって、大人らしいコミュニケーションや会話に徐々に近づいていることを感じます」
 行事や部活動などに取り組む姿勢にも、ディベートの効果を感じることは多いという。

 「ディベートでは、生徒自身が授業を動かします。そうした経験を積むことによって、行事や生徒会活動などでも、生徒は自分たちで主体的に動くようになります。ディベートを通して、組織の中での自分の役割を、具体的にイメージできるようになるのではないでしょうか。これらの生徒の変化を見ると、高1の1学期という早い時期からディベートを行ったのは、効果的だったと思います」(上ノ町先生)

09.23.06:23

鹿児島県の学力向上対策(甲南高校編その2)

1年次の実施内容を見直し硬直化した進路感を広げる

学校改革の切り札として導入したKIプロジェクトだが、8年が経過し、効果が上がりにくい場面が見られるようになった。
 「今の生徒は、素直でまじめな半面、柔軟性がなくなっていると感じます。高校入学時点で『絶対に薬学部に進む』などと決めてしまい、頑として志望を変えようとしない生徒も少なくありません。小・中学校で受けてきたキャリア教育の成果もありますが、一方で、将来の志望が硬直化し、思い込んだら突き進んでしまう生徒が増えているのも事実です。さまざまな角度から学問や社会を見て、生徒自身が迷いながら、進路を絞り込むための指導の必要性を感じています」(黒木先生)

 KIプロジェクトには、生徒の視野を広げる工夫が随所にある。例えば、2年次の「KIグループ」による課題研究では、志望する学問分野ごとに、クラス横断でグループを編成し学問について探究する。1学年主任の福永幸成(こうせい)先生は、その効果を次のように感じている。

 「同じ学問を追究しても、生徒の興味・関心の違いや情報源によって、別の視点や情報が得られることもあります。さまざまな価値観を持つ友だちと共同作業を進めることによって新しい発見をしたり、視野を広げたりできます。こうした活動を今まで以上に深化させる必要があります」

 1年次の夏休みに卒業生の職場を訪問する「先輩に学ぶ私たちの進路セミナー」も、視野を広げ、深く考えさせるという観点から見直した。この活動は、毎年、約50人の卒業生の協力を得て、生徒が興味ある職業に従事している卒業生に自らアポイントメントを取り、職場を訪問する進路学習だ。職業に対する期待感や進路意識を高めるのが狙いだ。しかし、職場数に限りがあるため、生徒の希望通りにならずに「自分が行きたい職場ではなく、別の所に行かされた」と、かえって意欲が低下してしまう生徒が見られた。

 これではそもそもの狙いは達成できないと考え、09年度は、仕事内容ではなく、先輩がどのように仕事にやりがいを見いだしているのか、社会に貢献しているのかといった、先輩の「生き方」を聞く活動に変更した。
 「これしかないと道を決めてしまったら、もしその道を断たれた時に、自分の人生は何だったのかと、自分自身を否定的にとらえてしまうことになりかねません。たとえうまくいかなくても、それを正面から受け止め肯定できる力、挫折してもはい上がる力は、自立には欠かせない要素です職種の知識を得るためではなく、先輩の生の姿からプライドややりがいを持って働くことの素晴らしさを学び取ってほしいと思います」(福永先生)

09.22.07:13

鹿児島県の学力向上対策

前回まで、鹿児島県公立高校の学力向上対策の各高校の取り組み状況や効果について掲載してきました。
学力向上推進校13校のうちホームページなどの国公立大学合格実績により分析可能な5校について分析してきましたが、それぞれの高校で効果が出ていることがわかりました。

このほか、高校での取り組み状況について掲載されているサイトを見つけましたので紹介します。
ベネッセのサイトで、情報誌「VIEW21」の中で鹿児島県の高校が紹介されていますので、掲載します。

平成21年9月号
特集 「自立心」を育てる進路学習

(甲南高校)

「KIプロジェクト」を核に
取り組みの連関を見直し自立の芽を育てる

真の自立は、集団の中で自分が何をすべきか考えられること--。
「総合的な学習の時間」(以下、総合学習)で「KIプロジェクト」を
推進してきた鹿児島県立甲南高校の取り組みを紹介する。

生徒にはビタミン剤 教師には接着剤のプロジェクト
 
 
 
 鹿児島県立甲南高校が、総合学習で「KI(ケイアイ)プロジェクト(Konan Innovation Project)」を始めたのは、現行の学習指導要領が施行される2年前の2001年度のことだった。同校は、1980年代後半には、毎年400人前後の国公立大合格者を出していた。しかし、少子化による学級数・生徒数の減少に加え、私立の中高一貫校の台頭などにより、進学実績も苦戦が続くようになった。

 その復活の起爆剤として企図したのが、KIプロジェクトだった。学習指導要領改訂に合わせて策定したSI(スクール・アイデンティティ)「地球規模でものを考えるリーダーの育成」を達成するために、「人間理解の深い生徒」「課題意識のある生徒」「自己表現できる生徒」を育てる進路学習である。

