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07.06.19:59

鹿児島県内の国立大学合格実績と高校入試8

前回は鶴丸高校について、合格ラインなどを推計しましたが以下のようなことがわかってきました。

①平成19年度、平成20年度、平成21年度の大学実績から、S3以上の大学(九州大学以上)に合格するためには、高校における学力の伸びが同等とすると、平成21年度の公立高校入試において384点以上に該当する。

②合格最低点は355~365点と試算され、S3以上の学力到達度ゾーンに相当する384点との差は、19点~29点です。(平成20年度は合格点387点、S3以上の学力到達ゾーンが400点で、その差が13点しかなかった。)

③合格ライン付近では、同じ点数に8人程度がいることになり、非常に激戦であった平成20年度の14人程度からすると緩和されていることが推察される。平成20年度は、単純ミスや塾による学力向上によって、大きく合否に影響があったと推察されるが、平成21年度はその影響は小さくなったと想定している。

④平成20年度は、S3以上の学力を有していても、塾に行っていない者や単純ミスをしたために、不合格となった受験生も多いと想定されるが、平成21年度は減少したと想定している。したがって、これらの受験生が鹿児島市内の私立高校、学区外受験生の一部が鹿児島市外の私立高校へ入学した人数は減少したと想定される。

⑤潜在的な学力差があるものの合格している者もおり、当然ながら大学入試時点においては学力差が生じるものと想定され、また、潜在学力の底辺部分の受験生が多くなるピラミッド型に成績が分布していることから、S2の大学(鹿児島大学など)レベルの受検生も多く、国立大学に合格しない層も生じる。

⑥このことが、大学入試時点で学力差が生じる大きな要因となっているものと推察される。
 したがって、鶴丸高校を志望するかどうかについては、子供の潜在的な学力を十分に見極めなければ、高校における試験順位が低下し、成績不振、学習意欲低下に繋がる可能性がある。
 なお、高校内の競争が激しいことにより、それにより学力が引き上げられる可能性を否定するものではない。

⑦このようなことから、甲南高校、鹿児島中央高校に志望を変更する場合もあるが、その選択が正しかったかどうか検証する方法は現在のところない。

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07.02.23:20

鹿児島県内の国立大学合格実績と高校入試9

鶴丸高校の合格最低ラインを求めてみます。

鹿児島市内の出身中学校の得点分布つまり鹿児島学区内の得点分布が昨日求めた得点分布どうりと仮定すると以下のようになります。

平成21年度鶴丸高校入試状況                                 (単位:人)
募集定員 合格者 推薦入学 一般入試 備  考
学区内 学区外
320 320 29 291 262 29 推薦枠32人対して29人推薦入学


鹿児島学区内入試得点上位者262位までの全員が鶴丸高校を受験したものとすると、369点が合格最低点となります。ただし、調査書の得点に影響されないものとします。

平成21年度高校入試得点分布表(鹿児島市内出身中学校)  S3以上大学の割合による
得点 累計 人数   得点 累計 人数   得点 累計 人数   得点 累計 人数   得点 累計 人数
440                                  
400 17                                  
399 20   389  72  6   379 153  9   369 262 13   359 398 14
398 24   388  79  7   378 163 10   368 274 12   358 414 16
397 29   387  86  7   377 172  9   367 287 13   357 429 15
396 33   386  94  8   376 183 11   366 300 13   356 445 16
395 38   385 101  7   375 193 10   365 313 13   355 461 16
394 43   384 109  8   374 204 11   364 327 14   354 477 16
393 48   383 118  9   373 215 11   363 340 13   353 494 17
392 54   382 126  8   372 226 11   362 355 15   352 511 17
391 60   381 135  9   371 238 12   361 369 14   351 528 17
390 66   380 144  9   370 249 11   360 384 15   350 546 18
鹿児島市内中学校出身者の平成21年度高校入試の350点以上の得点者の得点別割合を47.6%とする。

 
  実際には、S3以上の大学に合格するレベルの得点上位層(入学者320人中100人程度)においては、甲南高校や鹿児島中央高校に入学している学生もいることから、平成21年度のS3以上大学の合格実績の割合で鶴丸高校受験者の得点分布を求めてみます。

平成21年度の鹿児島学区内の公立高校入試得点上位層が、S3以上大学合格者の鶴丸高校の割合71.1%と同じ割合で鶴丸高校を受験したものとします。

この場合の鶴丸高校の合格最低ラインは、361点となります。

なお、高校入試の得点379点以上の者の鶴丸高校受験率は71.1%程度と想定されますが、378点以下は得点が下がるにつれて受験率が低下することが想定され、さらに合格最低点は低下するものと想定されます。
  

平成21年度鶴丸高校入試得点分布表(鹿児島市内出身中学校)  S3以上大学の割合による
得点 累計 人数   得点 累計 人数   得点 累計 人数   得点 累計 人数   得点 累計 人数
440                                  
400 12                                  
399 14   389  51  4   379 109  7   369 186  9   359 283 10
398 17   388  56  5   378 116  7   368 195  9   358 294 11
397 21   387  61  5   377 122  6   367 204  9   357 305 11
396 23   386  67  6   376 130  8   366 213  9   356 316 11
395 27   385   72  5   375 137  7   365 223 10   355 328 12
394 31   384  77  5   374 145  8   364 232  9   354 339 11
393 34   383  84  7   373 153  8   363 242 10   353 351 12
392 38   382  90  6   372 161  8   362 252 10   352 363 12
391 43   381  96  6   371 169  8   361 262 10   351 375 12
390 47   380 102  6   370 177  8   360 273 11   350 388 13
鹿児島市内中学校出身者の平成21年度高校入試の350点以上の得点者の得点別割合を47.6%とする。


学区内・学区外入学者のS3以上大学合格実績の推計
 
 高校名
S1  
 
S2
 
S3
 
合計
 




区外
一般
入学
 
学区内
一般入試
東大





京大 九大
 人数 割合 現役 浪人 現役 浪人 現役 浪人 現役 浪人 現役 浪人
鶴丸 51
50
42
17
21
22
39
48
50
107
119
114
11
12
11
29
29
29
67
78
74
72.0
75.7
71.1

 8
 7

14
 7

 4
12

18
12

 1
 2

 5
 2

34
26

13
19

47
47

50
39
甲南
 4
 7
11
 4
 4
 4
27
34
30
 35
 45
 45
  4
  5
  5
15
15
15
16
25
25
18.4
24.3
24.0

 2
 1




 