 1年次は、「テーマ学習」「ディベート演習」「小論文コンクール」により、環境・福祉・少子化などのさまざまな社会問題について考察。2年次は、各自が希望する学部・学科別の「KIグループ」をクラス横断で組織し、5、6人のグループによる学問研究、個人研究を進める。3年次は、これまで各自が探究してきたテーマを論文(マスターピース)にまとめ、プレゼンテーションを行う。

 これらの取り
組みにより、学校の状況は大きく変わった。KIプロジェクトが始まる前の数年間に現役合格者がなかった東京大・京都大の合格者が復活して進路実績が上向くと共に、09年3年生4月の進路志望調査では、5年前と比べて東京大志望者が1人から9人に、京都大志望者は1人から15人へと、飛躍的に増えた。「とりあえず地元の大学へ」と言っていた生徒が、明確な志望を持って大学を選ぶようになったのだ。
 
進路指導主任の黒木誠先生は、KIプロジェクトの位置付けを次のように話す。
 「KIプロジェクトは、生徒にとってはビタミン剤、教師にとっては接着剤の役割を果たしていると思います。学校の主食はあくまで授業ですが、進路学習によって生徒はほどよい栄養を摂取できます。教師にとっては、90年代後半の苦しい時期の後に、試行錯誤しながらも職員団が取り組みを成功させようと努力することで学校内の連帯感を高められました」

09.15.01:13

ラ・サール高校の進学指導

ラ・サール高校

学年の枠を超えた交流が人間形成の上で大きな意義を持つ
 1950年、カトリックの教育修道会「ラ・サール会」によって設立された。中学は4クラス、高校は6クラス。高校1年次は、内部進学者と高校からの入学者は別クラス編成で、2年次の文理分けの時点で混合クラスになる。長らく文系2クラス、理系4クラスで推移しているが、クラス数は同じでも、人数で見ると大幅な変化が生じている。

 「20年前であれば文系志望者が120名ほどいましたが、今年度は約60名と半減しています。理系の中でも、医学部志望者が圧倒的に多く、それが近年の合格実績にも反映されています。また、東京大学の現役受験者数は、毎年百数十名いましたが、近年は半分近くにまで減少しています。一方で、国公立大学医学部の合格者数は、2007年度が全国でトップ、2008年度も3位になっています」(麻生善三先生)

 医学部志望者の増加に伴って、2007年度から、面接対策にも力が注がれている。3年次の10月に、医学部志望者を集めて、面接に関するレクチャーを約1時間実施。入試直前には模擬面接も行われる。
「実際に模擬面接を行ってみると、医師になるためには当然の常識と思われることが抜けている生徒も見られます。けれども、本番直前では、問題点を十分にフォローできません。今後はもっと早い時期に模擬面接を実施して、不足部分をカバーするきっかけを与える必要性を痛感しています」(麻生先生)

 そのほか、同校の教育の特色になっているのが、多くの生徒が寮生活を送ることだ。「学年の枠を超えた交流が、人間形成の上で大きな意義を持っています。中学寮は8人部屋(高校寮は個室)で、各学年2~3人ずつがこの部屋で一緒に生活します。その中で、風呂の入り方などの生活のルールや、授業でのノートの取り方、予習復習の方法、寮の自習で各教科に費やす時間配分などの勉強方法についても、先輩が教える雰囲気が醸成されています。いわばラ・サールの流儀がそうやって継承されているわけです。また、中学寮には自習室があり、1日3時間、義務自習の時間が設けられています。30分の休憩をはさんで、前後90分ずつ、私語や読書は一切禁止で、集中して勉強に取り組んでいます。高校寮では生徒がそれぞれの部屋で自主的に学習します。なお、寮は高校2年生までで、3年生からは指定下宿に移ります。消灯時間が中学寮は11時、高校寮は12時と決められているので、それ以降も勉強したい生徒に配慮しています」(麻生先生)

 また、近年、同校では進路意識を高めるさまざまな試みが導入されている。例えば、2年前からスタートしたのが東京大学主催「高校生のための金曜特別講座」の中継だ。東京大学の駒場キャンパスの公開講座を、インターネットでつないでリアルタイムで受講できるようにしている(同校のほか、約30高校が同時に受講)。双方向型で、質疑応答も可能で、高度な学問に触れる機会になっている。

 2005年度からは「東大見学会」も実施されている。夏休みに、1・2年生の希望者を引率して、OB教員の研究室を訪問し、夜はOB学生との交歓会も行われる。寮生活を通して、親しい先輩も多いので、活発な交流が展開されている。身近な先輩の話を聞くことで、大学の様子がイメージしやすいメリットがあるという。
 さらに、2008年度から、進学係主催の講演会もスタートした。「医学部入試の現状」などのテーマで、何人かの教員が講師を務め、今年度は4回実施されており、各学年から毎回100 名近い生徒が参加している。