 
  1
  3

 2
 2

26
19
- 
 6
 3
 -
29
23
 -
10
 5
鹿児島
中央
 0
 0
 3
 2
 1
 1
 7
 3
 6
  9
  4
 10
 1
 0
 1
 4
 4
 4
 4
 0
 5
4.6
0.0
4.8
 
 1
           
 

 3
 7
 
 計
55
57
56
23
26
27
73
85
86
 151
168
169
 
48 
48
48
 87
103
104
93.5
94.5
97.2
                   
鹿児島
市内
中学校
出身 
           
   93
109
107
100
100
100
                   
鶴丸高校の平成20年度、平成21年度の現役・浪人の区分のうち九大医学部医学科合格者3人(平成20年度)、2人(平成21年度)は、国公立大学医学部と九大の区分で重複している。


07.01.19:49

鹿児島県内の国立大学合格実績と高校入試8

平成21年度高校入試の得点分布において、鹿児島市内中学校出身者と鹿児島市外中学校出身者の比率を平成21年度S3以上の大学の合格者数の割合と同じと仮定すると、鹿児島市内中学校出身者の高校入試の得点分布は以下のようになります。

鹿児島市内中学校出身者の平成21年度高校入試の350点以上の得点者の得点別割合を47.6%とする。

平成21年度高校入試得点分布表(鹿児島市内出身中学校)  S3以上大学の割合による
得点 累計 人数   得点 累計 人数   得点 累計 人数   得点 累計 人数   得点 累計 人数
440                                  
400 17                                  
399 20   389  72  6   379 153  9   369 262 13   359 398 14
398 24   388  79  7   378 163 10   368 274 12   358 414 16
397 29   387  86  7   377 172  9   367 287 13   357 429 15
396 33   386  94  8   376 183 11   366 300 13   356 445 16
395 38   385 101  7   375 193 10   365 313 13   355 461 16
394 43   384 109  8   374 204 11   364 327 14   354 477 16
393 48   383 118  9   373 215 11   363 340 13   353 494 17
392 54   382 126  8   372 226 11   362 355 15   352 511 17
391 60   381 135  9   371 238 12   361 369 14   351 528 17
390 66   380 144  9   370 249 11   360 384 15   350 546 18


鹿児島市内・市外中学校出身別S3以上大学合格実績

学力到達度ゾーン

S1

S2

S3

割合

学区外 補正 割合

大学偏差値

76以上

72~75

68~71

         

  鹿児島市内公立高校
           一般入試
(鹿児島市内中学校出身)

 49
 51
 51

 21
 24
 24

 71
 82
 80 

141
157
155

68.4%
73.7%
66.5%

-48  93
109
107
45.1%
51.2%
47.6%

  鹿児島市外公立高校
           一般入試
(鹿児島市外中学校出身)

  3
  4
 12

  5
  8
  8

 49
 37
 43

 57
 49
 63

27.7%
23.0%
27.0%

48 105
 97
111
 

  鹿児島市内私立高校
(中高一貫教育校以外)
(鹿児島市外中学校出身)    

  1
  1
  2

  3
  1
  2

  4
  5
 11

  8
  7
 15

 3.9%
 3.3%
 6.4%

     8
   7
  15
 
 (鹿児島市外中学校出身合計)
  4
  5
 14
  8
  9
 10
 53
 42
 54
 65
 56
 78
    113
104
126
54.9%
48.8%
52.4%


 53
 56
 65

 29
 33
 34

124
124
134

206
213
233

 100%
 100%
 100%

  206
213
233
 
上段 平成19年度
中段 平成20年度
下段 平成21年度

06.30.06:56

鹿児島県内の国立大学合格実績と高校入試7

平成21年度公立高校入試の得点分布を試算してみます。

350点~400点の得点分布曲線は以下のとおりです。
Y=0.2965X-244.61X+50439  (相関係数 R2 = 1)
X:得点 Y:順位

この式を元に、得点分布を再現すると以下のとおりとなります。

平成21年度高校入試得点分布表
得点 累計 人数   得点 累計 人数   得点 累計 人数   得点 累計 人数   得点 累計 人数
440                                  
400 35                                  
399 43   389 152 13   379 321 19   369 550 26   359 837 31
398 51   388 167 15   378 342 21   368 576 26   358 869 32
397 60   387 181 14   377 362 20   367 602 26   357 902 33
396 69   386 197 16   376 384 22   366 630 28   356 935 33
395 79 10   385 213 16   375 406 22   365 658 28   355 969 34
394 90 11   384 229 16   374 428 22   364 686 28   354 1003 34
393 101 11   383 247 18   373 451 23   363 715 29   353 1038 35
392 113 12   382 264 17   372 475 24   362 745 30   352 1074 36
391 126 13   381 283 19   371 499 24   361 775 30   351 1110 36
390 139 13   380 302 19   370 524 25   360 806 31   350 1147 37
 
c9de8b5f.jpg




 
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06.29.00:34

鹿児島県内の国立大学合格実績と高校入試6

引き続き鹿児島県内の国立大学合格実績から平成20年度の高校入試を分析します。

平成19年度から平成21年度のS3以上の大学合格実績をもとに、鶴丸高校、甲南高校、鹿児島中央高校の学区内入学者のS3大学合格実績を推計してみます。

高校入試における鹿児島市内中学校出身者のS3以上大学合格レベルの上位層の割合は、以下のとうりとなります。

鶴丸高校       71.1%~75.7%
甲南高校       18.4%~24.3%
鹿児島中央高校    0.0%~ 4.8%

これを用いて、高校の合格ラインを算定します。

S3以上の大学合格実績を現役、浪人に区分すると以下のとおりとなります。
        
鶴丸高校は浪人生の割合高いため、現役と浪人の割合を加味して合格ラインを試算することも検討することとします。


学区内・学区外入学者のS3以上大学合格実績の推計
 
 高校名
S1  
 
S2
 
S3
 
合計
 




区外
一般
入学
 
学区内
一般入試
東大





京大 九大
 人数 割合 現役 浪人 現役 浪人 現役 浪人 現役 浪人 現役 浪人
鶴丸 51
50
42
17
21
22
39
48
50
107
119
114
11
12
11
29
29
29
67
78
74
72.0
75.7
71.1

 8
 7

14
 7

 4
12

18
12

 1
 2

 5
 2

34
26

13
19

47
47

50
39
甲南
 4
 7
11
 4
 4
 4
27
34
30
 35
 45
 45
  4
  5
  5
15
15
15
16
25
25
18.4
24.3
24.0

 2
 1




 


 
  1
  3

 2
 2

26
19
- 
 6
 3
 -
29
23
 -
10
 5
鹿児島
中央
 0
 0
 3
 2
 1
 1
 7
 3
 6
  9
  4
 10
 1
 0
 1
 4
 4
 4
 4
 0
 5
4.6
0.0
4.8
 
 1
           
 

 3
 7
 
 計
55
57
56
23
26
27
73
85
86
 151
168
169
 
48 
48
48
 87
103
104
93.5
94.5
97.2
                   
鹿児島
市内
中学校
出身 
           
   93
109
107
100
100
100
                   
鶴丸高校の平成20年度、平成21年度の現役・浪人の区分のうち九大医学部医学科合格者3人(平成20年度)、2人(平成21年度)は、国公立大学医学部と九大の区分で重複している。

06.28.12:28

鹿児島県内の国立大学合格実績と高校入試5

平成21年度鹿児島県公立高校入試の得点結果から得点分布を想定します。

  最高点は21年度は公表されていませんが、鶴丸高校の学生が440点との情報がありますので、ここではこの値を採用します。(平成20年度 430点、平成19年度 433点)

この場合、以下の4点を通る分布曲線を求めることとします。

得点     累計
440点      1人
400点     35人
360点    806人
350点   1147人(350点は得点分布割合で試算)

400点で変化点が生じるため、400点以下の3点について分布曲線を求めると下記のようになります。

Y=0.2965X-244.61X+50439  (相関係数 R2 = 1)
X:得点 Y:順位

これをもとに、高校別の得点分布、高校の合格最低点、大学合格実績の分析を行うこととします。


 区分

受検者数

平均
得点

400点以上 360点以上 350点以上
人数 割合(%) 人数 割合(%) 人数 割合(%)
平成21年度 12,749 244.5 35 0.27 806 6.32 ※1,147 9.00
平成20年度 13,498 262.6 274 2.03 1,959 14.51 ※2,474 18.33

平成19年度

13,610

248.8

211

1.55

1,321

 9.71

※1,749

 12.85

平成18年度

13,885

253.8

270

1.94

1,629

11.73

 -

平成17年度

14,629

238.9

  69

0.47

   883

  6.04

 - 

 - 

平成16年度

15,273

248.9

180

1.18

1,371

  8.98

 - 

 - 

平成15年度

16,533

247.7

175

1.06

1,449

  8.76

 -

※得点分布により計算

06.27.07:00

鹿児島県内の国立大学合格実績と高校入試4

各高校のS3以上の大学合格実績から本年度高校入試の成績上位層の鹿児島市内外別に区分すると以下のように推計することができます。

S3以上の大学合格実績を鹿児島市内・市外別中学校出身別で推計すると、下表のとおりとなります。

①S3以上大学合格者のうち鹿児島市内中学校出身者 93人~109人(45.1%~51.2%)に対して、鹿児島市外中学校出身者 104人~126人(48.8%~54.9%)となる。

②S3以上大学合格者のうち学区外枠により、鹿児島市外の中学校から鹿児島市内の公立高校へ48人(20.6%~23.3%)が受検したものと推計される。(鶴丸高校29人、甲南高校15人、鹿児島中央高校4人 合計48人)

③このため、結果的に、成績上位者の149人~170人(72.3%~77.0%)が鹿児島市内の公立高校、37人~49人(23%~27.7%)が鹿児島市外の公立高校の出身者となる。

④鶴丸高校・甲南高校・鹿児島中央高校の3校の平成16年度から平成18年度の高校一般入試の倍率をみると、平成17年度、平成18年度、平成16年度の順位に倍率が高くなっている。

⑤高校入試の平均点をみると、平成17年度が近年になく最も低く、平成16年度、平成18年度の順に高くなっている。つまり、入試の難易度が平成17年度、平成16年度、平成18年度の順に易しくなっている。

⑥したがって、平成20年度に大学を現役で受験した平成17年度の入学組は、入試問題の難易度が高くなり、倍率も高い状況にあったことから学力の識別が行われ、優秀な学生が選抜され、優秀な学生が公立高校を不合格となり、私立高校へ進学した者は例年に比較して少なかったと推察される。
特に、鶴丸高校、甲南高校は倍率が平成17年度が3ヶ年で最も高かったことから、その傾向が強かったものと推察される。・・・・S3以上の大学合格実績でも平成17年度が最も高くなっている。

⑦⑥の推察によれば、平成20年度の鹿児島県公立高校のS3大学合格実績は、平成19年度から平成21年度の中で最も高くなることが想定される。
  また、その傾向が強まるのは、定員枠が360人の最後の年度となった平成16年度入学組の浪人生が多かったことも関係するものと想定される。

⑧募集定員増減(360人、320人)そのものは、S3以上の大学合格者などの学力上位層の数そのものには影響しないものと想定される。・・・・平成16年度入学組が大学を現役で受験した平成19年度のS3以上の大学合格実績は少ない。

⑨樟南高校の普通科文理コースは、鶴丸高校、甲南高校の不合格者数の25%程度に当たる人数が入学することが分かっており、平成17年度、平成18年度の入学者数は54人、47人と鶴丸高校・甲南高校の倍率に比例した入学数となっている。

この入学組が現役で受験した年度のS3以上の合格実績をみると、平成20年度2人(浪人は九大2人)、平成21年度11人(浪人は九大4人、熊本大医学部1人の5人)となっている。

平成20年度の2人は浪人合格者であり、現役合格者はいないが、平成20年度に現役で大学受験した平成17年度高校入学組は鶴丸高校・甲南高校の倍率が高く入学者数が多かったものの、現役実績が伸びていない状況からも平成17年度入試の難易度が高かったため、優秀な学生が集まらなかったものと推定される。

樟南高校の平成19年度のS3以上の合格実績は、5人となっており、現役が何人かはわからないが鶴丸高校・甲南高校の倍率が小さいことから文理コース入学者は34人程度と想定される。

したがって、樟南高校の文理コースのS3以上の合格実績は、鶴丸高校、甲南高校の倍率が高く、公立高校入試の平均点が高い場合に、優秀な学生が入学することが想定されることがわかる。
この条件を満たすのは、平成20年度入学組であり、この傾向は鹿児島市内の私立高校にも言えると想定される。