 「このように、本校では、さまざまな進路行事を増やしています。大学で何を学びたいのか、どんな職業
をめざしたいのか、明確な将来イメージを持てない生徒が近年増加しているように感じるからです。今後も、生徒一人ひとりが自分なりの方向性を見定めて、それに向かって学習のモチベーションを高められるような指導を強化していきたいと考えています」
(麻生先生)

09.14.00:05

鶴丸高校の進学指導

鶴丸高校

先輩の協力を得て実施する進路行事を豊富に設定

 1894年、鹿児島県尋常中学校として創立。旧制第一中学校、第一高等女学校を前身とする伝統校で、鹿児島県で最も古い歴史を有する。1学年は普通科8クラスで、2年次から文理分けが行われる。国公立大志望者がほとんどで、例年高い合格実績を上げている。

 鹿児島県の公立高校は、朝課外や放課後補習などで学習時間を確保するところが多いが、同校の場合は、朝、放課後の補習は一切行われていない。夏休み、冬休みの補習も、例えば、夏休みは1・2年次が7月末まで、3年次が8月初旬までと、他校と比較すると少なめだ。ただし、土曜日は月1~2回、「土曜悠学講座」が開講されている。1日4時限で、1・2年次は3教科、3年次は5教科の講座だ。

 こうした指導体制をとっている理由を、秋元達也先生は、次のように語る。
「学力レベルの高い生徒が多いので、各自の自発的な学びを進めてほしいという期待を持っています。そのため、補習も少なくしています。2年前からは、全教科とも、それまで相応の量を課していた必修課題(いわゆる宿題)を減らす方針も打ち出しました。その結果生まれた余裕を有効に活用して、自分なりの専門的な学習を深める生徒もいます。けれども、その一方で、必修課題が与えられないと、自学自習が進められない生徒も出てきています。中学時代に塾通いをしている生徒が多く、与えられればそれなりに勉強するのですが、自主的に学ぼうとする姿勢が身についていないケースがあるのです。教員の間には、そうした生徒に対しては、ある程度強制的に勉強させることも必要だという意見もあり、今後、検討しなければならない課題だと考えています」

 また、同校の進路指導で注目されるのが、卒業生を活用した進路行事が豊富に設けられていることだ。その1つが「GO鶴セミナー」だ。1年次は地元・鹿児島、2年次は修学旅行を兼ねて東京に出かけ、全生徒が先輩の職場を見学する。仕事の内容だけでなく、受験時代の体験談などを聞く機会にもなっているようで、生徒たちにも好評だ<資料8>。

 1年次の10月には、鹿児島大学に在学中の先輩による「学部・学科説明会」を実施し、文理選択に役立てている。さらに、毎年、3月下旬に、その年に難関大学に現役合格した先輩を招いて、最もホットな「合格体験を聞く会」を開催。難関大学を身近な存在と感じさせ、チャレンジ意欲を高めている。
 3年次の医学部志望者に対しては、鹿児島大学医学部の在学生が、面接のアドバイスも行っている。自分の体験をもとに、実際の面接で聞かれたこと、対応の方法、面接会場に持参した方がいいものなど、具体的な情報を得ることができ、大いに役立っているようだ。

「鹿児島県全体に共通する風土なのかもしれませんが、昔から、卒業生が高校に協力的で、後輩の面倒を見るのは当たり前といった雰囲気があります。例えば、本校の生徒は、国公立大学の2次試験受験のために、全国各地に出向くのですが、そこでは卒業生が待ち受けていて、大学の下見の案内なども引き受けてくださっています。とてもありがたいことであり、今後も受け継いでほしい気質だと感じています」(秋元先生)

<資料8>鶴丸高校「GO鶴セミナー」の体験談(一部抜粋)

●「文化庁の先輩を訪問。その多岐に渡る仕事内容、日本や世界を股にかけたやりがいのある仕事に感動を覚えました。また、進路のこと、高校時代のことについて自分の経験を交えて話していただきました。学部の選択のことや受験勉強での心構えなどを聞いて、これからの志望校・学部の決定などに際して、とても参考になりました」

●「法律事務所の先輩を訪問。特に印象に残ったのが『社会で生きていくためには、仕事に対するやる気と、他人とコミュニケーションをとれることが必要だ』という話だ。相手を説得したり、説明したりする際のコミュニケーション能力がさまざまな場面で必要になってくるということだ。僕たちは、日頃の学校生活でもプレゼンやスピーチの機会が与えられているが、その機会をもっと大切にすべきだと感じた」

●「NHKを訪問。TV番組の出演、生放送の見学、アフレコ挑戦などを体験しました。一番感じたことは、仕事にはいくつもの役割があり、それぞれがそれを全うすることで成り立っているということです。どれか1つが欠けてもよい仕事はできません。それは部活動にも通じるところがあるように感じました」