このように、高校入試の倍率、平均点とS3以上の大学合格実績とは公立高校、私立高校とも何らかの影響を受けているものと推察される。

 
鹿児島市内・市外中学校出身別S3以上大学合格実績

学力到達度ゾーン

S1

S2

S3

割合

学区外 補正 割合

大学偏差値

76以上

72~75

68~71

         

  鹿児島市内公立高校
           一般入試
(鹿児島市内中学校出身)

 49
 51
 51

 21
 24
 24

 71
 82
 80 

141
157
155

68.4%
73.7%
66.5%

-48  93
109
107
45.1%
51.2%
47.6%

  鹿児島市外公立高校
           一般入試
(鹿児島市外中学校出身)

  3
  4
 12

  5
  8
  8

 49
 37
 43

 57
 49
 63

27.7%
23.0%
27.0%

48 105
 97
111
 

  鹿児島市内私立高校
(中高一貫教育校以外)
(鹿児島市外中学校出身)    

  1
  1
  2

  3
  1
  2

  4
  5
 11

  8
  7
 15

 3.9%
 3.3%
 6.4%

     8
   7
  15
 
 (鹿児島市外中学校出身合計)
  4
  5
 14
  8
  9
 10
 53
 42
 54
 65
 56
 78
    113
104
126
54.9%
48.8%
52.4%


 53
 56
 65

 29
 33
 34

124
124
134

206
213
233

 100%
 100%
 100%

  206
213
233
 
上段 平成19年度
中段 平成20年度
下段 平成21年度


鹿児島県高校入試一般入試倍率(推薦入試除く)
入試年度 平成21年度 平成20年度 平成19年度 平成18年度 ※平成17年度 ※平成16年度
高校卒業年度 平成24年度 平成23年度 平成22年度 平成21年度 平成20年度 平成19年度
高校名            
鶴丸 1.15 1.38 1.18   1.25  1.38  1.21
甲南 1.28 1.30 1.20  1.40   1.42   1.21 
鹿児島中央 1.45 1.37 1.38  1.47   1.40  1.29 
1校当たり
募集定員
(推薦入試含む) 
320 320   320  320  320  360
入試平均点 244.5 262.6 248.8 253.8 238.9 248.9
平成18年度、平成19年度、平成20年度は、受検時の倍率、下段は未受検者数
平成16年度、平成17年度は、出願時の倍率

平成17~21年度公立高校不合格者数と樟南高校普通科文理コース入学者数との関係
高校
入学年度
樟南高校
普通科文理
コース
   入学者数
募集
定員 
受験倍率 不合格者数 S3以上
大学
合格
実績
鶴丸高校 甲南高校 鶴丸高校 甲南高校 合  計
平成21年度 32(25.6%) 320 1.15 1.28 45 80 125
平成20年度 52(26.5%) 320 1.38 1.30 110 86 196
平成19年度 29(25.9%) 320 1.18 1.20 53 59 112
平成18年度 47(25.1%) 320 1.25 1.38 72 115 187 11(6)
平成17年度 54(23.3%*) 320 1.38※ 1.42※ 110※ 121※ 231※ 2(0)
平成16年度 34(25.0%)注 360 1.21※ 1.21※ 68※ 68※ 136※
(   )は、鶴丸高校・甲南高校不合格者の合計に対する入学者の割合
注は、鶴丸高校・甲南高校不合格者の合計に対する入学者の割合を25%として試算
平成17年度から平成19年度は、高2、高3の在籍者数で、高2における英数コースから文理コースのクラス替え数名を含んでいる。
 米:平成17年度の受験倍率は、志願時点の数値(受験辞退者含む)
S3以上大学合格実績の(  )は現役
 

06.26.07:31

鹿児島県内の国立大学合格実績と高校入試3

前回の検討から、S3以上の国公立大学に合格するためには、高校時における学力の伸び率が同等とすると、公立高校入試時の順位が206位~233位、少なくとも226位~253位(S3以上の難関私立大学20人を含んだ場合)となる必要があります。

  これを平成21年度の公立高校入試結果でみてみると、385点以上の者(詳細は別途計算)が該当し、受検者数の約2%に相当します。

 区分

受検者数

平均
得点

400点以上 360点以上 350点以上
人数 割合(%) 人数 割合(%) 人数 割合(%)
平成21年度 12,749 244.5 35 0.27 806 6.32 ※1,147 9.00
平成20年度 13,498 262.6 274 2.03 1,959 14.51 ※2,474 18.33

平成19年度

13,610

248.8

211

1.55

1,321

 9.71

※1,749

 12.85

平成18年度

13,885

253.8

270

1.94

1,629

11.73

 -

平成17年度

14,629

238.9

  69

0.47

   883

  6.04

 - 

 - 

平成16年度

15,273

248.9

180

1.18

1,371

  8.98

 - 

 - 

平成15年度

16,533

247.7

175

1.06

1,449

  8.76

 -

※得点分布により計算

06.25.17:28

鹿児島県内の国立大学合格実績と高校入試2

  鹿児島県内の高校のS3以上の大学合格実績をもとに、高校入試時の成績上位層の鹿児島市内外、公立・私立高校別の割合を求めると以下のようになります。
  
①公立高校には、普通科の推薦枠10%があり、この推薦入学者が一般入学者のS3大学の合格者の割合と同じ割合で合格しているものとすると、この推薦合格者は公立高入試を受検しないため、一般入学者のS3以上の合格者数は総数の1割減とした。

②S3以上の大学合格者のうち公立高校入試における成績位層の割合は、以下のとおりとなる。

 鹿児島市内公立高校 66.5%~73.7%(平均69.5%)141人~155人(平均151.0人)
               
 鹿児島市外公立高校 23.0%~27.7%(平均25.9%) 49人~ 63人(平均 56.3人)
               
 鹿児島市内私立高校  3.3%~ 6.4%(平均 4.6%)  7人~ 15人(平均 10.0人)
(中高一貫教育校除き)
             

③鹿児島市内公立高校の大学合格実績のうち、学区外枠10%で鹿児島市外中学校から学力検査を受検した者は以下のとおりと推計される。 
  合格ラインの偏差値は、以下のとおりであり、下記の高校の学区外枠一般入試合格者は、S3以上の大学の合格の学力を有すると想定される。

高校入試学区外合格者のS3以上合格者数
  偏差値
学区外S3以上大学合格者数
(推薦枠3人を除く)
高校 学区外 学区内
鶴丸高校 73 71 29人
甲南高校 70 68 15人(高校合格者の2分の1)
鹿児島中央高校 69 66  4人(合格者数の7分の1)
    48人


④鹿児島市外私立高校の高校時入学者でS3以上の大学を合格した者は、鹿児島市外公立高校を不合格となってS3以上の合格することは皆無と考えられることから、専願または併願で受検し、私立の特待生を取得したため、公立高校を志願したものの受検しなかったものと推察される。
  これは、加治木高校、鹿屋高校では、平成20年度志願者が32人、23人欠席していることからも推察できる。

⑤鹿児島県の公立高校入試を受検した者のうちS3以上の大学合格する者は、学力試験上位者206位~233位となる。
 ただし、S3以上の早稲田大、慶応義塾大、私立医学部などの難関大学の合格者は含まない。(S3以上の私立大学合格者数は20人程度と推計している。)

公立高校を受検した者の大学合格実績(試算)

学力到達度ゾーン

S1

S2

S3

割合

大学偏差値

   76以上

72~75

68~71

   

  鹿児島市内公立高校
           一般入試

 49
 51
 51

 21
 24
 24

 71
 82
 80 

141
157
155

68.4%
73.7%
66.5%

  鹿児島市外公立高校
           一般入試

  3
  4
 12

  5
  8
  8

 49
 37
 43

 57
 49
 63

27.7%
23.0%
27.0%

  鹿児島市内私立高校
(中高一貫教育校以外)    

  1
  1
  2

  3
  1
  2

  4
  5
 11

  8
  7
 15

 3.9%
 3.3%
 6.4%


 53
 56
 65

 29
 33
 34

124
124
134

206
213
233

 100%
 100%
 100%

 鹿児島市内公立高校
           推薦入試

  6
  6
  6

  2
  3
  3

  8
  9
  9 

 16
 18
 18

 

 鹿児島市外公立高校
           推薦入試

  0
  0
  1

  0
  1
  1

  6
  4
  5

  6
  5
  7

 
        鹿児島市内私立高校
         (中高一貫教育校)
                       (公立高校未受検と推察)
  18
  29
  24
  2
  5
  2
 12
  7
  9
 32
 41
 35
 
         鹿児島市外私立高校 
         (公立高校未受検と推察)

  8  
  4
  9

  5  
  0
  1

  8  
 25
 17

 21
 29
 27

 

合計

 85
 95
105

 38
 42
 41

158
169
174

281
306
320

  
上段 平成19年度   
中段 平成20年度
下段 平成21年度

06.24.23:23

鹿児島県内の国立大学合格実績と高校入試

鹿児島県内の高校のS3以上の国立大学合格実績は以下のとおりです。

鹿児島県内高校の国立大学実績(S3以上大学)(ラサール高校除き)

区    分

合格者数 割合(%) 国公立
医学部
  備  考

S1

S2

S3

S1

S2

S3

鹿児島市内公立高校

 55
 57
 57

 23
 27 
 27

 79
 91
 89

157
175
173

64.7
60.0
54.3
60.5
64.3
65.9
50.0
53.8
51.1

55.9
57.2
54.1

32
22
32

九大医学部3
九大医学部2

鹿児島市外公立高校

  3
  4
 13

  5
  9
  9

 55
 41
 48

 63
 54
 70

 3.2
 4.2
12.4
11.9
21.4
22.0
32.5
24.3
27.6

20.6
17.6
21.9

 

鹿児島市内私立高校

 19
 30
 26

  5
  6
  4

 16
 12
 20

 40
 48
 50

22.4
31.6
24.8
13.2
14.3
 9.8
10.1
 7.1
11.5

14.2
15.7
15.6

13
26
24
九大医学部1
九大医学部2

鹿児島市外私立高校

  8
  4
  9

  5
  0
  1

  8
 25
 17

 21
 29
 27

 9.4
 4.2
 8.6
13.2
 0.0
 2.4
 5.1
14.8
 9.8

 7.5
 9.5
 8.4

 

 85
 95
105

 38
 42
 41

158
169
174

281
306
320

 100
 100
 100
100
100
100
100
100
100
  100
  100
  100
50
53
71
九大医学部1
九大医学部5
九大医学部2
注)高校ホームページを優先し、サンデー毎日特別増刊号高校の実力で補足した。
  上段が平成19年度
  中段が平成20年度
  下段が平成21年度
 鹿児島市内公立高校は、鶴丸高校が九大医学部に平成20年度3人、平成21年度2人合格しているため、S3から3人、2人減とした。 
 鹿児島市内私立高校は、志学館高校が九大医学部に平成19年度1人、平成20年度2人合格しているため、S3からそれぞれ減じた。

  このうち、私立中高一貫校に入学し、鹿児島県の公立高校を受検しなかった者、つまり、公立高校を受検せずに、S3以上の国立大学に合格した者は、私立中高一貫教育校のS3以上大学合格者とすると下記のようになります。(公立高校を不合格となり、中高一貫教育校に入学した者でS3以上の大学に合格した者は限定的として、ここでは合格者はいないと設定しました。)

中高一貫教育校のS3以上大学の合格実績

区    分

S1

S2

S3

鹿児島市内私立高校

 18
 29
 24

  2
  5
  2

  12
   7
   9

 32
 41
 35

鹿児島市外私立高校

  8
  2
  7

  3
  0
  1

   5
  14
   6

 16
 16
 14

 26
 31
 31

  5
  5
  3

  17
  21
  15

 48
 57
 49

上段は平成19年度、中段は平成20年度、下段は平成21年度
  

  したがって、公立高校入試を受けた者は、上記表の値を差し引いた値となります。
  鹿児島県の公立高校入試順位が、高校での学力の伸びが同等として、大学受験時の学力順位に反映された場合、233位~271位内の者であれば合格する可能性が高いこととなります。

なお、S3以上の早稲田大学、慶応義塾、医大など難関私立大学への進学者は今回の順位には考慮しないものとしますが、これらS3以上の私立大学の合格者は1割程度の23人~27人程度と想定しています。

私立高校には、専願推薦で公立高校入試を受けていない者が少数いますがS3以上の合格者はさらに少数のため、無視します。
出水中央高校の特進コースは、熊本県(水俣市など)出身者が3割程度であるが、S3以上の合格者は少数(3名程度)であるため、無視します。

鹿児島県内高校の国立大学実績(S3以上大学)(ラサール高校除き)

区    分

合格者数 割合(%) 国公立
医学部
  備  考

S1

S2

S3

S1

S2

S3

割合

鹿児島市内公立高校

 55
 57
 57

 23
 27 
 27

 79
 91
 89

157
175
173

93.2
89.1
77.0
69.7
73.0
71.1
56.0
61.5
56.0

67.4
70.3
63.8

32
22
32

九大医学部3
九大医学部2

鹿児島市外公立高校

  3
  4
 13

  5
  9
  9

 55
 41
 48

 63
 54
 70

 4.7
 6.3
17.6
13.5
24.3
23.7
37.2
27.7
30.2

25.3
21.7
25.8

 

鹿児島市内私立高校
(中高一貫教育校除き)

  1
  1
  2

  3
  1
  2

  4
  5
 11

  8
  7
 15

 1.7
 1.6
 2.7
 9.1
 2.7
 5.3
 2.8
 3.4
 6.9

 3.4
 2.8
 5.5

 

鹿児島市外私立高校
(中高一貫教育校除き)

  0
  2
  2

  2
  0
  0

  3
 11
 11

  5
 13
 13

 0.0
 3.1
 2.7
 6.1
 0.0
 0.0
 2.1
 7.4
 6.9

 2.1
 5.2
 4.8

 

 59
 64
 74

 33
 37
 38

141
148
159

233
249
271

 100
 100
 100
100
100
100
100
100
100
  100
  100%
  100%
32
26
44

九大医学部3
九大医学部2
上段 平成19年度、中段 平成20年度、下段 平成21年度

06.15.11:31

鹿児島県内の国立大学合格実績と高校入試9

今回は、平成20年度の甲南高校と鹿児島中央高校の合格ラインについて試算すると以下のとおりとなります。

甲南高校      369点
鹿児島中央高校 358点

平成17年度の公立高校入試の倍率が、平成20年度の倍率に比較して増減する場合、その志願者数によって1~3点で増減すると想定される。

前提条件
①求めた得点分布曲線により、県全体の得点分布表を作成する。
②鹿児島市内学区の得点分布は、平成20年度のS3以上の大学合格実績割合(52.5%)により試算する。
③得点階層別の各高校の志願者割合を下表のとおりとする。

平成20年度公立高校入試における400点以上得点者(推計)

区分

県全体

鹿児島市内

鶴丸高校

甲南高校

中央高校

3校合計

学区内

144人(52.5%)

 103人

33人

0人

136人

学区外

- 

学区外 48人

 29人

15人

4人

48人

計 

 274人

192人 

132人

49人

4人

184人



区分

県全体

鹿児島市内

鶴丸高校

甲南高校

中央高校

小  計  

400点以上

274人

144人(52.5%)

66%

22%

0%

88%

383点以上

806人

423人(52.5%)

66%

22%

4%

92%

368点以上

1502人

789人(52.5%)

18%

50%

20%

88%

350点以上

2474人

1299人(52.5%)

15%

60%

75%



06.14.07:56

鹿児島県内の国立大学合格実績と高校入試8

前回は鶴丸高校について、合格ラインなどを推計しましたが以下のようなことがわかってきました。

①平成19年度、平成20年度の大学実績から、S3以上の大学(九州大学以上)に合格するためには、高校における学力の伸びが同等とすると、平成20年度の公立高校入試において400点以上に該当する。

②合格最低点は386点と試算され、S3以上の学力到達度ゾーンに相当する400点の差は、わずか14点である。

③合格ライン付近では、同じ点数に13人~14人がいることになり、非常に激戦であったことが推察される。単純ミスや塾による学力向上によって、大きく合否に影響があったと推察される。

④S3以上の学力を有していても、塾に行っていない者や単純ミスをしたために、不合格となった受験生も多いと想定される。したがって、これらの受検生が鹿児島市内の私立高校、学区外受検生の一部が鹿児島市外の私立高校へ入学したと想定される。

⑤潜在的な学力差があるものの合格している者もおり、当然ながら大学入試時点においては学力差が生じるものと想定され、また、潜在学力の底辺部分の受験生が多くなるピラミッド型に成績が分布していることから、S2の大学(鹿児島大学など)レベルの受検生も多く、国立大学に合格しない層も生じる。

⑥このことが、大学入試時点で学力差が生じる大きな要因となっているものと推察される。
 したがって、鶴丸高校を志望するかどうかについては、子供の潜在的な学力を十分に見極めなければ、高校における試験順位が低下し、成績不振、学習意欲低下に繋がる可能性がある。
 なお、高校内の競争が激しいことにより、それにより学力が引き上げられる可能性を否定するものではない。

⑦このようなことから、甲南高校、鹿児島中央高校に志望を変更する場合もあるが、その選択が正しかったかどうか検証する方法は現在のところない。

06.13.20:56

鹿児島県内の国立大学合格実績と高校入試7

平成20年度公立高校の合格ライン(合格最低点)を試算してみます。

今回は、鶴丸高校について検討してみます。
前回400点以上の得点者は、132人と算出しましたが、400点未満については以下の方法で行います。

400点以上の得点の算出については、平成20年度のS3以上の大学合格実績から割合を求め計算しましたが、400点未満の得点者については、単純にA1以下の大学合格実績の割合で行うことはできません。

その理由は、合格最低ラインから399点には多くの受検者が存在することと、この間の得点差は少ないものの、大学入試時点においては学力差が多きく生じることとなるためです。
この学力差が生じる原因は、高校入試では潜在的な学力を図るには限界があることと、高校受検では塾などで合格ラインまで学力を引き上げることが可能であることによります。

そこで、400点未満についても、S3以上の大学合格実績を踏襲し、試算することとします。
その結果は以下のとおりです。

平成20年度    合格ライン(合格最低点)  388点(得点率86.2%)

なお、この合格ラインについては、387点との情報もあります。

以下のように18年度の倍率であれば当然ながら合格点は下がり、386点(得点率85.8%)となります。

下表のように、合格ラインに12~13人が同点ですので、この選抜は苦慮することでしょう。
学力差がなく、選抜基準が明確でない、公表されていないのであれば、熊本県、宮崎県のように募集定員以上に合格を決定しても問題はないと考えます。

一般入試288人を対象

得点

 累計

同点者数

合格ライン

400点

132人

12人

 

390点

237人

12人

 

389点

250人

13人

 

388点

263人

13人

平成20年度倍率の場合  平成18年度に比較して受検者38人増

387点

276人

13人

 

386点

289人

13人

平成18年度倍率の場合  調査書の比較により1人不合格 

385点

303人

14人


06.12.18:04

鹿児島県内の国立大学合格実績と高校入試6

引き続き鹿児島県内の国立大学合格実績から平成20年度の高校入試を分析します。

平成20年度のS3以上の大学合格実績から、平成20年度高校入試において鶴丸高校、甲南高校、鹿児島中央高校受検者の400点以上の得点者を推計してみます。

その結果以下のとおりとなります。
実際の400点以上得点者の数に比例して、S3以上の大学合格実績が多くなるはずなので、これを指標にすれば、高校により学力が伸びたか、伸びなかったかの比較ができます。

なお、今年の入試の場合、鶴丸高校の志願者が例年に比較して増加したことから、400点以上の得点者は若干増加傾向にあるかもしれません。

本年度卒業した鶴丸高校生の高校入試時(平成17年度)の倍率が不明ですが、平成18年度と同等とした場合、平成20年度は受検者数が38人増加していることから、13名程度増加している可能性があり、その分、甲南高校、鹿児島中央高校が減少している可能性があります。

その場合、平成18年度に比較して、受検者数は甲南高校が29名減、鹿児島中央高校が28名減であるので、400点以上の得点者は甲南高校4名減、鹿児島中央高校は変動なしとなります。

鶴丸高校の増加分13名-甲南高校4名減の差9名分は、玉龍高校、武岡台高校などの他の高校の400点以上の得点者が減少することにもなります。

平成20年度公立高校入試における400点以上得点者(推計)

区分

県全体

鹿児島市内

鶴丸高校

甲南高校

中央高校

3校合計

学区内

144人(52.5%)

 103人

33人

0人

136人

学区外

- 

学区外 48人

 29人

15人

4人

48人

計 

 274人

192人 

132人

49人

4人

184人

06.11.20:33

鹿児島県内の国立大学合格実績と高校入試5

平成20年度鹿児島県公立高校入試の得点結果から得点分布を想定します。

この場合、以下の4点を通る分布曲線を求めることとします。
得点     累計
430点      1人(最高点)
400点    274人
360点   1959人
350点   2474人

360点で変化点が生じるため、360点以上の3点について分布曲線を求めると下記のようになります。

Y=0.4718X2-400.68X+85061  (相関係数 R2 = 1)
X:得点 Y:順位

これをもとに、得点別に順位を付けます。
430点近くでマイナス値となるので、その部分を補正します。

 区分

受検者数

平均
得点

400点
以上
の人数
400点以上
の割合(%)
360点以上
の人数
360点以上
の割合(%)
350点以上
の人数
350点以上
の割合(%)

平成20年度

13,498

262.6

274

2.03

1,959

14.51

※2,474

 18.33

平成19年度

13,610

248.8

211

1.55

1,321

 9.71

※1,749

 12.85

平成18年度

13,885

253.8

270

1.94

1,629

11.73

 -

平成17年度

14,629

238.9

  69

0.47

   883

  6.04

 - 

 - 

平成16年度

15,273

248.9

180

1.18

1,371

  8.98

 - 

 - 

平成15年度

16,533

247.7

175

1.06

1,449

  8.76

 -

06.10.18:47

鹿児島県内の国立大学合格実績と高校入試4

各高校のS3以上の大学合格実績から本年度高校入試の成績上位層の鹿児島市内外別に区分すると以下のように推計することができます。

平成20年度のS3以上の大学合格実績で推計すると、下表のとおりとなる。

①平成20年度高校入試成績上位者(400点以上)は、鹿児島市内中学校出身者52.5%に対して、鹿児島市外中学校出身者47.5%となる。

②学区外枠により、鹿児島市外から鹿児島市内の公立高校へ18.6%が受検したものと推計される。

③このため、結果的に、成績上位者の71.1%が鹿児島市内の公立高校を、28.9%が鹿児島市外の公立高校を受検した者と推計できる。

平成20年度公立高校入試成績上位者の出身中学校別区分(推計)

人数

割合

400点以上の得点者(平成20年度)

274

鹿児島市内中学校出身者

127
144

46.2%
52.5%

鹿児島市外中学校出身者     

 鶴丸・甲南・鹿児島中央学区外受検者

147
130
( 51)

53.8%
47.5%
(18.6%)

上段 平成19年度
下段 平成20年度
(   )は平成20年度内数




06.09.22:03

鹿児島県内の国立大学合格実績と高校入試3

  前回の検討から、S3以上の国公立大学に合格するためには、高校時における学力の伸び率が同等とすると、公立高校入試時の順位が195位~204位(鹿児島市内外の公立高校の合計値)、少なくとも245位~254位(S3以上の難関私立大学50人を含んだ場合)となる必要があります。

  これを
成20年度の公立高校入試結果でみてみると、400点以上の者(274人)が該当し、受検者数の約2%に相当します。

 区分

受検者数

平均
得点

400点
以上
の人数
400点以上
の割合(%)
360点以上
の人数
360点以上
の割合(%)
350点以上
の人数
350点以上
の割合(%)

平成20年度

13,498

262.6

274

2.03

1,959

14.51

※2,474

 18.33

平成19年度

13,610

248.8

211

1.55

1,321

 9.71

※1,749

 12.85

平成18年度

13,885

253.8

270

1.94

1,629

11.73

 -

平成17年度

14,629

238.9

  69

0.47

   883

  6.04

 - 

 - 

平成16年度

15,273

248.9

180

1.18

1,371

  8.98

 - 

 - 

平成15年度

16,533

247.7

175

1.06

1,449

  8.76

 -

 ※分布割合より試算

06.08.13:30

鹿児島県内の国立大学合格実績と高校入試2

  鹿児島県内の高校のS3以上の大学合格実績をもとに、高校入試時の成績上位層の鹿児島市内外、公立・私立高校別の割合を求めると以下のようになります。
  
①公立高校には、普通科の推薦枠10%があり、この推薦合格者は公立高入試を受検しないため、S3以上の合格者数を1割減とした。

②S3以上の大学合格者のうち公立高校入試における成績位層の割合は、以下のとおりとなる。

 鹿児島市内公立高校 63.5%~67.5%(平均65.5%)141人~158人(平均149.5人)
              (67.5%~73.1%(平均70.3%)
 
 鹿児島市外公立高校 24.3%~19.7%(平均22.0%) 46人~ 54人(平均 50.0人)
              (21.3%~25.8%(平均23.55%)
 
 鹿児島市内私立高校  5.1%~ 6.3%(平均 5.7%) 12人~ 14人(平均 13.0人)
              ( 5.6%~ 6.7%(平均 6.15%)

(参考)
 鹿児島市外私立高校  5.9%~ 7.7%(平均 6.8%) 13人~ 18人(平均 15.5人)
               (公立高校を未受検と推計)

③鹿児島市内公立高校の大学合格実績のうち、学区外枠10%で鹿児島市外中学校から学力検査を受検した者は以下のとおりと推計される。 
  合格ラインの偏差値は、以下のとおりであり、下記の高校の学区外枠一般入試合格者は、S3以上の大学の合格の学力を有すると想定される。
            
              学区外    学区内         学区外(推薦枠3人除く)
   鶴丸高校      73       71          29人
   甲南高校      70       68          15人(合格者の2分の1)
   鹿児島中央高校  69        66           4人(合格者の7分の1)
        計                           48人

④鹿児島市外私立高校の高校時入学者でS3以上の大学を合格した者は、鹿児島市外公立高校を不合格となってS3以上の合格することは皆無と考えられることから、専願または併願で受検し、私立の特待生を取得したため、公立高校を志願したものの受検しなかったものと推察される。
  これは、加治木高校、鹿屋高校では、平成20年度志願者が32人、23人欠席していることからも推察できる。

⑤鹿児島県の公立高校入試を受検した者のうちS3以上の大学合格する者は、学力試験上位者195位~204位となる。
 ただし、S3以上の早稲田大、慶応義塾大、私立医学部などの難関大学の合格者は含まない。(S3以上の私立大学合格者数は50人程度と推計している。)

公立高校を受検した者の大学合格実績(試算)

学力到達度ゾーン

S1

S2

S3

割合

大学偏差値

   76以上

72~75

68~71

   

  鹿児島市内公立高校
           一般入試

 49
 52

 21
 24

 71
 82 

141
158

67.5%
73.1%

  鹿児島市外公立高校
           一般入試

  2
  3

  3
  8

 49
 35

 54
 46

25.8%
21.3%

  鹿児島市内私立高校    

  5
  7

  3
  2

  6
  3

 14
 12

 6.7%
 5.6%


 56
 62

 27
 34

126
120

209
216

 100%
 100%

 鹿児島市内公立高校
           推薦入試

  6
  5

  2
  3

  8
  9

 16
 17

 鹿児島市外公立高校
           推薦入試

  0
  0

  0
  1

  6
  4

  6
  5

      鹿児島市外私立高校 高校入学
         (公立高校未受検と推察)

  4
  2

  4
  0

  5
 16

 13
 18

 
      私立高校中学入学者

 19
 24

  3
  3

  9
 15

 31
 42

         鹿児島市内私立高校
               中学入学

 15
 22

  2
  3

  8
  8

 25
 33

 

            鹿児島市外私立高校         
                   中学入学

     4
     2

  1
  0

  1
  7

  6
  9

 

合計

 85
 94

 36
 41

156
166

277
301

  
上段 平成19年度   
下段 平成20年度

06.07.22:58

鹿児島県内の国立大学合格実績と高校入試

鹿児島県内の高校のS3以上の国立大学合格実績は以下のとおりです。

鹿児島県内高校の国立大学実績(ラサール高校除き)

区    分

S1

S2

S3

割合

鹿児島市内公立高校

 55
 57

 23
 27

 79
 91 

157
175

56.7%
58.1%

鹿児島市外公立高校

  2
  3

  3
  9

 55
 39

 60
 51

21.7%
16.9%

鹿児島市内私立高校

 20
 30

  5
  5

 16
 14

 40
 46

14.4%
15.3%

鹿児島市外私立高校

  8
  4

  5
  0

  8
 25

 20
 29

 7.2%
 9.6%

 85
 94

 36
 41

156
166

277
301

  100%
  100%
注)高校ホームページを優先し、サンデー毎日特別増刊号高校の実力で補足した。
  上段が平成19年度
  下段が平成20年度
  鹿児島市内公立高校は、平成20年度九大医学部3人のため、S3から3人減とした。 
  鹿児島市内私立高校は、九大医学部が平成19年度1人、平成20年度2人のため、S3からそ
     れぞれ減じた。
  鹿児島市外私立高校は、平成20年度九大医学部1人のため、S3から1人減じた。

  このうち、私立中高一貫校に入学し、鹿児島県の公立高校を受検しなかった者、つまり、公立高校を受検せずに、S3以上の国立大学に合格した者を試算すると下記のようになります。

区    分

S1

S2

S3

鹿児島市内私立高校

 15
 22

  2
  3

  8
  8

 25
 33

鹿児島市外私立高校

  4
  2

  1
  0

  1
  7

  6
  9

 19
 24

  3
  3

  9
 15

 31
 42

  上段が平成19年度、下段が平成20年度
  中学入学者と高校入学者の割合で試算した。


したがって、公立高校入試を受けた者は、上記表の値を差し引いた値となります。
鹿児島県の公立高校入試順位が、高校での学力の伸びが同等として、大学受験時の学力順位に反映された場合、246位~259位内の者であれば合格する可能性が高いこととなります。

なお、S3以上の早稲田大学、慶応義塾、医大など難関私立大学への進学者は今回の順位には考慮しないものとしますが、これらS3以上の私立大学の合格者を含めると300人(私立中高一貫校の中学入学者除き)程度と想定されます。

私立高校には、専願推薦で公立高校入試を受けていない者が少数いますがS3以上の合格者はさらに少数のため、無視します。
出水中央高校の特進コースは、熊本県(水俣市など)出身者が3割程度であるが、S3以上の合格者は少数(3名程度)であるため、無視します。

区    分

S1

S2

S3

割合

鹿児島市内公立高校

 55
 57

 23
 27

 79
 91 

157
175

56.7%
58.1%

鹿児島市外公立高校

  2
  3

  3
  9

 55
 39

 60
 51

21.7%
16.9%

鹿児島市内私立高校

 20
 30

  5
  5

 15
 11

 40
 46

14.4%
15.3%

         中学入学

 15
 22

  2
  3

  8
  8

 25
 33

 

         高校入学

  5
  8

  3
  2

  7
  3

 15
 13

 

鹿児島市外私立高校

  8
  4

  5
  0

  7
 25

 20
 29

 7.2%
 9.6%

         中学入学

   4
   2

  1
  0

  1
  7

  6
  9

 
            高校入学

  4
  2

  4
  0

  6
 18

 14
 20

 

 85
 94

 36
 41

156
166

277
301

  100%
  100%
            中学入学

 19
 24

  3
  3

  9
 15

 31
 42

 
            高校入学

 66
 70

 33
 38

147
151

246
259

 
   上段が平成19年度、下段が平成20年度